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2023年8月末



8月28日 月曜日 朝夕は涼しくなったのに、残暑は厳しい …

 昼の暑さのせいか、夕べは疲れ果てて、寝酒も少量。10時前に床に就いてしまった。お蔭で3時半には目が覚め、定休日前の月曜日の準備を万端にしようと、まだ暗い4時には家を出て蕎麦屋に向かう。コーヒーを入れ、昼間飲むためのお茶を入れて、冷蔵庫で冷やしたら、昨日、カウンターに干した盆や蕎麦皿を片付け、小鉢を盛り付け、空になった蕎麦徳利に蕎麦汁を詰める。十分に身体が動くようになったところで、蕎麦打ち室に入って今日の蕎麦を打つ。

 昨日の蕎麦が生舟に残っていたので、今朝は500g5人分だけ打つことにして、昨日と同じ加水率で捏ね始めたら、しっとりとした生地に仕上がった。勿論、包丁打ちも綺麗に終えて、週の終わりの蕎麦打ちとしては満足のいくものでした。昨日の洗濯物を干して、家に戻ったのが5時半だったから、朝食の時間までまた床に入って眠るのです。7時過ぎに食堂に入れば、ぷ~んと酢飯の匂いが漂っている。今朝もネギトロの手巻き寿司を美味しく食べるのでした。

 もう今日の蕎麦を打ってしまったので、朝はそんなに忙しくないのに、習慣だから仕方なく9時前には家を出て蕎麦屋に向かう。女将は、朝の涼しいうちに10分間だけ草取りをすると言って庭に出ていた。多少、陽は差しているものの、空はどう考えても曇り空。それで朝の気温が少し違うのかも知れない。日中の暑さに比べると、25℃でも風があると涼しく感じるのです。下の葉が暑さで枯れているのに、蕎麦屋の隣のひまわり畑は元気に花を咲かせている。

 厨房の椅子に座って今日の段取りを考えるけれど、早朝にだいたい終えているから、いつもより1時間は余分に時間がある計算。気になっていた壁に掛けた扇風機を分解して、綺麗に洗っておく。久し振りなので、どうやって取り外したら好いのかを思い出すまでに時間がかかるのです。一つ一つ時間を見つけてやらなければならないことは沢山ある。建物の南側にあるミニ菜園も、手つかずのままなので雑草が生い茂っているのは、先刻、承知なのです。

 今日は暖簾を出しても全くお客が来る気配がなかったから、昼から来てくれるスタッフと話をしていた。近所の家で道路に面した大きな庭木を沢山切ったら、300万円もかかったという話を聞いてびっくりする亭主。古くから住んでいる人たちの大変さがつくづくと分かるのです。蕎麦屋の南庭の雑草取りなど論外に思われる。今日は誰もお客が来ないかと思っていたら、閉店間際に続けてお客があった。2時を過ぎたらスタッフを帰して、亭主が後を片付ける。

 最後のお客が帰ったのが2時20分過ぎだったから、それから亭主はかき揚げを揚げて賄い蕎麦を食べる。ひと休みしてから洗い物にかかるから、当然、時間は遅くなるのでした。お客が全くなければ洗い物を出さないように、亭主も昼を我慢して家で食べるのだけれど、腹は減るから痛し痒し。家々の日影が長く伸びた4時前に、家の前の通りに出れば、向こうから女将が心配そうにやって来た。冷たい梨を食べて、夕食まで冷えた書斎でひと眠りなのでした。



8月29日 火曜日 早いもので8月も残り僅か …

 今朝は陽の昇る前から蕎麦屋に出掛け、東側と南側の庭の草取りを始めました。一日一つずつというのが目標で、日中の猛烈な暑さの中では到底出来ない作業なのです。お隣に接している東のミニ菜園は、夏になっても何回か草取りをして、小石を敷いた歩くスペースには除草剤を撒いているので、何も作物を植えていない部分に草や蔦が生えているのです。何時もの年ならポットにもナスやピーマンなどを植えているのですが、ここ二年ほどサボっている。

 夏前に草取りをしただけの東側は、足の踏み場もないほど雑草が生い茂っていたから、取りあえずは釜を持って、根から抜ける物は抜いていく。前のお宅との境にあるフェンスに絡みついた蔦が、大変な量なのでした。それでもミニ菜園として耕していた土だから、草は容易に抜けてその場に倒して枯れるのを待つのです。約30分の作業でした。エアコンの効いた店の中に戻って、昨日の片付けを終えたらやっとひと休みです。長袖・長ズボンが暑くてたまらない。

 7時前には家に戻って朝食の準備を手伝いながら、定休日の朝の食事を済ませるのでした。居間の椅子に座って、今日の仕入れの買い物リストを眺めながら、もう8月も終わりなのだと実感する。例年になく暑い夏だったけれど、コロナ禍の時期よりはお客も増えたのか、週末の夜の営業を止めたにもかかわらず、売り上げは近年になく伸びていた。小さな店だから、週に多くても40人ほどのお客が限度だけれど、コツコツと仕事をするしかないのです。

 お袋様に電話をして迎えに行き、今日の仕入れに向かう。涼しいのは朝のうちだけで、彼女は「暑いねぇ」と言って車に乗り込んでくる。ショッピングモールにあった自転車屋がなくなったらしく、自転車に空気を入れることも出来ないと言うので、午後から空気入れを車に積んで空気を入れてやる。買ってきた野菜を冷蔵庫に収納したら、出汁取りの準備をして家に戻るのでした。昼は山芋をすり下ろして茹でたオクラを散らし、蕎麦を茹でて食べる。

 食後は例によって書斎に入ってひと眠り。女将は稽古場に入って書を書く時間。彼女のスポーツクラブの予約を無事に取ったら、テレビ映画の終わったところで蕎麦屋出掛ける。午前中に塩で押し漬けをしてあった大根を漬け直し、甘酒の素と刻み柚子、唐辛子、砂糖を加えてタッパに入れる。そして、いよいよ出汁取り、蕎麦汁の仕込みと、エアコンを入れても32℃もある厨房で、首にアイスノンを巻きながら約1時間の作業をするのでした。



8月30日 水曜日 この暑さは止まらない …

 明け方が少し涼しかったせいか、今朝は6時までゆっくりと眠ることが出来ました。居間のエアコンを点けて涼んでいたら、今日は月に一度の整形外科への通院の日なのを思い出して、開院時刻を調べ始める亭主。毎日、飲まされている薬がなくなったから、医者へ行かなければと気が付いたのです。尿酸値を下げるための薬だと言うけれど、何十年も普段は何でもないのですが、去年、足を痛めてその結果が今だから、あまり馬鹿にも出来ない。8月は検査の日。

 ひと月振りの通院の帰りに蕎麦屋に寄って、午前中の仕込みを済ませる。水羊羹を作って豊缶に流し込んで固まるのを待つ。その間に蕎麦豆腐を造ってこちらも型に流し込む。外はどんどん気温が上がっているから、クーラーの効いた蕎麦屋の中で出来ることを済ませておくのです。冷蔵庫に入れてあった蕎麦汁の鍋を取り出して、蕎麦徳利に詰めていくのも仕事の一つ。洗濯機の中に入れたままになっていた洗濯物を干すのもこの時間なのでした。

 昼前に家に戻って、今日は女将のリクエストでソース焼きそばを作る。店で残ったキャベツやレタスが随分と残っていたので、これを何とか処理したいというのが彼女の理由なのです。亭主はあんかけの五目焼きそばの方が好きなのですが、残りものの処理と言われると二の句が出ない。昼食を食べ終えて、クーラーの効いた書斎でひと眠り。その間に女将はスポーツクラブに出掛けて行った。1時過ぎに目が覚めたけれど、暑い盛りで蕎麦屋には出掛けられない。

 今日は夜の防犯パトロールがあるので、クーラーを効かせた居間の部屋で、ゆっくりとテレビを見ながら寛いでいました。女将の帰った3時半過ぎに、やっと蕎麦屋に出掛けて午後の仕込みを開始する。店のエアコンは点けたままにしておいたから、涼しくて気持ちが好かった。南瓜を切り分けてレンジでチーンしたら、天麩羅やかき揚げの具材を刻んで容器に入れる。最後に糠床を出してキュウリとカブとナスを漬ければもうお終いなのでした。

 猛烈な暑さの中を家に帰れば、女将が首にアイスノンを付けていた。「昨日も佐倉は36℃になったそうよ」と、食堂の温度計が熱中症注意のマークを表示しているのを亭主に見せる。午後になって、急激に暑さが激しくなったような気がするのです。早めに軽い夕食を食べて、ひと眠りしようと思ったけれど、エアコンの入っている書斎も暑くて眠れなかった。夜のパトロールは汗だくだくで、タオルで汗を拭きながらやっと家まで辿り着く有様なのでした。



8月31日 木曜日 8月最後の一日も暑すぎて …

 6時前の東の空にはまだ森から太陽が昇っていなかった。夕べ漬けた糠漬けを取り出さなくてはと、蕎麦屋にやって来たけれど、他に仕事はないのです。コーヒーを入れながら、昼間に飲むほうじ茶を用意して、冷蔵庫から糠床を出す。煎り糠を足したばかりだからか、ちょうど好い具合に漬いていたから嬉しかった。ミョウバンを振りかけたナスも好い色に仕上がって、ぬか漬けは夏の代表選手なのです。キュウリもナスも短くて8人分しか取れなかった。

 大根のなた漬けを四鉢だけ用意して、それぞれラップを掛けて冷蔵庫に入れる。お茶もコーヒーの二杯目も、冷蔵庫に入れて冷やしておく。水道の水は生ぬるくなっているから、暑い昼間の厨房では飲めたものではないのです。それでも朝の店内は、エアコンを入れて26℃までしか上がらないから、朝だけは少し涼しくなっているのかも知れない。7時前までのんびりとして、家に帰って朝食を食べる。今朝はサンマの開きととろろ芋で健康的な食事でした。

 食後のひと眠りをしたら、洗面と着替えを済ませ、居間の部屋で少し涼んでから9時前に家を出る。8月半ばまでは木曜日も蕎麦を二回打っていたけれど、最近はあまりお客が来ないので、850gを一回だけ打つことにしているのです。このくらいの量までは、伸し棒一本で打てるので気が楽なのです。1kg11人分となると、どうしても巻き棒に巻いて伸さなければならないから手間がかかる。最近の暑さでは、そんなにはお客が来そうにないのです。

 加水率はこのところ同じ暑さだから41%で、しっとりとした生地に仕上げて、包丁打ちも上手くいく。綺麗に打てたときは嬉しいけれど、お客に食べてもらってなんぼだから、どれだけお客が来るのかは天気次第ということなのだろう。野菜サラダの具材を刻みながら、大根や生姜をおろして、薬味の葱を刻んで開店の準備をするのです。天麩羅鍋に入れる油は、来週までは持たないだろうと昨日の夜になって注文を出しておいた。今日の売り上げがないと赤字。

