2月20日 金曜日 薄陽が差して寒さも和らいできたか…

燃やせるゴミの袋を集積所に運んで、西の小径から駐車場を眺めれば、朝日の昇る時間に東の空は雲に覆われていました。天気予報では氷点下の気温と言っていたけれども、隣の畑には霜は降りていなかった。夕べは9時半に床に就いたのは好かったが、12時半には目が覚めてしまう。居間の部屋はかなり気温が下がっていたので、珍しくストーブを点けて暖まったのです。『スパルタカス』という映画が始まっていたので、最後まで観てからまた床に入ったのです。

再び目が覚めればもう6時過ぎで、女将が厨房に入る前に箸や小鉢をテーブルに運び、朝食の支度を手伝うのでした。夕べの鰤の照り焼きが一つしかなかったので、卵の出汁焼きが出て朝飯の時間となりました。朝は腹が減っているから美味しく戴いて、お茶をもらったら洗面と着替えを済ませてもうひと眠りする。9時前には目が覚めて、プールへ行く準備をして煙草を一服。今週も水木金と三日続けて泳ぐのでした。月曜日も泳いだから今週はもう四日も泳ぐ。

9時半前に「今日は随分と早いわね」と女将に言われて家を出たけれど、立体駐車場の四階まで車で上って、長い廊下を歩き、エレベターとエスカレーターを乗り継いで、スポーツクラブの入り口に辿り着いたのは9時40分なのでした。金曜日はいつもロッカールームは空いているのでしたが、プールはいつも来るメンバーで一杯なのでした。今日も15分ほど泳いでプールサイドに上がるのです。着替えて家に帰れば10時40分なのでした。厨房に入る前に一服です。

郵便物が幾つも届いていたから、よく見てみると先日出したはずのマイナンバーカードの申請書のうち、女将の申請書が送り返されてきていた。顔の写真が大きすぎて余白が少ないと言うのでした。自分で撮るのではなく、お袋様も撮ったというスーパーの証明書写真の撮影機で撮ってくるように女将に言うのでした。その他に請求書の入った封筒以外に、しばらく会っていない画家の従弟から年賀状の返信が届いていた。近々新作を出すという知らせなのでした。

UNICEFから届いた感謝状は”shibata-san Thank you for 20years”と書いた板を子供が持っている写真でした。20年前の自分はやっと管理職になった頃で、我が家の子ども達もそれぞれに所帯を持って暮らし、気持ちにも余裕があったのだろうか。今になって思えば、愛犬ペコや愛猫小次郎がいた時代も、それほど昔のことではないのに何か随分と昔のような気がするのです。パソコンに入力した写真の日付が唯一の記憶の頼りで、記録に撮っておくのは大切だと思う。

4時を過ぎて女将は厨房から自分の部屋に引っ込んでしまう。亭主は晩酌の準備をするにはまだ早すぎると、パソコンに入っている昔の写真を見て懐かしさに浸っている。4時半になったら、もう好いだろうと、今日買ってきたローソンの「こてっちゃん」と昨日ショッピングモールで買った「ごくうま」というキムチを冷蔵庫から取り出して、焼酎の炭酸割りの準備を始めるのでした。皿を使わないから好いのだけれど、何かちょっと風情がないのです。

亭主が最初の一杯を飲み終わる頃に、厨房に戻った女将が大根と人参の鱠を出してくれた。そして今夕のメインディッシュには、亭主の作った焼売とキャベツの蒸したものが出る。キャベツが殊の外甘いのには驚いた。明日の予定を女将と話して、午前中に隣町のスーパーに行くので、プールには行けないのが判った。無理をすれば午後には行けるのかも知れないけれど、無理をして行くようなものではない。とにかく晴れて暖かくなるらしいのが嬉しいのです。
2月21日 土曜日 昨日よりは雲の少ない朝なのでした…

夕べは9時半前に床に就いて、今朝は6時前に目が覚めました。床の中で起き上がる準備をして、やっと立ち上がるのです。居間の部屋の暖房を入れ、ブラインドを上げれば、日の出前でしたが空は明るく、青空が随分と覗いている。西の空は雲がないから、今日は晴れるという予報は的中しそうなのです。テレビも点けずに椅子に座って、コーヒーを飲みながら目覚めの一服をすれば、よく眠れたという安堵感が今日の活力を産むのでした。