 天麩羅油もまた3割ほど値上がりして、一斗缶で1万3000円を超えるから、蕎麦粉の次に出費が嵩む。胡麻油と綿実油ではなくて、普通の安いサラダ油に替えたいところだけれど、それを始めると、蕎麦汁の返しを作る二種類の醤油も減塩を止めて、安い普通の醤油を使うことになる。そこまで赤字が続けば、考えなければならないでしょう。なんとかとんとんでやっているのが現状。午後の1時を過ぎて、本日最初のお客は隣町の常連さんなのでした。

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2023年8月下旬



8月20日 日曜日 続く暑さで珍しくお客の少なかった日曜日 …

 午前4時半。今朝は出汁取りと蕎麦打ちとお新香の盛り付けと、いつになく仕事が多かったから、眠い目をこすりながら蕎麦屋に出掛けました。日の出が随分と遅くなったから、まだ夜の明ける前で向かいの森の上の空がうっすらと白んでいるのです。久し振りに夜もエアコンを入れないで眠れたから、昨日より涼しい朝でしたが、蕎麦屋の中は昨日の熱気がこもって30℃を超えていたのです。出汁取りの釜に火を入れて、冷えたアイスノンを首に巻く亭主。

 1時間かけて出汁を取り、返しの残っている分だけ蕎麦汁を作ったら、冷蔵庫から糠床を取り出してお新香を切り分け、小鉢に盛り付ける。タッパの中には大根のなた漬けも残っていたので、取りあえず12鉢もあれば足りるだろうと、コーヒーを飲みながらひと休みする。普段なら朝飯前のひと仕事は、これで終わりなのだけれど、今日は週末の日曜日とあって、昨日の混みようから考えると、蕎麦は二回打たなければならないと思えたのです。

 朝飯前に750g8人分を打って、家に帰って朝食を食べたら、ひと眠りしてまた蕎麦屋に出掛け、今度は500g5人分の蕎麦を打つ。昨日、残った二食分と合わせて、今日は15人分の蕎麦を用意したのです。11時には開店の準備が終わって、女将もやって来て、果たしてどれだけのお客が来るのかと、期待と不安で待っていたのですが、昼過ぎにご夫婦のお客が来たきり、今日は誰も来ないではありませんか。日曜日にしてはとても珍しい光景なのです。

 奥の座敷でひと休みする亭主は、南側の窓を開けて荒れ放題なのを確認する。いくら草取りをしてもすぐにまた生えてくるから、朝も暑いのでしばらく放っておいたのです。野菜を植えていた頃は、草も生えなかったのに、歳を取った亭主の活動は、自然の勢いに追いつかない。お隣の家との境の東側は何度も草取りをするから、少しは見られるのですが、駐車場の植え込みも手入れはしているけれど、やっとお客の車が入れるだけで、なかなかすっきりとしない。

 1時を過ぎてもお客がないので、天麩羅とかき揚げを揚げて、賄い蕎麦を食べておく。食べ終えてひと休みしようと思ったら、駐車場に車が入ってきたのです。女性の一人客で、テーブルに座ってゆっくりと天せいろを召し上がって帰られた。洗い物や片付けもすぐに終わり、明日は蕎麦打ちも小鉢の用意もなしだねと、暑い中を女将と家に戻るのでした。この暑さのせいなのか、確かに、歩いている人には出会わなかった。居間のエアコンも何とか動いている。




8月21日 月曜日 異常な暑さが蕎麦屋でも話題に …

 いつものように5時過ぎには目は覚めたのですが、今朝は早く蕎麦屋に出掛けてもすることのない定休日前でした。昨日は珍しく客が少なかった日曜日だったので、二回打った蕎麦と沢山用意した小鉢が残っていたのです。何時もの朝よりは少し涼しいような気がしたけれど、朝食を終えて9時過ぎに蕎麦屋に出掛ける頃には、何時もの暑さが戻っていました。日中が35℃を越える日が続いているからか、25℃の朝方が涼しく感じられるのです。

 今日は曇りという天気予報でしたが、雲の多い割には陽射しが強い一日なのでした。蕎麦屋に着いたら、カウンターに干した昨日の洗い物を片付け、大釜に水を汲みながら、ほうじ茶とコーヒーをいれる湯を沸かす。蕎麦打ちがないと朝のこの時間にもかなり余裕がある。野菜サラダの具材を刻み始める前に、大根をおろしてお茶や湯をいれるポットを用意しておきます。何時もの時間になったら、ブロッコリーとアスパラを茹で、キャベツを刻み始める。

 曇りだというのに、時折、差す陽が強いからか、厨房の温度計は早い時間にもう27℃を表示していた。昼前に最初のお客が来て、いきなりヘルシーランチセットの天せいろをご注文です。作ったばかりの野菜サラダが出るので嬉しい。今日は時間に余裕があったからか、人参のジュリエンヌも綺麗に切れている。昼からお願いしているスタッフがやって来て、後は彼女が配膳をしてくれた。蕎麦を出し終える頃に、次のお二人がいらっして、カウンターに座る。

 「最近の暑さは異常ですね」と親父様が話しかけるので、天麩羅を揚げながら亭主がそれに応える。厨房の温度計は28℃まで上がっていた。火の側にいる亭主は、汗だくに成りながら、首にアイスノンを巻いて調理をしているのです。ぶっかけ蕎麦を頼んだ隣に座った娘らしき女性が、白海老のかき揚げを追加で注文する。玉葱、人参、三ツ葉に、一握りの白エビを入れて揚げるかき揚げは、二つで150円。美味しさと値段の安さから、最近は頼む客が増えている。

 天せいろで1200円払うよりも、せいろ蕎麦とこのかき揚げとキスか赤いかの天麩羅を頼んで、1000円以下で済ませるお客もいるのです。割のいいメニューを捜すのが上手なお客もいるもの。胡麻油と綿実油の天麩羅油も天ぷら粉も、実は今月から3割ほど値上がりしているのです。常連さん達や女将も「値上げしたら」と言う。秋口から値上げをしようとは思っているのだけれど、他のメニューの値段にも影響が出るので、なかなか踏ん切りが付かない。
 午後はもう一組ご夫婦でいらっしたお客があって、最近の月曜日にしては珍しいことでした。外はむーっとした暑さで雲間から強い午後の陽射しが照りつけてくる。女将よりも早く家に帰って、全室のエアコンを入れて回る。冷えた西瓜を冷蔵庫から取り出して、一人で食べる亭主。甘みも最盛期のそれとは違って、西瓜の時期ももうそろそろ終わりらしい。書斎に入ってひと眠りをした後は、一足早く夕食にしてもらい、一週間ぶりでプールに出掛けました。



8月22日 火曜日 今日は新しいエアコンが入る日で …

 お袋様と仕入に出かける直前に、電気屋から電話があって、10時から12時の間にエアコンの取り付け工事をしに来ると言っていた。これはちょうど好いと、いつもの農産物直売所に着けば、お盆に、オクラを沢山持って来てくれた農家のご夫婦が野菜を運んでいた。先日の礼を言って今日も新鮮な野菜を幾つも買ったのですが、帰りがけに、今度は奥さんが「昨日の残りだから」とオクラをくださったから恐縮する。一日置いただけでもう品物を持ち帰るのも凄い。

 家に帰って、物置と化していた書斎に続く廊下の荷物を書斎に運び、天井に棚をつって置いていた沢山の釣り竿も一緒に移動する。居間の部屋から廊下の中空を通って、エアコンの室外機までの配管が施されているのです。これもそっくり新しいものに取り替えるから、簡単には終わりそうもないのでした。案の定、現場を見に来た青年が「時間がかかりそうだから、先に違う家の方を終わらせてきますから」と、昼過ぎになってまた来てくれたのです。

 それまでに昼飯を食べてしまわなければと、ちょうど亭主が今日買ってきた鰻があったので、入れ物を捜して鰻重にして食べる。女将もいろいろと用意しなくて済むから楽ちんなのでした。昼を過ぎてまた電気屋の青年がやって来て、いよいよ取り付け工事が始まるのでしたが、水の漏れる原因は、本体の側と室外機を繋ぐ部分の傾斜がおかしいからですと説明してくれる。新しく家の外壁に穴を開けて、適正な傾斜をとってくれたけれど、これは時間がかかった。

 午後の仕込みに蕎麦に出掛けたのは3時過ぎで、女将も夕方から買い物に出掛けると言う。昨日の洗い物もカウンターに干したままだったから、まずこれを片付け、固めておいた天麩羅鍋の油を捨てて、明日の爲にほうじ茶をたっぷりと沸かして茶碗に入れておく。店の中は厨房が33℃もあったから、エアコンのスイッチを入れたら首にアイスノンを巻いて作業をするのでした。まずは5㍑の大鍋で返しを作る仕事。そして小鉢の一品目に揚げ浸しを仕込んでおく。

 約1時間半の仕込みでしたが、西日の当たる厨房は32℃までしか温度が下がっていなかった。具材本来の色を綺麗に出そうと、今回は薄口の出汁醤油を二番出汁で薄めて味つけをした。家に味見に持ち帰ったら、夕食の時に女将が「綺麗に出来たわね」と褒めてくれたのです。いつも最後の日に残った天つゆなどを使っているから、減塩醤油を使っているのでどうしても色が黒くなるのです。明日は床屋に行って、ひと月振りに親父様に髪を刈ってもらおう。



8月23日 水曜日 定休日二日目は忙しかった …

 夕べ雨が降ったのか、朝は少し涼しい空気なのでした。朝一番で国道沿いにあるいつもの床屋に出掛け、元気な親父様の声を聞くことが出来ました。亭主よりも10歳ほど年上のはずですが、腕は確かなのが有り難いこと。何時の間にか酒も煙草も止めているというから偉いのです。髪の毛が短くなってさっぱりとしたところで、蕎麦屋に戻って備品の残り具合を確かめて、西の町のホームセンターまで出掛け、天削げの割り箸や消毒液などを買い込んで来る。

 雨がかなり激しく降っていたけれど、西の空には青空が見えて、大気が不安定なのが分かるのです。店に荷物を置きに戻って、洗濯機に入れっぱなしだった洗濯物を干したところで、もう11時になるから、家に帰って昼飯の用意をするのです。蕎麦屋の残り物の野菜に肉を入れてカレー炒飯を作って、女将と二人で食べるのでした。デザートには冷たく冷えた桃が剥かれて、いつになく甘いので驚いた。やはり、大きさと値段とに美味さは比例するのだろうか。

 新しく入った居間のエアコンは快適で、27℃の設定なのに随分と涼しく感じるのでした。しばらく涼んでいるうちに、微睡んでしまったのか、気が付けば女将はもうスポーツクラブに出掛けていた。1時を過ぎていたので、亭主も蕎麦屋に行って残った仕込みをしなければと、重い腰を上げて車に乗るのでした。出汁取りと蕎麦汁、天つゆの仕込みに一時間はかかった。厨房は店のエアコンを入れているのに、29℃まで下げるのがやっとなのです。

 まな板を出して包丁を使う前にと、明日のデザートの抹茶小豆と蕎麦豆腐の仕込みをしておく。耐熱ガラスの容器に入れた粉寒天と糖蜜で溶いた抹茶が少し固まるまで、小豆を入れることが出来ないから、その間に蕎麦豆腐を造ってしまう。やっとまな板を出して、南瓜の種を取り天麩羅に使う部分を切り分ける。端の部分は形を整えて冷凍室にストックしておく。明日使う分をレンジでチーンしたら、今度は蓮根の皮を剥いて、輪切りにして酢水で湯がくのです。

 玉葱をスライスして水にさらしたら、人参を刻み、三ツ葉を切ってかき揚げの材料を作る。生椎茸の飾り切りをして、半分に切ったピーマンの種を取る。四つに切ったナスを天麩羅用に包丁を入れ、すべて容器に入れたらラップを掛ける。農家の親父様が朝採りのナスだと言っていただけあって、中が真っ白なのが嬉しい。全部を冷蔵庫に入れたら、糠床を取り出して、お新香を漬ける準備。ナスはすぐ酸化するから、一番最後にミョウバンを入れて漬けるのです。

 大して仕事をしているわけではないのだけれど、いつもの定休日と違ってエアコンの取り替えや床屋に出掛けたり、ホームセンターまで仕入れに行ったりと、歳を取ると違った行動を取るのがやたらと疲れる。あちらこちらに出掛けて、車で移動するのさえ面倒になるから困ったものです。午後の続けて3時間の仕込みもかなり疲れた。暑すぎるから尚更なのかも知れません。今日は35℃まではいかなかったけれど、湿気がもの凄かったのです。



8月24日 木曜日 平日なのに何故かお客が多かった …

 糠漬けのお新香を取り出すために、今朝は5時半に蕎麦屋に出掛ける。日の出が遅くなって、森の影から太陽がやっと顔を出す時刻なのでした。少し前に比べれば、朝が涼しくなったけれど、蕎麦屋の中は28℃と昨日の午後の暑さが残っていました。エアコンを入れて冷蔵庫から糠床を出して、お新香を切り分ける。今日は蕎麦を9食分打つ予定だったから、小鉢は明日の分を含めて12鉢用意しておきました。昨日使った鍋釜を片付けて、洗濯物を干しておく。

 木曜日にお客が多かった時期には、朝飯前に一度蕎麦を打っていたのですが、8月になって10人はお客が来ないから、今日も少しゆっくりとしていたのです。蕎麦粉も値段が高いので、無駄に打って残してしまうよりは、売れ切れにして翌日新しい蕎麦を打った方が好いと考えたのです。隣のひまわり畑も元気に花を咲かせていたから、駅前の高層マンション群を背景に、今朝の青空を写真におさめておきました。気温は少し低いけれど、今日も暑くなりそうです。

 ところが朝食を食べてひと眠りした後で、蕎麦屋に出掛ける頃には、黒い雲が広がって不穏な雲行きなのでした。大気が不安定だというのが目で見て分かる空模様なのです。幸い雨には降られずに、エアコンの効いた蕎麦屋まで行って、今朝の蕎麦を打ち始めることが出来ました。加水率は41%、蕎麦打ち室の温度は28℃、湿度は47%まで下がっていたので、これで十分なのです。果たして、しっとりとした生地が仕上がり、無事に9食分の蕎麦が打ち上がる。

 週末ならば蕎麦を打っている時間に女将がやって来るのですが、木曜日は昼からの出勤だから、昼までは亭主が一人で頑張らなくてはいけない。元来、依存心が強いからなのか、どうしても当てにしてしまうのが欠点かと、最近はよく思う事がある。週に三日も手伝いに来てくれるだけでも有り難いと思わなくてはいけないのです。昼前にはもうお客がいらっして、天せいろの普通と大盛りにキスの天麩羅を追加でご注文。天麩羅を揚げ終わる頃に女将が現れる。

 常連さんもいらっして、あれよあれよという間に生舟の中の蕎麦がなくなっていく。最後のご家族がテーブル席に座って、1時にならないうちに生舟の中の蕎麦はなくなったのです。「お蕎麦売り切れ」の看板を出して、後からいらっしゃったお客は、3組ほどお断りしたから、もの凄い勢いなのでした。全部の蕎麦を出し終えて1時過ぎだったから、沢山打ったとしても、座る席もなかったし、出し切れるものではないのでした。小さな蕎麦屋の悲哀でしょうか。




8月25日 金曜日 暑い昼、開店前からお客が来たけれど …

 

 今朝は6時前に蕎麦屋に出掛けて、小鉢の用意と今日の水分補給用にとほうじ茶を沸かして冷蔵庫に入れる。コーヒーを入れて一杯飲みながら、昨日の混み様を思い返して、蕎麦を余分に打つかどうかを考えるのでした。平日に二日も続けて混むことはないと、洗濯物を畳んだだけで、家に帰って朝食を食べる。ひと眠りして9時過ぎに家を出れば、もう陽射しは真夏の様相。エアコンの効いた蕎麦屋に逃げ込んで、蕎麦打ちを始めるのでした。

 加水率は昨日と同じで41%に。蕎麦打ち室の湿度は37%、室温は27℃でした。上手く仕上がった生地は、包丁で打っても綺麗に仕上がるから嬉しい。蕎麦は水回しからと言われる由縁が理解できる。厨房は朝のうちは24℃と涼しかったのに、時間が経つにつれて27℃まで上がり、外はサウナ状態。野菜サラダの具材を刻みながら、大根をおろしたり、天麩羅の具材を切り分けたりと時間との勝負で、11時を過ぎた頃には、もうお客の車が駐車場に入って来る。

 お湯が沸いていないからと、しばらく車の中で待ってもらい、慌ててテーブルを拭いて、着替えを済ませて暖簾を出すのでした。初めてのお客らしく、デザートを最初に頼まれる。せいろ蕎麦の大盛りとぶっかけ蕎麦を注文されて、調理が終わる頃にスタッフがやって来た。すると、続けてもう一台車が駐車場に入ってくる。今日は蕎麦を沢山用意していなかったから、この勢いではどうなるのかと一瞬、不安に思ったけれど、その後は続かないのでした。

 それでもリピーターらしい女性二人のお客は、ヘルシーランチセットのご注文で、駐車場とテーブル席が埋まってまずまずなのでした。急いで開店したものだから、BGMも流さずにレジの鍵も付け忘れていた。1時半には賄い蕎麦を食べて、スタッフが帰った後で亭主が一人で、ゆっくりと大鍋を洗ったり、後の始末をするのです。一番暑くなる時間に汗だくになりながら家路を辿り、女将の帰っていない家に帰ってエアコンを入れ、冷えた果物を買いに出掛ける。

 ついでに酒屋に寄って今夜の焼酎と強炭酸を買って帰る。それでもまだ3時過ぎだから、女将に果物を渡して書斎に入ってひと眠りするのです。夕食を女将と一緒に食べて、6時を過ぎたらまた蕎麦屋に出掛けて、明日の仕込みを開始する。デザートに水羊羹を作って、糠床を冷蔵庫から取り出して、キュウリとカブとナスを漬けるのです。蕎麦豆腐を仕込んだところで、明日の小鉢はお新香だけだから、種類が足りないと思ったけれど、7時を回っていたから帰宅する。明朝はどうしても二回蕎麦を打たなければならない。



8月26日 土曜日 目まぐるしい天候の変化の中を …

 うっかり寝過ごして目覚めれば6時。テレビで夕べのドキュメンタリー番組を観たのが仇となった。急いで蕎麦屋に出掛けて一回目の蕎麦を打つ。41%の加水で蕎麦粉を捏ね始めたのだけれど、いつになく柔らかいから驚いたのです。室温も湿度もあまり昨日と変わりがないのに、少し包丁に蕎麦がくっついて、切りむらが出来る。昨日の蕎麦が三束だけ残っていたから6食分を打って、朝食後に残り6食を打てば、15食の用意が出来るという計算なのです。

 夕べ漬けたお新香を糠床から取り出して小鉢に盛り付ける。11鉢は用意が出来たけれど、お新香ばかりで次の日の用意にも影響するから、もうひと品作っておきたいところなのでしたが、出だしが遅かったからその暇はなかった。7時半近くに家に戻れば、朝食は鮪のたたきの手巻き寿司で、女将が鮨飯を用意してくれたから、簡単に美味しく食べられて好かった。食後のひと眠りもせずに、蕎麦屋にとって返して、二回目の蕎麦を打つ亭主。

 天気予報は時々刻々に移り変わって、取りあえず朝は晴れ。捏ねた蕎麦玉を寝かせている間に、大根をおろし、切り干し大根の煮物を作って、忙しない朝の仕込みなのでした。二回目の蕎麦は同じ加水率なのにしっとりと仕上がって、綺麗に畳んで切りむらもなく仕上がったから好かった。この原因は解明されていないから困った。エアコンを入れる前と後との温度と湿度の差としか考えられない。野菜サラダの具材を刻み、今日の開店の準備を済ませる。

 11時を過ぎた頃から、黒い雲が広がって、あっという間に土砂降りになる。西の空にはまだ夏の青空が見えるのでした。今日は昼に掛けてもこの繰り返しで、かなり沢山の雨が降った。その合間を縫うようにして、お客が来てくれたのは有り難い事なのでした。リピーターの老夫婦は天せいろを頼まれて、ご主人がノンアルコールのビールとデザートの水羊羹を追加して、食べきれないのは年齢のせいだと弁解する。90歳近い年齢だから仕方がないのかも知れない。

 親子でいらっした男性客は、二人とも天せいろの大盛りのご注文で、見事な食べっぷりで早々に帰られる。母と娘でいらっしたお客は、天せいろに白エビのかき揚げを追加で頼まれた。親が富山の出身だとかで、白エビは懐かしい食べ物なのだとか。一時は混んだけれど、この雨の中をよくぞ来て下さったと言うお客様達。雨の上がった真夏の陽射しの中を、女将と二人で家に帰る。朝から忙しかったせいか、書斎でひと眠りしたら1時間以上も眠ってしまう。
 夕食を女将と一緒に食べて、亭主はもう夜の防犯パトロールに出掛ける支度を始める。女将は夜が眠れなくなるからと、歩いて買い物に出掛けるのでした。虫の声も聞こえて、風が吹くと涼しく感じる夕べなのですが、歩き始めると湿気が凄いから、汗が滝のように流れ出てくるのでした。今日はあれだけ沢山の雨が降って、夕刻にはもう道路が乾いてしまうのだから、空気中の水分は多いに違いないのです。明日は果たしてどんな天気になるのやら…。



8月27日 日曜日 暑さと湿気でかなり疲れた週末でした …

 昨日の夜のパトロールが効いたのか、今朝は何故か疲れていました。昼も夜も暑いから汗をかきっぱなしで動いているから、体力も消耗するのかも知れない。それでも今朝は昨日の失敗を繰り返さない様にと、6時前には蕎麦屋に出掛けたのです。空になった蕎麦徳利に蕎麦汁を補充して、カウンターに干してある昨日の盆や蕎麦皿を片付ける。小鉢に切り干し大根の煮物を盛り付けて、お新香と合わせて15食分、今日の予定の蕎麦数だけ用意しておくのでした。