起き抜けに玄関を出て取りに行った新聞の広告を見て、女将と買い物に行くスーパーの様子を窺うのです。7時20分前になったら、テーブルに箸を並べて、冷蔵庫にあるタッパに入った食材を、レンジでチーンして小鉢に盛り付け始める。お腹に優しい野菜ばかりなので、美味しく頂けそうなのです。女将が厨房に入って味噌汁を作り、魚焼き器を温める。亭主は味噌汁の椀をテーブルに運んで、ご飯と鮭の皿を運び、女将が席に着くの待つのでした。

食事を終えてお茶をもらい、ひと休みしたら、亭主は食卓の椅子に座ったまま『エーレクトラー』の続きを読み始める。饒舌な言葉の流れに何時の間にか引き込まれて、ストーリーを追いかけるのでした。洗濯を終えて新聞を読み終えた女将がやって来て、買い物に出掛ける支度をし始めたから、亭主も読書を切り上げて車の鍵を持つ。隣町のスーパーは暖かくなったからかやっと通常の土曜日の混み具合になっていた。しかし品物は少しずつ値上がりしている。

家に帰って女将は散歩に出掛け、亭主は厨房に入って昼の支度をするのでした。女将は冷たい蕎麦が食べたくないらしいので、ちくわとインゲンの天麩羅を揚げたら、蒲鉾を切って小松菜や葱を加えて、最後に卵を落とした温かい鍋焼きうどんにしてやったのです。亭主は冷凍の蕎麦を二人前茹でて冷たい蕎麦汁で食べるのでした。久し振りに蕎麦は上手かったけれど、山葵がないのでちょっと物足りない。買い物の際にメモをしていかなかったのが好くなかった。

亭主が午後の昼寝をしている間に、女将は美容院に出掛けて行った。1時間ほどして目が覚めてコーヒーを飲みながらチョコレートをつまみ、『エーレクトラー』を最後まで読み終える。弟が父を殺した母と後の夫を殺して、無事に復習を終えるのですが、殺戮の時代とは言え何とも言えない気分なのでした。ギリシア悲劇の大半はこうした時代の有り様を反映したものなのだろうか。午後の2時半を回って、亭主はやっとプールに行くことにしたのです。

土曜日の午後は初めてだったけれど、午前中と違って子ども達の水泳教室が多く、泳げるコースはひとコースだけなのでした。歩いているコースに数人いたから、その後について歩き始めれば、途中から隣の泳ぐコースに入って行く人もいる。ほとんどが女性だけれど、今日は若い女性もいました。溺れるような恰好でバタフライをやっている人もいれば、25m泳いで歩くコースに戻る人もいる。そんな中を15分ほど泳いで、早々にプールを退場するのでした。

家に帰れば4時過ぎに女将も帰って、亭主は晩酌の支度を始めるのです。モヤシと刻みベーコンを炒めてコショウをかけ、ゆっくりと飲み始めていたら、女将が厨房に入って茹でたブロッコリーと煮豚の厚切りを出してくれた。塩味が付いているから柔らかく煮えた煮豚は、それだけでも美味しいのでした。二人でテレビでオリンピックのハイライトを観て、フィギアスケートの演技を女将の解説入りで堪能するのでした。今週は6日のうち5日も泳いだから、やはり少し疲れたような気がする。行ける時に行くのは好くないのか。
2月22日 日曜日 朝は畑に霜が降りるほど寒かった…

昨夜は9時半に就寝して、今朝は4時半に起床。朝の寝室の気温は13℃なのでした。外に出てみれば、隣の畑には真っ白に霜が降りていました。今日はプールをお休みするつもりだったから、コーヒーを飲みながら、新聞を広げてゆっくりと読む。そして、6時半になったらテーブルに箸を並べ、小鉢にイチゴや鱠、小松菜などを盛り付け、とろろ芋をすっておく。味噌汁まで作っておきました。女将が起き出して来て、魚を焼いてくれたのです。

寒い朝の空気が日の出と共に暖まって、向かいの畑は朝靄になっていました。今日も晴れて青空が広がりそう。朝と昼との気温差が激しいので、朝は居間の部屋もストーブを焚いて、エアコンの暖房まで入れておいたのです。朝食はいつもより15分ほど早く始まったのですが、食べ終わる時間はあまり変わらず、お茶をもらって一服したら、亭主は寝室に入ってひと眠りするのでした。7時間も眠ったのに、寒いからか身体が暖まるとまた眠くなるのです。

1時間ほど眠って女将が洗濯物を干し終えた頃、亭主は洗面と着替えを済ませる。外は陽が差して暖かいから、女将は散歩に出掛けてしまう。亭主はもう少しじっとしていたいけれど、家の中では薄ら寒いので、駐車場の車の脇に、前の家からもって来た古い椅子を出して、日向ぼっこをするのでした。15分ほど陽に当たっていたら身体が温かくなって、動く元気が沸いてきたから、厨房に入って昼の支度を始めるのです。今日のメニューはピザマルゲリータです。