 天気予報を確認するのは毎日の日課で、雨雲レーダーまで観て、その日の気象状況を確認するのです。しかし、これもだいたいの話で、目の前の森や畑の上の空が一番の目印。今朝は晴れていたけれど、風が東風で少し涼しく感じられた。店の中の温度もエアコンを入れたら23℃まで下がっているから、涼しい朝なのでしょう。最大で15食用意しようと思っている蕎麦は、果たして適正な数なのか。残れば最終日の明日に回せば好いから気は楽なのです。

 家に帰って朝食を食べ終え、今朝は、30分だけひと眠りをしました。コーヒーを飲んで蕎麦屋に出掛ける道々、家々の通りから南の空を見れば、白い雲と黒い雲が交互に流れてくる。午前中から雨が降ると言う予報は当たるかも知れないと、急いで蕎麦屋に向かう亭主。晴れているのだか曇っているのだか、分かりづらい今朝の天気なのです。蕎麦打ち室に入って、今朝の蕎麦を打つ。加水率は41%で、このところ毎日同じ加水なのでした。今日は上手くいった。

 しっとりと仕上がった生地は、包丁打ちをしても綺麗に切れる。予定通り15食の蕎麦を用意して、厨房に戻って開店の準備を進めれば、昼前にご夫婦のお客がいらっしゃって、天せいろのご注文なのでした。次に見えたのはリピーターの四人家族で、品のいいお婆様の顔を亭主も女将も覚えていた。続けて若いご夫婦がカウンターに座ろうとしていたから、帰ったばかりのお客がいたテーブル席を片付けて座っていただく。と、駐車場に車を停めて若い男性が …。

 玄関を開けて「子供を入れて四人なんですけれど」とおっしゃるから「カウンターでよければどうぞ」と応える。「考えます」と言って車に乗ったらそのまま帰られた。小さな店だから、それ以上の対応は出来ないのです。途中、雨が降ったり止んだりしたけれど、今日もまずまずのお客の入りでした。ほとんどが天せいろだから、天麩羅の具材が足りなくなって、冷蔵庫から取り出して野菜を切り分ける。涼しいはずなのに汗だくだったから、疲れたのです。

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2023年8月中旬



8月10日 木曜日 暑い日だったのにお蕎麦は売り切れた …

 雲の多い朝でした。6時過ぎに蕎麦屋に出掛けて、途中、ひまわり畑の写真を撮る。後ろを向いていても花が沢山咲いてきたので、絵になるかと思ったのです。蕎麦屋に着いて昨日漬けた糠漬けを取り出し、小鉢に盛り付けておきます。ついでに切り干し大根の煮物も三鉢だけ盛り付けておく。こんなには出るはずもないと思ったのですが、今日は平日なのに10人を越えるお客が来たから、分からないものです。明日から台風7号の影響が出そうで心配。

 家に帰って朝食を食べたら、今朝もひと眠りをせずに早めに家を出る。9時前に蕎麦打ち室に入って、今日の蕎麦を打つのでした。何時もの朝よりは気温が低かったけれど、蕎麦を打てばやはり汗をかくから、冷たく冷やした蕎麦茶を飲んでひと休みです。昨日、洋包丁を研ぐついでに、蕎麦切りの包丁も研いでおいたら、やはり切れ味が違って、今朝はかなり細く、しかもエッジの効いた蕎麦が仕上がったから嬉しい。11食半の蕎麦を用意して厨房に戻る。

 野菜サラダの具材を刻んでいたら、11時だというのに家の近所の子供がやって来て「お婆ちゃんとお兄ちゃんも来る」と言う。歩いて来たから暑かろうと、テーブル席に座ってもらい、急いで開店の準備をするのでした。テーブルもまだ拭いていないから、三人が腰掛けてから、やっとテーブルを拭いてお茶を出す。これが今日の始まりで、1時半まで延々とお客が続いたから、女将もびっくり。最後は常連の農家のご家族三人でした。

 それで今日の蕎麦はすべて売り切れて、亭主の昼飯は夕刻の4時半までお預けなのでした。冷蔵庫の中を見たら、蕎麦汁が明日の分が足らないので、出汁を取る準備をしようと思ったら、干し椎茸もないではありませんか。仕方がないから、家に帰ってひと眠りしたら、4時から隣町のスーパーに出掛けて仕入れてくる。女将も明日の墓参りの花を買うからと一緒に車に乗り、亭主はパンを買って食べることが出来たのです。夕刻は業者が荷物を持ってきたのです。




8月11日 金曜日 予報が外れ、昨日にも増してお客が増えた …

 平日にしては沢山用意したつもりの蕎麦が売りきれると、今日のように祝日には当然お客がくるから、いろいろな物が足りなくなるのです。ましてや、朝までの天気予報が日中は雨だったのが、一日中、晴れていたから、客足は止まらない。今朝は4時に蕎麦屋に出掛けて、出汁取りから始めました。これで約1時間。蕎麦汁を仕込んで空になった蕎麦徳利に詰めるのです。そして、今日、一回目の蕎麦を打つからこれも約1時間。朝飯前にしては働き過ぎです。

 そして、小鉢を盛り付けたけれど、これでも足らなくなったから女将が客が来てからその場で盛り付けていた。蕎麦打ち室に入ったのは6時過ぎで、今朝も850g9人分の蕎麦をまず打っておく。朝食後に2回目を打つ時に500g5人分を打てば、端切れを合わせて、15人分の蕎麦が出来上がる計算なのです。包丁を研いだのが幸いして細くてエッジの効いた蕎麦が出来るのが、亭主にしてみれば何よりも嬉しい。一束135g前後の蕎麦の束を生舟に並べる。

 開店後、間もなくお客は着始めて、二人、三人、四人と駐車場は満杯状態。天せいろを注文するお客が10人もいたから、やはり、値段が安いのだろうか。最後のお客でちょうど天麩羅の具材も尽きたのです。若いカップルが蕎麦湯の飲み方を聞くから、女将が丁寧に説明していた。蕎麦粉を溶いて作る蕎麦湯は、蕎麦好きのお客には好まれて、綺麗に飲み干して帰られる。最後に子ども達と来たお客のお婆様が「他の店と蕎麦湯が違って美味しかった」と言う。

 1時過ぎには「お蕎麦売り切れ」の看板を出して、まずは女将とひと休みです。亭主は賄い蕎麦をぶっかけで食べて、女将は新聞を読んでゆっくりとする。今日は短い時間で沢山のお客が来たから、疲れ方も尋常ではないのでした。雨の予報など何処かに消えて、外はしめった暑い空気で満ちあふれている。お袋様に電話をして、今は洗い物をしているから、家に帰ってひと眠りしたら墓参りに行こうと言っておく。5時前にやっと墓参を済ませた。

 お袋様と女将を家まで送ったら、亭主はそのまま蕎麦屋に直行。昼の洗い物の片付けと、すべて空になった蕎麦徳利に蕎麦汁を詰めて、糠床にお新香を漬けたら、明日の天麩羅の具材を切り分ける。考えたら、まだ金曜日だから、到底、食材が足りそうにないのでした。隣町のスーパーに行って、足りない食材を買い足し、家に戻ったのは夜の8時近く。明日の天気が気になるけれど、また、早朝から二回の蕎麦を打つつもりでいる。嬉しくはあるけれど、疲れる。




8月12日 土曜日 さすがに三日連続の売り切れはなかった …

 台風の行方がどうなっているのか、早朝の時点ではまだ予報円が大きすぎて分からなかったのです。6時前の空は広く雲に覆われていましたが、徐々に青空が広がって陽射しが出て来る気配。木・金と二日続けて蕎麦が売り切れたから、今朝も朝飯前に850g9人分の蕎麦を打ちに蕎麦屋に出掛けました。夕べ漬けておいたお新香を糠床から取り出して、今日と明日ぐらいの小鉢を用意しておいたら、まだ土曜日だから、小鉢の材料が尽きるかも知れない。

 そんなことを考えながら、12鉢の小鉢にお新香を盛り漬けて、蕎麦打ち室に入るのです。昨日と同じ加水率で蕎麦を打ち始めたら、ちょっと柔らかい感触で、包丁が切れるから支障はなかったけれど納得がいかない仕上がりなのでした。後から分かったのですが、今日はいつになく湿気の多い日なのでした。7時を回って、家に帰って朝食を食べなければいけない。食後にまた打つ時には、もう少し水を減らしてみようと考えるのでした。

 女将も疲れているだろうからと、今朝はネギトロ巻きと豆腐と若布の味噌汁。蕎麦屋で残った出しを持って帰ったから、朝から贅沢ですが、あっさりとして美味しかった。炊きたてのご飯の酢飯が暑さにあうのかも知れない。食後はひと眠りをせずに、女将の朝ドラが終わってからコーヒーを入れて飲む亭主。わずか15分のことだけれど、女将はすっかりドラマに没入しているから、物音を立てるのも憚られるのです。洗面と髭剃りを済ませて蕎麦屋に出掛ける。

 今日は一日中曇りだという予報も、もう外れて、外は青空なのでした。みずき通りを越えて蕎麦屋に向かえば、夏の陽射しがジリジリと肌に突き刺さる。二度目の蕎麦打ちは水を少なくしたら上手く仕上がって、順調に開店の準備を終える。早めに暖簾を出したけれど、今日は昼を過ぎてもお客は来なかった。「三日は続かないのでは」と女将が言ったけれど、お客が来始めると次々といらっしゃるから、出足が遅かっただけ。少し少ないくらいが骨休めなのです。

 それでも、家に戻ってエアコンを効かせた書斎で昼寝をすれば、5時過ぎまで眠ってしまう。まだ今週は三日目なのに、身体は相当に疲れているのです。明日の日曜日は日中は雨という予報だけれども、台風が逸れたらしいからどうなるか分からない。昼にかき揚げを揚げて食べた賄い蕎麦が、油を替えたばかりなのに何故か凭れ、夕飯を食べられずに、夜のパトロールに出掛ける亭主。元気な老人達の後を追いながら、汗ビショになって家に戻るのでした。



8月13日 日曜日 久々に恵みの雨が降った一日 …

 今日こそは天気予報が当たるだろうと、蕎麦屋に出掛ければ、間もなく雨が降りだして道路が濡れ始めたのです。昼間は雨が降ると言うことだから、今朝は蕎麦も沢山打たなかった。昨日の残りと合わせて11食半の蕎麦を用意して、厨房に戻って野菜サラダの具材を刻んでいたのです。時折、激しく雨が降り、窓ガラスに吹き付けるから、北側の窓は閉めたままで、エアコンを効かせていました。これなら、お客もそれほど多くはないと安心していたのですが…。

 開店の10分ほど前に、何時もいらっしゃるカレーうどんのご主人が奥様と来て「お盆だからやっているか心配でした」と言う。奥様は鴨せいろのご注文。すぐに続けてご夫婦がご来店で、こちらはせいろ蕎麦の大盛りとぶっかけ蕎麦のを頼まれる。これが今日の始まりでしたが、盆や蕎麦皿を洗う暇がないほど、続けて混んできたから驚きです。雨は止んだり降ったりで、時折、陽も差す天気。1時前に客足が停まったので、急いで洗い物を済ませたら、またお客。

 結局、蕎麦は売り切れて、木曜日からずっと忙しかったから、亭主はもうふらふらなのでした。暇さえあれば書斎で横になって眠っている状態で、昨日の夜間パトロールで随分と歩いたから、尚更、疲れているのでした。厨房の暑さで汗をかいて、食も細くなり、嬉しい事に体重も減ったのはいいけれど、お酒を飲むだけでは元気が出ない。明日も雨だと言うので、定休日前と言うこともあるから、残った食材だけでなんとか乗り切ろうと考えている。

 1時間以上も昼寝をして、5時になったら夕食の時間で、遅い昼飯との時間があまり空いていないから、昨日残った野菜サラダと、鶏の手羽元を焼いてもらって一献なのでした。今日作った野菜サラダは幸いなことにすべて売り切れていた。夕刻になってまた雨が降りだしている。今日は気温はそれほどではなかったけれど、湿度が高くて汗をかくという陽気。蕎麦屋から家まで歩く間にもう汗びしょになってしまうのでした。明日も無事に終われば好いけれど。



8月14日 月曜日 降っては止み、止んでは降る今日の空模様 …

 午前5時半の空にはまだ青空が広がっていました。森の向こうから朝日が昇って、今日も暑くなるのだろうかと思っていたのです。昨日、小鉢がまったくなくなったので、思案した挙げ句、冷凍してある南瓜の切れ端を出汁醤油で茹で、砂糖を加えて味を付けたら、冷凍してある茹でた小豆を戻して、従姉妹煮を作っておきました。残った野菜類を浅漬けの素に漬けて、浅漬けも作ったのです。今朝打つ蕎麦の数だけ用意したら、冷蔵庫に入れておく。

 家に戻って朝食を済ませたら、今朝もひと眠りをせずに早めに蕎麦屋に出掛ける。この時も雲は多くなっていたけれど、まだ雨は降っていなかった。看板と幟を出してチェーンポールを降ろし、蕎麦打ち室に入った時にも、まだ雨は降っていなかったのに、厨房に戻った頃から外は雨。時折、激しく降って北側の窓を叩くのでした。そう言えば、今朝方も激しい雨の音で目が覚めたのだった。台風の影響は、何百㎞も離れた千葉の方まで及んでいるのです。

 蕎麦はぴったり41%の加水で750g8人分を打って、ほどよい硬さで上手く仕上がったのです。昨日までの店の混みようでは、ちょっと少ないかとも思ったけれど、女将の記録データによれば、去年もお盆の時期の月曜日は4人しかお客は来ていないのだと言う。蕎麦がなくなれば営業も終わりだから、何処かで決断しなければならないのです。明日から定休日だから、今週はすでに40人を越えるお客が来店しているから、あまり欲張らなくても好い。

 暖簾を出してしばらくしたら、先日は店が混んでいて入れなかったと言う女性二人のお客さんが、天せいろとヘルシーランチセットを頼まれて、ゆっくりと召し上がって行かれた。スタッフも来てくれて、近所に住む小母さんから家に電話があって、蕎麦屋は混んでいるだろうかと問い合わせがあったそうなのです。特に土日は混んでいるから、5人では入れないだろうと応えてくれたそうで助かった。小さな蕎麦屋の宿命なのだと、またの機会を待つだけです。

 1時前にも母と息子さんらしい青年がやって来て、天せいろの大盛りとぶっかけ蕎麦をご注文。お盆で子供が帰省しているのだろうか。外は相変わらず降ったり止んだり、陽が照ったりと忙しない天気なのでした。洗い物を終えて家路を辿る頃には雨も上がって、陽の当たらない家の影だけ道路が濡れている。やっと休みになるのかと、書斎で横になったら夕刻まで眠り続けてしまう。身体が疲れているから、今日はプールをお休みにして、ゆっくりしようか。




8月15日 火曜日 激しい雨の朝でしたが …

 昨夜は10時前に床に就いたのに、朝の6時過ぎまで目が覚めなかった。一週間の疲れがどっと出たという感じなのでした。それでも毎日、よく眠っているから大事には至らないけれど、あまり疲れすぎると熱を出したりするものなのです。歳を取ると本当に無理が出来ない。朝食の出来る前に蕎麦屋に行っておこうと家を出て、コンビニで煙草とサンドイッチを買って店に入る。コーヒーを沸かしてパンを食べ、今日の段取りを考えるのでした。

 後ろ向きのひまわり畑も、ずっと向こうまで花が咲いて見事なのでした。先日、蕎麦屋に食べに来た農家の親父様が言うには、森の手前の小径を歩けば、このひまわり畑が綺麗に見えるのだとか。見方が替えればまた違って見えるものらしい。カウンターの上に干した昨日の洗い物も片付けないで、家に戻って朝食を食べる。亭主は動くのがやっとと言う状態なのです。もの凄い大雨の中を、ドラックストアでアルコール除菌液を買い、お袋様と仕入に出かける。

 いつものように農産物直売所に行ってみると、お盆休みが終わっていなくて今日はお休みなのでした。仕方がないから、そのまま隣町のスーパーに出掛けて、買い出しメモに印刷した食材を買い集める。蕎麦屋に戻って大根のなた漬けのために、大根を切って塩で押し漬けにしておく。家に戻れば、女将は買い物からまだ帰っていなかった。家に買って来た魚や肉を冷蔵庫に入れて、昼の支度を始める。昼は素麺という打合せだったから、冷凍食品を温める。

 食後はエアコンの効いた書斎でひと眠り。1時間以上眠った頃に女将がスポーツクラブの予約の時間だと起こしに来る。無事に予約が取れて、梨を剥いてくれたので食べ終えたら、女将は稽古場へ亭主は蕎麦屋に行くのでした。午前中に出来なかった片付けや洗濯物の処理を済ませて、なた漬けを仕込んで、夏野菜の揚げ浸しを作ったのは好いけれど、黄色にパイナップルの残りを入れたのが、好かったか悪かったか。家に少し持ち帰って明朝にでも試食をしよう。

 家に戻れば、女将が、また居間のエアコンから水が漏れていると言う。昨年の暮れに一度修理をしてもらった年代物だけれど、そろそろ寿命なのかも知れない。明日は女将と二人で近所の家電量販店にでかけ、新しいエアコンを入れてもらおうということになった。夜になってやっと体調も好くなり、休日の有り難さをしみじみと感じる。明日の朝は出汁取りをして、蕎麦豆腐を仕込み、午前中に天麩羅の具材の切り分けまで出来るか。夜はパトロールがある。



8月16日 水曜日 やはり34℃は異常な暑さ …

 昨日は先週の疲れが抜けずに、ゆっくりと休んでしまったから、今朝は4時起きで蕎麦屋に出掛け、準備しておいた出汁を取る。厨房の椅子に座りながら、コーヒーを入れて出汁の煮立つのを待つ間に、次は何をすれば好いのかと眠たい頭で考えるのです。午前中に水の噴き出すリビングのエアコンを買い換えに出掛けるには、どこまで仕込みをしておけば好いのか。この早朝の2時間あまりは貴重な時間なのです。蕎麦豆腐を仕込んでレンコンの皮を剥き湯通し。

 二番出汁まで取って、天つゆまで作ったら、一番出汁で作った蕎麦汁を冷やし、蕎麦徳利に詰めていく。2時間を過ぎるとかなり疲れてくるから、レンコンの皮を剥いて湯通ししたら、南瓜を切り分けてレンジでチーン。洗い物を済ませて家に帰るのです。朝食には昨日、亭主が買って帰った生鮭を、女将が塩麹に漬けたのを焼いてくれた。味見に蕎麦屋から持ち帰った夏野菜の揚げ浸しもあった。あっさりとした食事に気をよくして、食後のひと眠りはなし。

 再び蕎麦屋に出掛けて、まずはレンジ周りの掃除から始める。油汚れは重曹を振りかけ、熱湯を注いでしばらく置いておく。後ろのレンジは蕎麦を茹でる釜を使っているので、台所用の洗剤に浸けてこちらもしばらく放置する。その間に、天麩羅の具材を切り分けて容器に詰めるのです。ショッピングモールの開く10時になって家に戻れば、女将はもう出掛ける支度をしていた。「ちょっとは休ませてよ」と言って、亭主は居間で涼んで一服するのでした。

 帰りにはショッピングモールの中に入ったトンカツの専門店で昼を食べようと話しながら、家電量販店に行けば、沢山のエアコンが並んでいるのでした。部屋の広さと掃除のし易さを目安に、結局、今と同じ機種の最新版を購入したけれど、14畳用は20万円もするのでした。当分、出費を控えなければ、やり繰りが出来ない額なのです。帰りに寄ったトンカツの専門店では、揚げたてのトンカツを食べて、女将もすっかり満足そうなのでした。

 家に戻って亭主はエアコンの効いた書斎でゆっくりとひと眠り。女将はこの暑さの中をスポーツクラブに出掛けて行ったらしい。とにかく、尋常な暑さではないので、遅い午後まで眠って、女将が帰ってきたから、やっと蕎麦屋に出掛けて小鉢の盛り付けをする。夏野菜の揚げ浸しは、三日ほどで色が悪くなるから、早めに出しておこうと全部盛り付けておきました。夕食は冷しゃぶがおかずで、昼間、農家の親父様がわざわざ持って来てくれたオクラを散らす。

 夜の防犯パトロールに行くまでは1時間ほどあったから、ひんやりとした書斎に入って横になればまたひと眠り。集合場所に集まったのは、80歳前後の老人たちが10名足らず。皆さん元気で勇気づけられるのです。今日は蚊に食われないようにと、スプレーを素肌に塗りつけて参加したのでした。一緒に歩いた80歳の老人が、最近は頭がクラクラするので、夜もエアコンを入れていると言う。「それはもう、まさに熱中症なのですよ」と亭主が注意をするのでした。



8月17日 木曜日 熱中症警戒アラートが連日のように …

 夕べも寝苦しい夜でした。二時間おきにタイマーでエアコンが切れるので、暑くなってまたエアコンを入れて眠る亭主。朝食を食べて蕎麦屋に出掛ける8時過ぎには、外気温はもう30℃を越えているのです。朝日の当たる蕎麦打ち室は32℃もあるから、店のエアコンを全開にして、首にアイスノンを巻いて今朝の蕎麦を打ち始める。こんな暑さで果たしてお客は来るのか。佐倉市は連日、熱中症警戒アラートが出て千葉県で一番高い数値。これは危険な暑さです。