強力粉にドライイーストを入れて、塩少々にオリーブ油大さじ一杯を加え捏ねて行くのですが、これが一番面倒。耐熱ボールが小さすぎて両手で捏ねられないから、蕎麦打ちの時とは勝手が違う。やっと生地が馴染んできたら丸くしつらえて、ラップをして20分オーブンで40℃で発酵させる。時間のある年寄りにはこれがちょうど好くって、その間に材料を切ったり、皿を用意したりで切るので有り難い。膨らんできた生地を半分に分けて伸し棒で伸していく。

二人だから二つ作った生地に、ベーコン、トマト、ブナシメジに茹でたインゲンを載せたら、モッツサレラチーズを100g振りかけて220℃でまた20分焼くのです。女将が奥の部屋からやって来て、フォークやスープの用意をしてくれた。ピザの焼ける好い匂いが部屋中にしてきたら、間もなく完成なのでした。熱々のピザを女将と二人で美味しいと言いながら頬張るのです。塩コショウを忘れたから、後から振りかける。亭主はタバスコを忘れない。至福の一時です。

満足な昼飯の後はまたしても昼寝をする亭主。今日はプールも行かずに「寝て曜日」なのでした。2時前に目覚めて、テレビの映画で50年以上前に上映された『ハリーとトント』という猫と老人の話でした。女将に言ったら知っていた。「今日はニャーニャーで猫の日なのよ」と言う。女将がマイナンバーカードに張る写真を撮りに、一番近くのスーパーに行くと言うから、車で送って行って写真を撮るところまで付き合うのでした。帰りは彼女は歩いて帰る。

一時期は曇り空になってどうなるのかと思ったけれど、午後はまた晴れて青空が広がったのです。沢山洗濯した洗濯物も好く乾いたのだと言う。今日は本当に温かい。また横になれば眠れそうなのでしたが、さすがに夜が眠れなくなると思って我慢するのでした。女将は撮ってきた写真を申請書に張って、投函しにまたポストのある所まで歩いていった。4時を過ぎたら亭主はそろそろ晩酌の支度を始めるのです。白菜のキムチとこてっちゃんで一杯飲むつもり。

今日はあまり動かなかったから、腹も減っていなかったけれど、身体は十分に休めたのです。薬をもらうために病院の予約をとり、火曜日の夕方が空いていたので受付を済ませる。ネットでの申し込みだからとても便利なのです。明日は天皇誕生日で休日だけれど、お袋様と朝の買い物に出掛けなければならない。我が家の買い物は何があるのか、女将がメモしてくれるのを待つ。今夜は面白いテレビもないから、また早めに床に入ることにしようか。
2月23日 月曜日 風は強いけれど、今朝はとても暖かく…

夕べは9時半に床に就いて、3時半に目が覚めた。一日中ゆっくりとしていて、身体も疲れていなかったからか、6時間の睡眠で目覚めたのは、久し振りなのでした。新聞を取りに玄関を出れば、雨も少し降ったようで、道路や駐車場が濡れて妙に暖かくて驚いた。テーブルの椅子に座ってコーヒーを飲みながら新聞を読んで、5時過ぎにはまた眠れそうなので寝室に入り、ベットに横になればそのまま6時半まで眠ることが出来ました。これで頭もすっきりです。

女将が起き出してくる前に、昨日と同じに小鉢を盛り付けレンジにかけて、焚けたご飯を茶碗に盛ってテーブルにつけば、女将が味噌汁を運んでくれた。これで二人の朝食は始められる。7時10分過ぎなのでした。樺太ししゃもは卵がびっしりと詰まってとても美味しい。女将は頭の部分を残すのですが、亭主は頭からかぶりつくのです。小さな頃からの習慣なのでしょうか。骨のある魚でも、身欠き鰊やししゃもはそのまま食べられるのです。

朝食は10分ほどで終わってしまうけれど、お茶をもらって一服すれば、もう眠くなるから、パソコンに向かって今朝の写真を取り込んでおくのです。洗面と着替えを済ませ、今日は朝から暖かいから薄手の長袖に薄手の長ズボンをはいて、ジャンバーを引っかけてお袋様を迎えに行く。農産物直売所はいつになく混んでいて、駐車場は満杯だし、開店前に行列が出来ているのでした。こんなに混むのは初めてだから、お袋様と二人で車の中で開店を待つ。