 それでも750g8人分の蕎麦を綺麗に仕上げて、生舟の中に並べるのです。去年の盆明けも数人しかお客は来ていないけれど、盆休みの最後だからと、蕎麦を食べに来るお客もいるのかも知れない。厨房に戻って、薬味の葱を刻み、大根と生姜をおろし、野菜サラダのアスパラとブロッコリーを茹でる。ひと休みしたら、今度はレタスをちぎってキャベツと赤玉葱を刻み、パプリカと人参を刻んだら、キュウリをスライスしてトマトを飾り、パイナップルを切る。

 ここまでで時計は11時を回っている。天麩羅の具材と天ぷら粉を調理台に並べて、天つゆと新しい油を入れた天麩羅鍋に火を入れたところでひと休み。女将の来る昼の時間より早く、お客が入るかと思っていたら、駐車場に車が入って、中年のご夫婦がご来店。天せいろと鴨せいろのご注文だったから、すぐに作り始めたところで、女将がやって来た。お客は続くもので、次のご夫婦はお二人とも天せいろ。更に三組目は鴨せいろとせいろ蕎麦…。

 大盛りが出たので、蕎麦が二人分取れないから、売り切れの看板を出したのがちょうど1時前なのでした。数が少ないから洗い物もすぐに終わって、暑い最中を女将と家に戻る。家々の日影の中を辿りながら家まで着くけれど、家の中はもう32℃もあるのです。今日の戸外は36℃だったと女将が言う。エアコンを入れて書斎でひと眠りしようと思ったけれど、枕が熱くなっていてなかなか眠れそうにないのでした。そのまま蕎麦屋に戻って、業者の配達を待つ。





8月18日 金曜日 暑すぎてお客も来ない盆の明け …

 午前5時半の空はうっすらと雲がかかって、蕎麦屋の向かいの森から朝日が昇ってくる。夕べも熱帯夜だったから2時間おきに目が覚めて、タイマーで切れたエアコンを入れなければならなかった。蕎麦屋の店内も昨日の熱気が残っているから、29℃よりは下がらない。西日の差す窓のブラインドを下ろしておけば好いのだけれど、毎日のことだから面倒なのです。洗濯物を畳んで、小鉢を盛り付けたら、お湯を沸かして今日の分のお茶を作り、コーヒーを入れる。

 家に戻ってもまだ6時過ぎだから、もう一度床に入って眠るのですが、30分ほどで女将が「朝食の支度が出来ましたよ」と起こしに来る。今朝はネギトロの手巻きに野菜たっぷりの豚汁が付いた。出がけに、庭の金柑の実が随分と混み合って着いていたから、朝日の当たる側だけ小さな実を摘果しておく。少しは大きな実になるのだろうか。どうせ小さな実は最後まで女将も採らないから、何日か掛けて大きな実だけを残す様にしてみよう。

 門を出るときに、犬の散歩でご近所のご主人が「風が涼しいね」と挨拶をするから、見れば彼のシャツはもう汗だくになっている。蕎麦屋に着けば、まだ8時半だというのに蕎麦打ち室は32℃もあった。5時半にエアコンを入れて扉を開けておいてもこの暑さなのです。首にアイスノンを巻いて今日の蕎麦を打ち始めるのでしたが、41%の加水なのに、何故か少し柔らかい生地に仕上がった。湿度が高いからなのだろうか。750g8人分の蕎麦を仕上げて厨房へ。

 9時になったところで、昨日まで盆休みだった蕎麦の農園に電話をして、蕎麦粉を急いで送ってもらうように頼んだ。快く今日発送で明日の午前中に着くようにしてくれたのは有り難い事でした。野菜サラダの具材を刻みながら、足りなくなりそうな天麩羅の具材を切り分け、11時前にはもう開店の準備が終わってしまう。テーブルをアルコール除菌液で拭いて回ったら、11時半前に暖簾と営業中の看板を出す。むーっとした外気温はもう32℃もあるのでした。

 普段なら散歩で歩く人の影さえも見えない。それでも常連さんが昼過ぎにいらっして、何時もの辛味大根とせいろ蕎麦の大盛りのご注文。月金でお願いしているスタッフもやって来て、茹でた蕎麦をカウンターに運んでくれた。それから待つこと一時間。1時過ぎに若い女性が一人でいらっして、カウンターに座って天せいろを頼まれる。元気な方でいろいろ話をした挙げ句に、亭主に向かって「熱中症にならないように気をつけて下さい」と言って帰られた。

 客が少なかったから、片付けも早く終わって家に帰ったけれど、女将はまだ帰っていないし、エアコンを入れた書斎も、暑すぎて昼寝どころではないのです。壊れかけた居間のエアコンを強めに入れて涼んでいれば、直に女将が帰って冷えた梨を剥いてくれる。外は相当な暑さらしい。お袋様が洗濯物を入れる籠が壊れたと言っていたのを思い出して電話をすれば、近所のDIYの店で買ってきてくれと言うので、ついでに頼まれた米と合わせて届けてくる。
 いつも買っている近所の農家が、新米までもう米がなくなったと言うので、家の分の米と合わせて10kgの荷物を抱えて暑い中を歩くのは堪えた。広い団地の大通りを東へ西へと車を走らせ、帰りに蕎麦屋寄って明日のお新香を漬けて、汗だくになって家に戻ったのです。夕日の差し込む蕎麦屋はなんと34℃もあったから、首にアイスノンを巻きながら作業をしたのでした。朝も昼もひと眠りもせずに働いたので、疲れて夜のプールには行けなかった。



8月19日 土曜日 暑すぎてもやはり週末は混んだ …

 朝日の当たる腕がピリピリと痛いような暑さ。今朝も熱帯夜が明けてそのまま気温が上がっていく気配なのです。みずき通りを渡って、蕎麦屋まであと100mというところで、もう汗がにじみ出てくるのです。早朝に車で蕎麦屋に来て、エアコンを入れておいたから、店の中は涼しくて快適なのでした。それでも蕎麦打ち室はまだ32℃より下がっていない。首にアイスノンを巻いて今朝の蕎麦を打ち始める。加水率は41%で850g9人分を打ち、14食の蕎麦を用意する。

 女将がやって来て店の掃除や洗濯物を畳んでくれるから、亭主はじっくりと蕎麦打ちに専念できるのです。頼んでおいた蕎麦粉も届いて、厨房に戻って今日の分のほうじ茶を入れ、残ったお湯でコーヒーを入れて飲む。多めに入れるから、残った分はアイスコーヒーにしておくのです。女将が早お昼に家に戻った後は、亭主が一人で野菜サラダの具材を刻む。日によってまったく出ないときもあるけれど、出る時は全部なくなるから分からないもの。

 以前は四皿、五皿と盛り付けていたけれど、残ったときの処理に困るのです。全部残っても、家に持ち帰って、食べ終えることが出来るのは三皿分ぐらいだと、今はこの数に落ち着いている。十種類以上の野菜を刻んで盛り付けるのに、約30分の時間を見ている。ブロッコリーとアスパラガスを茹でるのにも、2分半と決めてタイマーをセットする。季節によって少し野菜の種類も違うけれど、蕎麦屋で野菜サラダを食べられるのを喜んでくれるお客もいるのです。

 今日は暖簾を出してすぐに中年の男性二人がご来店でした。初めてのお客で「この店はいつからやっているの?」と聞かれたから、「今年でまる10年になります」と応える亭主。おろし蕎麦ととろろ蕎麦の大盛りを頼まれて、蕎麦湯まで綺麗に飲んで帰られた。昼前にもう一人最近の常連さんがいらっして、いつものように、せいろ蕎麦と白エビの掻き揚げとキスの天麩羅を頼まれる。午後は随分とお客が入って、亭主はひたすら天麩羅を揚げて蕎麦を茹でていた。

 老いた母親を連れた娘さんや、近くの乗馬クラブに通うという若い娘さん達、いつも二人で大盛りを頼まれる若いご夫婦など、皆さんリピーターの方々なのでした。洗い物が半分終わっていたので、午後の片付けはすぐに終わった。雲一つない青空の広がる家路をたどって、室温34℃になっている居間の部屋に入る。外はどれだけ暑いのだろうか。水の垂れる場所にバケツを置いて、もう直ぐ付け替える居間のエアコンを騙し騙し使っているのです。

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2023年上旬



8月5日 土曜日 コロナ前の夏に戻ったかお蕎麦売り切れ …

 朝飯前のひと仕事は、昨日の洗い物の片付けと、小鉢を盛り付けることでした。わずか30分で終わる仕事だから、エアコンを入れて7時前に家に戻ったのです。空は晴れて今日も暑い一日になりそうな気配でした。朝食を終えてひと眠りしたら、髭を剃って着替えを済ませ、朝からの強い陽射しの中を歩いて蕎麦屋まで行く。今日は何年かぶりで佐倉市の花火大会だから、コロナの始まる数年前までは混んだ土曜日になっていたと、出がけに女将が言う。

 店の前の通りに面したひまわり畑に、やっとひまわりの花が咲き始めていました。以前からある隣のひまわり畑も、今年は大きなひまわりを植えたらしいのですが、雨が降らないので花が咲く前に葉が枯れ始めている。そう言えば、すぐ向かいの畑もキュウリの畑がもう終わっている。あまりに広すぎて水撒きもままならないのでしょう。蕎麦屋の駐車場もたまには水撒きをしてやりたいけれど、人間の方が暑さにやられてそのままになっている。

 朝のうちにエアコンを入れておいたから、なんとか30℃にはなっていたけれど、蕎麦を打つのに首に保冷剤を巻いているのも異常。昨日の残りの蕎麦と合わせて13食の蕎麦を用意して、厨房に戻って野菜サラダの具材を刻むのでした。開店の準備を済ませて暖簾を出せば、昼前からこの暑い陽気に、駐車場に次々と車が入ってくる。ほとんどのお客が天せいろで、女将も亭主も洗い物をする暇もなく動いていた。キスやアカイカの天麩羅も幾つか出た。

 大盛りが二つ出ただけで、最後の三人連れの常連さんが、いつもと同じくぶっかけ蕎麦をご注文なのでした。これで生舟の中の蕎麦が完全になくなる。閉店の時刻近くまでお客がいたので、それから洗い物を始めたから、今日は終わったのが3時を過ぎてしまう。女将も相当に疲れた様子。亭主も昼を食べられずに、家々の日影を辿りながら、家までよろよろと歩いて帰るのでした。あと50mで家の門に着く。夜は印旛沼の花火が二階からよく見えたのです。




8月6日 日曜日 晴れたり曇ったり土砂降りになったり …

 混んだ日の翌日は忙しいのです。朝の5時から蕎麦屋に出掛け、デザートの水羊羹を最初に豊缶に流し込み、隣の火口では出汁を取る。出汁取りは1時間はかかるから、その合間に昨日の洗い物を片付けるのです。6時を過ぎた頃にやっと蕎麦打ち室に入って、一回目の蕎麦を打つ。9食分の蕎麦を打ったから、これも小一時間かかった。急いで家に帰って朝食を食べる。早朝の2時間の仕事は、疲れるような年頃になった。食後は書斎で熟睡するのでした。