地元で採れた苺と小松菜、ホウレン草、ニンジンなどを買って、隣町のスーパーへ行くのです。暖かい休日なのに随分と空いていて女将にメモしてもらった食材の他に、鯛のサクや白菜のキムチ、少し高くなったけれど鰯を買って家に帰るのでした。昼の支度には早すぎるからと、先にラーメンを作って煮豚を載せて食べておく。それからカレー炒飯を二人分作って、女将と昼食にするのでした。両方同時に作れなくもないけれど、麺がのびても美味しくない。

食後はひと休みしたら昼寝も出来たけれど、テーブルの椅子に座って『ギリシア悲劇』の次の一篇『ピロクテーテス』を読み始めました。冒頭からオデュッセウスが登場して、何の話だろうと思えば先を読みたくなる。あまりにも沢山のカタカナの人名が出て来て、調べるのにも疲れて庭の草取りに出たのです。暖かくなったらやろうと思っていたことで、草がまだ小さなうちは根も張っていないので簡単に抜けるから、少しだけれど水道の周りを綺麗にした。

目的もなく散歩に出るよりも、この草取りは正解なのでした。再びテーブルの椅子に座って『ピロクテーテス』を読み続ける亭主。女将が剥いてくれた甘夏を食べて、いろいろ調べているうちに、オデュッセウスとユリシーズが同じなのは、ギリシア語とラテン語の違いだと判れば、ゼウスとジュピターも同じなのだと知って驚いたのです。読むのに疲れて寝室で昼寝をすれば、1時間もしないうちに目が覚めるのでした。4時を過ぎているのにまだ腹が減らない。

昼を珍しく思いっきり食べたから、酒も欲しいとは感じなかったのです。女将のペースで夕食の時間となり、5時半には常夜鍋とインゲンの胡麻和えで夕食を食べるのでした。今日の強風は春一番だったというニュースを聞いて、これからは暖かくなるばかりだと思うと、身体を動かさなければいけないと思う。明日は午前中に月に一度の床屋に出掛けて、夕方には予約の取れた医者に行って薬をもらわなければ。今夜はどのように眠りに就くのだろうかと考える。
2月24日 火曜日 薄明かりのような日の出で…

夕べは9時に床に就いて、やはり1時半に目覚めてしまった。もう少し眠ろうと思っても、やはり眠れずに起き出して居間に行く。コーヒーを淹れてテレビを点けるけれど、何も面白い物をやっていない。仕方がないからテーブルの椅子に座って、『ピロクテーテス』の続きを読めば、眠くなったからまた寝室でベットに横になるけれど、やはり眠れない。居間に戻ってまた続きを読み始めて、とうとうソホクレスの巻をとても面白く読み終えるのでした。

6時10分前だったから、食事の準備にはまだ時間があると、またベッドに横になれば今度はちょっとだけ眠れたのです。1時間ほど眠ったら目が覚めて、無事に朝食の支度を始められました。小鉢を盛り付けてレンジでチーンして、テーブルに運ぶ。女将が鰯の蒲焼きと味噌汁を作っているので、それが出来上がってまたテーブルに運ぶのです。とても美味しく朝食を食べ終えて、少し眠くなるけれど、洗面と着替えを済ませて床屋に行く準備をするのでした。

薄陽は差していたけれど曇り空で、気温が高いのがせめてもの救い。8時半前に家を出て、床屋には開店時間前に着いたけれど、もうお客が入っていた。表の駐車場に車が停まっていたので、裏の駐車場に車を停めれば、ちょうど奥さんがマスターを送ってきたところらしく、挨拶をすれば「今向こうの店から道具を取ってくるから」と言って息子さんを乗せて向こうの店に帰ったのでした。普段は長男と奥さんとでやっているのですが、混むとこちらに来てくれる。

裏庭の梅と柚子を眺めて店に入れば、奥さんが来てくれるとマスターに伝えると「ああ、助かった」と言う返事。10分ほど椅子に座って待っただけで奥さんがやって来て、坊主頭にしたお客の髭を剃り始める。亭主は初めから最後までマスターに刈ってもらい、10時前には仕上がるのでした。ずっと奥さんのおしゃべりを聞かされていたマスターも亭主もほっとして別れるのです。家に帰っても昼の支度をするにはまだ早いから、コンビニに寄って用事を済ませる。

コーヒーを淹れてひと休みして、11時前に鍋に湯を沸かし始め、天麩羅鍋に油を満たして、蕎麦を作る準備をするのでした。今日の天麩羅は伸ばし海老と蕗の薹の天麩羅で、いつも胃が凭れるほどで多いから、少しにしておくのです。女将がキュウリとワカメの酢の物を作って小鉢に盛り付けてくれました。茹でた蕎麦には海苔を切って載せ、ほろ苦い蕗の薹の天麩羅が春を感じさせるのでした。満腹になったら眠くなって、昨日の寝不足から2時間近くも眠った。
女将のスポーツクラブの予約があったので、2時前には起こされて居間の部屋に行くのでした。甘夏の剥いてくれたのを食べて、酸っぱさが頭をすっきりとさせる。後は夕刻に医者に行って薬をもらうだけだったから、予約の時間まで厨房に入って昼の天麩羅の支度をそのままにしておいたから、ニンジンと舞茸と蕗の薹の天麩羅を揚げておく。4時になったら医者に出掛けて、自分の番号を待つのでしたが、思ったよりも早く処方箋を出してもらえたのです。

4時半には薬局で薬をもらって家に帰る。女将が厨房に入って夜の支度をしているところでした。今夜は昨日買っておいた鯛を切って刺身にしたら、先ほど揚げておいた天麩羅を添えて純粋な日本食なのでした。とても懐かしく美味しい夕食を戴いた。『ギリシア悲劇』の5巻目は、いよいよエウリピデスの作品になった。ソホクレスやアンティキュロスよりも現存する作品が多いのだと言うが、全14巻の全集だからまだまだ先が長い。だいぶカタカナの人名にも慣れて、劇中のコロスがコーラスの語源だと言うことも知った。
2月25日 水曜日 久し振りの纏まった雨で大地が潤う…

夕べは9時眠ったのに今朝は6時過ぎまで寝ていた。何が好かったのか判らないけれど、これだけ眠れれば言うことはない。一度、目が覚めて時計を見たら4時半だったけれど、それでも7時間以上一気に眠れている。こんな早くに起き出しても仕方がないと、また眠ったのが好かったのでしょう。部屋の気温と湿度が眠るのにはちょうど好い具合だったのかも知れない。コーヒーを一杯、淹れて飲んだら、燃やせるゴミの袋を傘を差しながら集積場に持って行く。

庭の野菜にも恵みの雨が降りかかっている。雑草が伸び始めているから、これは早い時期に抜いておく必要がありそうです。暖かくなれば時間はあるのだから、少しずつ草取り作業を始めようと思うのでした。7時前に女将が厨房に入ったから、亭主も箸を並べて、小鉢に盛り付けた野菜類をチーンして、最後に苺を盛り付けてテーブルに運ぶ。魚が焼き上がってご飯を運べば、女将が味噌汁を持ってテーブルにつくのです。脂の乗ったイギリス産の鯖が美味しい。

今日はプールに出掛ける日なので、早めに洗面と着替えを済ませて、9時半には家を出る。連絡通路のある3階はまだ工事中だったから、4階まで車で昇ってエレベーターで3階に降りて、まだ開店時間前の大型店舗の通路を端から端まで歩き、またエレベーターでスポーツクラブのある4階まで上がる。これがとても面倒だから、元気がなければ通えない。それでも雨のせいかロッカールームはいつもより空いているのでした。プールもまだかなり空いていた。


50mを歩いても隣のコースはまだ人がいなかったので、背泳ぎで25m、平泳ぎで25mといった具合に泳ぎ続けられた。わずか5分で200mも泳げたから今日は素晴らしいと思っていたら、そんなことが長続きするはずもなく、亭主よりも明らかに年配の男性達が入って来て、立ち止まったり泳いだりしている。5分でプールを出るのも身体が暖まらないから、人と人との合間をみてまた泳ぎ出す亭主。隣のコースでも泳げる女性が同じように渋滞につかまっていた。

15分ほどでプールを出て、来た道を駐車場まで戻り、家に帰ればまだ昼食の支度には早すぎる時間なのでした。まだ暖かかったから昼はスパゲッティー・カルボナーラにすることにした。鍋に湯を沸かし、トマトや小松菜を用意して、ゆで豚を切っておく。ソースを温め、スパゲッティーがゆで上がったら皿に載せてソースをかけるだけで、はい出来上がりの簡単な昼食なのでした。女将もこの雨だから午後のスポーツクラブは亭主に送ってもらうと決めたらしい。


雨は一段と激しくなって、12時20分になったら女将をスポーツクラブの入り口の一階まで送って行く。立体駐車場からの連絡通路の下で彼女を降ろして、亭主は家に戻るのでした。女将の教室が終わるのは3時近くだから、それまでゆっくりと出来る。夕べは沢山眠ったから、昼寝をする事は出来ない。テレビでも見て寛ごうとBSを点ければ、オードリー・ヘプバーンの『昼下がりの情事』という映画をやっていたので見始めたのですが、最後まで観られなかった。