 朝は雲一つない空だったのに、出掛ける頃の空は沢山の雲もが出て、天気予報も雨のマークが出ているほどでした。お蔭で陽が翳ると少し涼しいので、蕎麦屋まで歩くのに少しは楽なのでした。ひまわり畑の長いバス通りにさしかかると、急に真夏の陽射しが戻ってジリジリと照りつける。今日は9時の時点で外はもう32℃もあったのです。看板と幟を出してチェーンポールを降ろしたけれど、10時から雨という予報は見事に外れていました。

 蕎麦打ち室に入って二回目の蕎麦を打ち、今日は14人分の蕎麦を用意したのですが、結局、半分ちょっとしか出なかった。それでも今日は天せいろ以下の値段の注文がなかったので、内容が濃かったような気がします。最後のお客が帰った1時半を過ぎたところで、かき揚げを揚げて、亭主もぶっかけの賄い蕎麦を食べる事が出来で好かった。明日は5人分の蕎麦を打てば、何とか間に合いそうなのです。天麩羅の具材が足りるかちょっと心配ではあります。

 昼過ぎからザーッと雨が降りだして、それこそ土砂降りになったけれど、黒い雲がいなくなったら、熱くなっている道路は乾き始めている。帰り道、通りを掃いていたご近所の親父様に「少し涼しくなりましたね」と挨拶をすれば「異常な天気ですよ」という言葉が返ってきた。今朝方は、その向かいのご主人に「暑くて家の中から出られませんよ」と挨拶されて「雨が降るらしいですよ」と応えたばかりなのに、雨が上がればまた暑さが戻ってきたのでした。




8月7日 月曜日 台風6号の影響か、今日も天気は不安定で …

 いつもよりは涼しい朝なのか、昨日の洗い物の片付けに蕎麦屋に出掛けたら、ひまわり畑のひまわりが一斉に咲き出していました。ところが、ひまわりの花は朝日の出る方角を向いて咲くから、道路とは反対側で、見る人に背を向けて咲く形になっているのでした。新しくこの農地を借りたという人が、そこまで考えなかったのか、畑の奥は森があるばかりで、通りを通る人が咲きそろった花を見ることは出来そうにない。写真を撮るにもこれが限界…。

 家に戻って食べるものがなくなった食卓には、蕎麦屋の残りものに卵を焼いてくれたけれど、彩りが綺麗だったので写真に撮っておきました。今日は食後のひと眠りをしないで、コーヒーを一杯飲んで早めに家を出る亭主。月曜日だから蕎麦だけ打ち足せば好い。小鉢も蕎麦汁も昨日の分だけで十分に足りるはずでした。空が曇っていたので、歩くのにも強い陽射しがなくて楽なのです。蕎麦屋の店内も30℃まで室温は上がっていないから、エアコンが効いていた。

 500gだけ蕎麦を打ち足して、昨日の残りと合わせて10人分の蕎麦を用意したけれど、到底、出るはずもないのです。野菜サラダもいつものように三皿用意したけれど、これも残るのを覚悟で盛り付けている。今日からやっと夏休みに入ったという女先生が、久し振りに来てくれたから、野菜サラダとデザートをサービスで出して、ぶっかけ蕎麦の器も大盛り用にして、白海老の掻き揚げを載せてお出ししたのです。明日は飛行機で実家に帰ると言う。

 明日から定休日という月曜日は、残りものを家に持ち帰るよりもお客に出した方が好いと、サービスをすることが多いのです。それでも残った食材は、スタッフと手分けして家に持ち帰る。時折、ザーッと雨が降るのだけれど、暖まった地面はすぐに雨を乾かしてしまう。重い荷物をぶら下げて家まで辿り着いたら、やはり汗だくなのでした。夕飯の時刻までひと眠りしたら、早く夕食を済ませて夜のプールに備える。今日のプールは一人一コースでゆっくり。




8月8日 火曜日 今日は立秋のはずだけれど …

 車内のクーラーの冷気でカメラのレンズが曇った。外は朝からもう30℃を越える暑さなのでした。お袋様を乗せて今朝も仕入れに出掛ける亭主。暑中見舞いを出した親戚の叔父伯母から、亭主に宜しく言ってくれと電話があったと言う。農産物直売所には、昨日入った生椎茸が綺麗な形で冷蔵庫に並んでいたから、全部もらって帰るのです。肉厚で形も良い生椎茸が、8つ入って290円なのは安いのです。この時期は保存状態が悪いとすぐに傷んでしまう。

 隣町のスーパーまで足を伸ばして、買い物リストに印刷した食材はすべて揃えた。蕎麦屋に帰れば、今朝はエアコンを入れに来なかったので、店内は30℃を越える暑さになっていた。首にアイスノンを巻いて、調理台に野菜を並べ、検品していく。しっかりと巻いたレタスが100円以下で売られていたのには、生産者はさぞかし大変だろうと思ってしまう。夏野菜もそれほど高値になっていないのは嬉しい。帰り道、例のひまわり畑の脇に車を停めて写真を撮る。

 昼は昨日残った蕎麦を茹でてとろろ蕎麦。切り干し大根も、なた漬けもすべて蕎麦屋の残りものなのです。暑いからか女将がなかなか台所に現れないので、亭主がとろろ芋を擦って食卓の準備をするのでした。茹でた蕎麦はやはり氷で冷やした方が、この時期は美味しく食べられると反省しました。食後はエアコンの効いた書斎に入って昼寝をする。1時間ほど眠って目が覚めるけれど、なかなか起き上がれないのが亭主の最近の傾向なのです。

 冷たく冷えた西瓜を食べて、椅子に座って午後の洋画を見終えたところで、やっと「蕎麦屋に行って来ます」と女将に告げて車に乗るのでした。昨日の洗い物を片付けたら、大根のなた漬けを仕込んで、切り干し大根の煮物を作る。エアコンを入れても店の中は暑いから、再び首にアイスノンを巻いて動いていたら、そのまま家まで戻ってしまった。台所では女将が、ポテトサラダを作ってレタスと一緒に盛り付けて、夕食の準備をしているのでした。

 亭主のリクエストは蛸の唐揚げで、女将はロースの薄切りを茹でてごまだれで食べていた。テレビは6時までは高校野球しかやっていないので、リモコンの受信部が壊れている食堂のテレビは、いちいち手作業でチャンネルを変えなければならないから、点けずにそのままにしてある。「食事の時はテレビを消しなさい」と言われて育った世代の夫婦だから、殊更、不便に感じないのです。食後は風呂の時間まで、また書斎に入ってひと眠りする亭主なのでした。

8月9日 水曜日 台風の影響が心配される昨今 …

 蒸し暑さで目が覚めた朝でした。曇り空だから気温は高くないのに、台風の影響なのかやたらと蒸し蒸しとしているのです。朝食を終えて書斎で横になったけれど、5分程ウトウトとしただけで、コーヒーを入れて蕎麦屋に出掛ける準備をする。定休日二日目の今日は、夜のプールで泳ぐのを目標に、頑張って仕込みをしなければいけない。蕎麦屋に着いたらまずはデザートの水羊羹を仕込んで、蕎麦豆腐を型に流してひと休みなのです。

 不思議な事に、厨房に入ると次は何をするのかと頭がはっきりとしてくる。すっかり空になっている蕎麦徳利に蕎麦汁を詰めて、昨日、塩漬けにしておいた大根のなた漬けを仕込む。水を切ってタッパに入れたら、甘酒の素と砂糖と唐辛子の輪切りを加えて漬け込んでおく。刻み柚子は明日の仕入れで業者が持ってくるから、それから更に漬け込めば好い。昼食には天麩羅を揚げて持って帰ることになっていたから、海老と南瓜と蓮根を揚げて帰る支度をしていた。

 そこに電話が鳴って習志野の常連さんのお母様から「梨を買ってしまったから持って行きたいのだけれど」と電話が入るのでした。小一時間かかると言うので、家に帰って蕎麦を茹で、女将と二人で食べ終えたら、急いで蕎麦屋に戻って待っていた。昼を食べると言ったら、蕎麦を茹でて天麩羅を揚げてやろうと準備だけはしておくのでした。果たして、娘さんの運転する外車が前の道路に止まり、「これから船橋のデパートに行くのよ」と忙しそうなのです。

 どうしていつもこんなに好くしてくれるのか不思議でならない。『小僧の神様』ではないけれど、自分がまるで幼い少年になったように感じるのでした。梨の入った箱を家に持って帰れば、女将が開けて冷蔵庫に入れる。見たこともないような大きさの梨に、女将も驚いていました。真面目に蕎麦を打っていれば好いことがあると、素直に喜ぶ亭主。明日はお袋様にも持って行ってあげよう。台風の来る前に墓参りに行こうと、今朝、電話をしたばかりなのでした。

 ひと眠りして今日の仕込みを終わらせなければと蕎麦屋に出掛けていけば、ひまわり畑は満開で後ろ向きに咲いたひまわりも立派。雨は降ったり止んだりで、道路はその度に暑い陽射しで乾いて、台風の影響はこんな遠くまで及んでくるのです。最後に明日のお新香を漬けたら、家に戻ってざるラーメン・餃子を作って食べておく。夜のプールの時間が何故か今日は待ち遠しく感じる。身体の調子が少し好くなったのかも知れないと、ゆっくり泳いで帰るのでした。

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2023年8月初め




8月1日 火曜日 朝は雨、昼は雷の不安定な天気でした …

 今朝も5時前から起きだして、裏庭の無花果の樹を剪定しようと思ったら、窓を開ければ雨が降ったと見えて、道路も濡れているではありませんか。仕方がないので5時のニュースをテレビで観て見て、また寝床に入ってひと眠りするのでした。7時過ぎに朝食の支度が出来たから、食堂に行けば、今朝は銀ダラの焼き物と茄子とピーマンの味噌炒めで、亭主の好物だったから食が進んだのです。子どもの頃、親父が好きでよく食べたのを覚えているのです。

 今朝は昨日作った暑中見舞いを出しに、切手を買うのにコンビニまで車を走らせて、その足でお袋様を迎えに行く。遠く離れている親戚や友人たちに、近況を知らせておくのも昔ながら流儀で、時代遅れの自分を変えるつもりもないけれど、去年は誰に出しただろうかと記憶にないのが年齢なのでしょう。仕入れ先の農産物直売所には、今日は好い生椎茸が揃っていた。隣町のスーパーは月初めの特売日とかで、広い駐車場も満杯なのでした。

 やっと蕎麦屋に戻り、昨日固めておいた油をゴミ箱に捨てて、昨日浸けておいた干し椎茸と昆布の鍋で出汁を取る。昨日の片付けをしていたら、もう11時になるのでした。エアコンを入れたまま、家に戻って昼食は蕎麦を茹でて、昨日揚げて帰った天麩羅を焼いて、女将と天せいろを食べるのです。すぐに蕎麦屋に戻ってと思ったら女将のスポーツクラブの予約があったのを思い出して、2時過ぎまでは家を出られない。定休日だからあまり焦ることもないのです。