そろそろ電話がかかってくる頃だとスマホを持ったら、着信のバイブが震えた。呼び出し音が鳴らないから変だなと思って電話に出れば「やっと繋がったわ。もう終わっているんですけれど」と女将の声。急いで迎えに行けば「5、6回電話しても出ないから、傘もお金も持っていないし、どうしようかと思ったわ」と笑って言うのでした。何故かマナーモードになっていたという事情を説明して、激しくなった雨の中を家に戻るのでした。きっと昼寝をしているのだと思っていたとか。お詫びの印に夜は亭主が鍋焼きうどんを作る。
2月26日 木曜日 今日の午前中は女将と買い物に…

雨こそ止んだものの、空は雲に覆われて暗い朝なのでした。夕べも9時半には床に就いたけれど、やはり3時前には目が覚めてしまいました。昨日のようにまだ眠れるかと思ったけれど、目が冴えてしまったので居間の部屋でコーヒーを淹れて飲む。そして『アルケースティス』を読み終えるまで黙々と読書をするのでした。有名なヘラクレスも登場して、夫の代わりに死んだアルケースティスを生き返らせるというストーリーですが、後半が少し雑な感じがした。

7時前に女将が厨房に入ったので、亭主は小鉢に三種類の野菜を盛り付け、レンジで温めてテーブルまで運ぶ。冷凍してあるご飯をチーンしている間に苺を運び、女将が味噌汁を作って椀によそったのをまたテーブルへ。今日も日本人らしい朝食でお腹には優しい。女将と買い物に行く日だから、早めに洗面と着替えを済ませて、亭主はスタンバイしておくのです。洗濯物を干し終えたら、女将が家の鍵を閉めて、二人で隣町のスーパーに出掛けるのでした。

駐車場はいつになく混んでいて、開店と同時にきたお客が出た後の場所を探して車を停める。女将が籠を入れたカートを押して、亭主が品物を入れて行くのです。一つ110円の甘夏を4つ、500円の苺のパックを一つ入れて、1本50円のキュウリを2本、98円のホウレン草を二束、小松菜も買っておく。それから魚と肉とを見繕い、昼の五目焼きそばの食材を揃え、チョコレートと菓子を籠に入れる。ビニール袋二つで6000円の買い物なのでした。最近は随分と高い。

家に帰って食材を冷蔵庫にしまったら、女将は散歩に出掛けていく。亭主はテーブルの椅子に座ってデューラーの美術文庫を広げるけれど、あまり面白くない。知らない作家であるのと横文字の名前が『ギリシア悲劇』で食傷気味なのでした。窓の外を見れば、バス通りの向こうに紅白の梅が綺麗に咲いているのが見える。草履に履き替えてセーターのまま近くまで行って写真に撮ってきた。やっと紅梅の色がはっきりとして来たのがよく判るのでした。

午後はプールに行こうかとも思ったけれど、先週はそれが失敗で週末に疲れが出たから、家でじっとしていた。『ギリシア悲劇』はエウリピデスの次の作品『メーディア』を読み始める。余り外に出ないのもどうかと思って、コンビにまで煙草を買いに、歩いて行くか車で行くかと迷ったけれど、冷たい風の吹く中を片道1km以上も歩くのはどうかと思ってやはり車で出掛けたのです。ついでに鳥の手羽先の燻製や牛の縞腸の塩焼きなど新しい商品を買って帰る。

4時を過ぎたので買って帰った鳥の手羽先の燻製を温めて、晩酌の支度をする亭主。昼間「グラタンを食べたい?」と言っていた女将は、グラタンのレシピ帳を出して仕込みに入っている。亭主はペンネがまだパスタの引き出しに残っているのを知っていたから、グラタンの器と下に敷く木製の敷板を用意してやる。手羽先の燻製は香り豊かでなかなか美味しく、最初の一杯はこれで飲み終えるのでした。デューラーの美術文庫を読み終える。グラタンが焼けるまでには少し時間がかかったけれど、久し振りの料理で美味しかった。
2月27日 金曜日 また曇りの朝で気分が滅入るけれど…

夕べは9時半に床に就いて、今朝は6時に目が覚める。9時間近く眠ってもまだ眠り足りない気がするのは、春の暖かい陽気のせいなのだろうか。居間の部屋の西の窓から見える隣の畑も、何の花だか判らないけれど、種を蒔いたところから出た芽が大きく育っている。雑草を含めて植物の生育が盛んな時期になったのでしょう。コーヒーを淹れて煙草を一服したら、テーブルの椅子に座ったまま、女将の起きてくる前に『メーディア』の続きを少し読む。

7時前になったら三種類の小鉢に野菜を盛り付け、電子レンジで二つずつ1分間温めてテーブルに運ぶ。苺を運んだら、厨房に入った女将の作る料理をまた運んで食卓の準備をするのです。今朝も美味しく食事が摂れて、お茶をもらって食後の休憩に入るのです。窓の外には菜の花の咲いた向かいの畑が見えます。去年の種がこぼれて咲いたものなのでしょうけれど、春の到来を知らせる黄色い花がとても優しく思えるのでした。少しだけ陽が差しているのが好い。

玄関の脇にあるあせびの木が花のつぼみを沢山つけて、これから段々とつぼみが膨らんでくるところ。プールに行く前の亭主は、開いていた本を閉じて、このブログを書いている。今日もこれから泳ぐのかと思うと、心が躍るのです。やはりまだ身体を動かしていないと面白くない年齢なのか。金曜日は比較的空いているから、他人のことを気にしないで、一人でゆっくりと泳ぎたいもの。風は少し冷たいけれど、昨日よりは随分と暖かなのでした。

中央通りを走る頃にはもう陽射しはなかった。立体駐車場の3階はまだ工事中なのでした。4階まで昇って出口近くの空いた場所に車を停めて、また迷路のようなエレベーターと廊下とエスカレーターなどを幾つも乗り継いで、ロッカールームに着けばまだ9時40分なのでした。ゆっくりと着替えて準備運動をしてプールに降りていく。やはり金曜日は空いていました。でも常連さんは同じ顔ぶれでどのコースにもつっかえてしまう親父様がいるから大変なのです。

帰りに地階のスーパーで、夜のおかずにと鮪の柵と蛸を買い、冷凍の海老、イカ、蕎麦などを買って家に帰る。今日はだいぶ暖かいので、女将にも刺身で好いと言われた。昼は肉うどんと肉蕎麦を茹でて、ジャガイモとホウレン草、長ネギに肉を入れて食べました。亭主はこれだけでは足りないから、本当は餅も入れたかったのだけれど、火に通すタイミングが合わずに七味でごまかしたのです。夕食の刺身が今から楽しみで、女将もワカメを買って来ると言う。

午後は昼寝から目覚めて、テレビで西部劇映画の傑作の一つだといわれる『赤い河』をやっていたので3時過ぎまで観るのでした。主役のジョン・ウェインは子どもの頃から父が好きだった俳優で、よく一緒に映画館に観に連れて行ってもらったものでした。北海道の育ての親の広い農場で裸馬に乗って走る父親を、亭主は幼い頃に見ていたから、西部劇が身近なものに思えたのかも知れない。3時過ぎに女将が帰って、二人で紅茶を飲んでチョコレートを食べる。

外は雨も止んで曇ってはいたけれど、暖かな午後なのでした。草履を履いて高層マンションの見える場所まで歩いて、自宅の写真を撮って帰った。帰りに近所の奥さんが娘さんの授業参観の帰りだといって、母娘で一緒に帰って来たので挨拶を交わす。一番下の娘さんはもう小学校1年生になったのだとか。お父さんが大きいので、1年生にしては随分と大きいのでした。我が家の建物が建ててもう13年目になるから、年月の経つのは早いものです。

夕食の支度で女将が厨房に入る前に、亭主はグラスと氷と炭酸を冷蔵庫から取り出して、晩酌の用意をするのでした。こてっちゃんをレンジで温め、キムチのパックを取り出して、さあ一杯飲み始めようかと思ったら、女将が鮪を切り始めるのでこれで好いのかと尋ねられ、厨房に行けば随分と量があるのでした。蛸は明日でも好いからと言えば、鮪も賞味期限は明日だからと、蛸と合わせて少しずつ食べることにしたのです。これが大正解で豪華な夕食になる。

買ってきたワカメが30円ほど高いのを買ったら、肉厚で水で戻しても立派なのでした。亭主が大根の皮剥きをして細い溝のカッターで切ってやったら、水で洗えば美味しそうなつまが出来た。さて一杯飲み始めようかと焼酎の残りを見たら、今夜の夕食にはちょっと足りなそうなので、車を出して国道沿いの酒屋まで買いに行く。家に帰れば女将はもう刺身を造っていたから、一度に沢山の食べ物がテーブルに並んだのです。こてっちゃんもキムチも後回しで、美味しい蛸と鮪の刺身に舌鼓を打つのでした。明日は土曜日、今日よりも暖かくなると言うから、また蕎麦が食べられるのです。
2月28日 土曜日 空は曇っているけれど暖かい朝です…