 午後は、返しを作ったり、なた漬けの大根を塩で漬けたり、時間のかかる地味な仕込みを続けるのでした。外の天気は雨は上がったものの、曇り空で今にも雨が降りそうな天気。ゴロゴロと雷が夕刻まで鳴り続けて、夕刻にはとうとう雨が降り出す始末。乾ききっている大地には、この程度の雨では足りそうにないのです。しかし、夕刻まで空は雨雲が広がって、もう少し降ってくれれば好いのにと思うほどなのでした。1時間半ほどで仕込みに飽きて帰宅する。

 昼は蕎麦を茹でて食べたから、亭主は夕飯には蛸の唐揚げを所望して、女将は昨日残った鴨肉を焼いて食べていた。野菜サラダも一皿分を持って帰ったから、二人で半分ずつ食べて夕食は終わり。今日は曇っていたから、蒸してはいたけれどそれほど気温は上がらなかった。明日はまた暑くなると言うから、朝の無花果の剪定が出来るかどうか。身近な物から片付けていかないと、何事も先に進まないのです。そうだ、明日は防犯パトロールのある晩なのでした。




8月2日 水曜日 暑さが戻った日 …

 今朝も5時に目覚めて、居間の部屋でコーヒーを飲む。高層マンションに当たる朝日が反射して眩しいのです。今日こそは裏庭の無花果の樹を剪定しようと、長袖・長ズボンで手袋をして、剪定ばさみを持って玄関を出る。先日、手の届くところは切っておいたから、今日は長い剪定ばさみで幼稚園側に伸びた枝を切る。わずか20分ほどの作業でしたが、すぐ汗だくになって冷えた居間に戻るのです。内陸にある佐倉は8時にはもう30℃になるのです。

 人間も環境に適応する生き物なのか、一昔前なら、30℃とは真昼の一番暑い気温なのです。だから、高齢者の熱中症が後を絶たないのではないかと思う昨今。窓を開けて扇風機を回していれば好いと考えるのです。9時過ぎに蕎麦屋に出掛けて、エアコンを入れて首にアイスノンを巻く亭主。店の中は既に30℃はあるのでした。まずは厨房に入って蕎麦豆腐を仕込み、昨日、塩漬けにしておいた大根を麹に漬けて、砂糖と柚子と唐辛子を加えて漬け直すのです。

 外は晴れ渡った青空が広がり、エアコンを入れている店の中は、28℃よりも室温が下がらない。火を使っている厨房は、30℃を越える暑さなのです。冷たいほうじ茶を飲んで一服しながら、次の作業を考える亭主。小鉢の二品目の切り干し大根の煮物を作るのが、一番の効率的な段取りだと考えて、具材を刻んでフライパンに胡麻油を引き、70gの切り干し大根を水で戻して炒めていく。出し汁で煮込んで出汁醤油と砂糖を加えて出来上がりです。

 その間に、蓮根の皮を剥いて輪切りにしたら、酢水で湯がいて、南瓜を切り分けてレンジでチーンしておく。11時前だけれど、女将がスポーツクラブに出掛ける日だから、早めに家に戻って素麺を茹でるのでした。蒸したキャベツを冷やしておいてくれたから、冷やしなますと合わせて暑い昼にはちょうど好いおかず。食後はエアコンを効かせた書斎でひと眠りなのです。今夜は防犯パトロールのある日なので、少しでも身体を休めておかなければ。

 1時間ほどぐっすりと眠って、早めに蕎麦屋に出掛け、午後の仕込みを始めるのでした。すっかり空になっている蕎麦徳利に、昨日仕込んだ蕎麦汁を詰めて冷蔵庫に収納する。次に天麩羅の具材を切り分けて、容器に入れてやはり冷蔵庫に入れておくのです。鴨せいろに使う小松菜を茹でて切り分け、これは冷凍室に入れておく。最後に糠床を取り出して、ナスとキュウリを漬け込んだら終わり。4時には家に戻り、早い夕飯を用意して食べておきます。

 しゃぶしゃぶ用のロースの薄切りを茹でて、昼の蒸したキャベツや人参にカニかまを添えて、ご飯をチーンして一人で食べる。パトロールの集合場所に出掛ける6時半まで時間があるから、書斎でひと眠りしておきます。まだ外は30℃もあるから、相当な暑さなのです。今日は夏休みとあって、地域の子ども会の有志と一緒に回るので、集まった人の数は何時もの倍近かった。70代、80代の老人と小学生と親たちが、夕暮れ時の通りを歩く姿もまた好いものです。



8月3日 木曜日 例年、8月の初めは暑すぎて …

 今朝も5時から起きてはいたけれど、お新香を糠床から取り出して、小鉢を盛り付けるだけだから、家でゆっくりしていた。そしたら椅子の上で少しウトウトしたらしく、何時の間にか6時になっていたのです。空は青く白い雲が流れて、今日はどれだけ暑くなるのか気になるところ。予報では35℃まで上がると言うから、並の暑さではないのです。決して慣れてしまってはいけない。蕎麦屋に着いて冷蔵庫から糠床を取り出して、今朝はキュウリとナスのお新香。

 家に帰って朝食を食べたら、また書斎に入ってひと眠り。よくもこんなに眠れるものだと、自分でも驚いてしまうのです。髭を剃って着替えたら、日影のなくなった通りをみずき通りまで歩けば、残る100mほどは、朝から陽が当たっていた更に暑い歩道。エアコンの効いている蕎麦屋の中に逃げ込むようにして、わずかな距離を歩くだけでもう汗をかいている自分が可笑しい。厨房に入って冷たいほうじ茶を一杯飲んだら、いよいよ今日の蕎麦打ちを始める。

 8月の初めの平日は、お客が来ないのがデータでも判っているから、今朝は750g8人分の蕎麦を打ってお終い。8時の時点で30℃を越えたから、昼になるにつれてぐんぐん気温は上がっていく。エアコンの入っている蕎麦屋の中の気温計も、25℃から28℃まで上昇した。平屋の建物だから、陽が当たると建物全体が暖まるのです。大釜は亭主の後ろで火を点けたままだし、前のコンロで調理を始めれば、更に厨房の温度は上がる。そうなるとアイスノンの出番です。

 この暑さではそんなにお客が来るはずはないとは判っていても、全部の準備をし終えなければならないのが店屋の宿命です。薬味の葱を刻んだり、生姜を擦ったり、大根をおろして容器に入れる。山葵も大きなチューブから小分けにして容器に入れておく。そして、解凍した海老をやはり容器に移し、真空フリーザーに入れておきます。天つゆの鍋を冷蔵庫から取り出してコンロに載せ、天麩羅鍋に新しい油を注いで、天ぷら粉と天麩羅の具材を調理台に並べる。

 野菜サラダの具材を刻んで皿に盛り付けたら、沸いた大釜の湯をポットに入れ、後は店の掃除をしてテーブルを拭いて回る。開店の時刻にギリギリ間に合って暖簾を出すのでした。かといってすぐにお客が来るはずもなく、12時前にやっと車が駐車場に入ってきた。仕事の途中らしい若い女性が、カウンターに座って天せいろのご注文でした。天麩羅がとても美味しいと褒められて、会話が始まる。彼女はゆっくりと昼ご飯を食べてまた仕事に戻るのでした。

 女将が来てくれて最後の会計をしてくれた。それから1時間近くはお客がなく、次にいらっした車も、女性一人のお客なのでした。ヘルシーランチセットのご注文で、女将が野菜サラダと蕎麦豆腐を出している間に、亭主が盆と蕎麦皿をセットして蕎麦を茹でる。最近の暑さは異常だという話になり、高齢者の熱中症が話題になる。2時半前には家に戻って、亭主は涼しい書斎でひと眠り。今日は業者に食材を頼まなかったので、夜のプールで泳ぐことが出来た。



8月4日 金曜日 今日の佐倉は日中37℃にまで … ?


 今日は朝から暑い陽気で、例によって蕎麦屋の前の通りは、わずか50mちょっとなのに、灼熱の暑さなのでした。蕎麦屋の中も30℃を越え、朝日の差し込む蕎麦打ち室は33℃。エアコンの設定を20℃にして、室内が冷えるまでコーヒーを入れ、YouTubeでロジャー・リドリーの『ドッグ・オブ・ザ・ベイ』を聴きながら、今朝の段取りを考える。サンタモニカの通りは亭主もかつて何度か尋ねた場所で、あちこちでストリートミュージシャン達が歌っていたっけ。

 悲しく切ない曲だけれど、彼の歌声に元気づけられて、31℃まで室温の下がった蕎麦打ち室に入って、今朝の蕎麦を打つ。もちろん首にはアイスノンを巻き付けて血液から冷やしている。今日の加水率は41.6%。この間よりは少し多いけれど、室温が30℃を越えていたので、適正なのかどうかは、打ち終えてみるまで判らなかった。500g5人分だけ打って、昨日の残りと合わせて10束の蕎麦を、生舟に並べたら今朝の蕎麦打ちは終わり。

 蕎麦を打ち終えたら、床にこぼれた蕎麦粉が気になって少し掃除をする。お客は土足で店に入るから、多少は砂埃もあるのかも知れない。厨房に戻って、大根をおろし、野菜サラダの具材を刻む。エアコンが効いて来て室温は26℃まで下がってきた。首の保冷剤を冷凍庫に戻して、開店の準備を進める亭主。去年の同じ曜日も二人しかお客がなかったので、あまり期待はしていないが、外は相当な暑さなのです。最初のお客はリピーターの母と娘。

 天せいろをご注文で、スタッフがまだ来ていないから、自分で盆や蕎麦皿を並べ、小鉢と薬味と蕎麦汁とを並べたら、天麩羅の揚げ方に入るのです。天麩羅を揚げ終わる頃にやっとスタッフが来てくれて、テーブルに蕎麦を運んでくれた。これで亭主は、冷えた奥の座敷でひと休み出来るのです。煙草を吸うのに窓を開ければ、むーっと熱気が入って来る。外は相当に暑くなっているらしい。午後の一番で横浜ナンバーの車に乗った若い男性が天せいろのご注文。

 珍しく遅い時間にいらっした常連さんの母と娘と孫娘も、やはり天せいろで今日は天麩羅がよく出たのです。閉店間際までいろいろな話をして「知っている梨園があるので、今度は梨を送りますね」と言って帰られた。暑い中を家まで歩いてもう汗だくになる。パソコンにデータを入力したら、亭主は涼しい書斎で長めの昼寝。目が覚めたらもう夕食の時間。「何にしましょうかね」と女将が言うので、亭主がさぼてんでヒレカツを揚げてもらって帰るのでした。

 ついでにいつもの焼酎と炭酸を買って帰る。付け合わせは日昼に残った野菜サラダ。女将も身体がだるそうだったけれど、揚げたてのカツを食べたら少し元気が出たのだろうか。長女から暑中見舞いの返信が届いていた。ヨーガや土いじりを始めて、女将の影響だと書いていたけれど、孫の写真を見ながら「誰に似ているのかしら」と二人で話をする。夜になってメールが届いているのに気付いて見れば、友人から暑中見舞いの返信。元気で暮らしている様子。