『メーディア』も昨日のうちに読み終えて、夜中に目が覚めた夕べは『ヘラクレスの子ども達』を読み始めた。明け方になってまたひと眠りして、6時過ぎには起き出して朝食のおかずの用意を始める亭主なのでした。女将が厨房に入って昨日の刺身の残りで、鮨飯に鮪と蛸を切って載せてくれた。味噌汁は玉葱のスライスで、朝からとても美味しいご馳走なのでした。暖房をちょっと入れただけなのに、もう23度もあるからかなり暖かい朝なのでした。

朝食を終えたら、寝室に入ってひと眠りする亭主。部屋の温度は18℃で、心地よい眠りに誘われる。やはり夜に眠れなかった分は、この時間に眠ったから2時間近くも眠ってしまったのです。目覚めればもう10時で昼の支度を始める時間なので、一日が短く感じる。昼はラーメンの残りと冷蔵庫に残った具材を使って、五目あんかけラーメンにしました。女将と二人で汗をかきながら食べて、お茶をもらってひと休みです。これではいけないと午後は散歩に出る。

みずき通りを下って歩いてコンビニまで行こうと思ったのです。約1.2kmもあるから今の亭主にはこれが限界という距離で、途中で止めるわけにも行かず、だるい右足を意識的に上に上げながら歩くのでした。やっと中央通りまで出て、そこからは真っ直ぐな広い道を歩くのですが、帰りが大丈夫だろうかと心配になるのです。休み休み行けば何とかなるだろうと、途中で立ち止まりながら歩き続けるのでした。目的の煙草を買っていよいよ帰り道なのです。

帰る頃には日も高くなってジリジリと暑い太陽が照りつける。薄いタイツをはいてきたけれど、もう汗でびっしょりなのでした。帰り道は大通りではなく、少し裏の道を通って出来るだけ家の影で陽の当たらない通りを歩く。白梅が綺麗なお宅もあって気持ちが紛れるのでした。歩いても歩いてもなかなか家までは遠いのです。やっといつもの近所の散歩道に出て、あそこを曲がればもう家の下に出るなどと、自分を励ましながら歩き続けるのでした。

黄色いミモザの花が咲いているお宅の前を左に曲がって、もう一度右に折れればもう家の下で、西の小径の階段を上がれば我が家に辿り着くのでした。上半身も下着まで汗びしょで、急いで着替えればもうジャージとノースリーブの下着になって、女将に「熱くて堪らない」と好いながら水を飲むのでした。しばらく休憩したら今度はやはりノースリーブでは涼しくなって、上にジャージの上着を羽織って寝室で30分ほど昼寝をするのです。室温は20℃なのでした。

買い物から帰った女将が紅茶を入れてくれた。甘夏を少し囓って二人で「午後のつまみ」を食べる。万歩計を見ればちょうど5000歩なのでした。足が悪い分、歩幅が50cmぐらいしか取れないのです。向かいのサツマイモ農園では、種芋の植え付けをしているらしく、大勢の学生さんらしい若者たちが手伝いに来ていた。ビニールハウスが三つになったから人でもいるのでしょう。風が少し強くなったけれど、この書斎もまだ22℃もあるから、随分と暖かいのです。

読みかけていた『ギリシア悲劇』は『ヒッポリュトス』の一篇に入る。4時半になったので、晩酌の支度を始める亭主。女将が菜の花を買ってきてくれたから、茹でて辛子醤油で食べるのです。ほろ苦さは春の知らせ。亭主の買ってきた牛のホルモンは分量が少なすぎて、あまり美味しくなかった。最後に樺太ししゃもと蛸が出て来て、今日の夕食も美味しいものばかりなのでした。夕陽を浴びた森と夕焼け雲を眺めながら、今日も終わるのかと杯を傾ける。

向かいのサツマイモ農園は、種芋の植え付けを終えて若い人たちが皆帰っていく。この週末で三つのハウスに種芋を植え付けるのでしょう。息子の同級生だったお隣の奥さんが犬の散歩に出て、こちらを見て頭を下げるから、亭主は手を振ってこれに応える。女将と二人でいろいろ話しながら、夕食の時間は過ぎていく。明日の日曜日も暖かくなると言うから、二人で庭の草取りをしようと言うことになった。昼はやっと蕎麦を食べられるのかと楽しみにしている。







































































































































