2023年9月末



9月27日 水曜日 久し振りに病院に行ったら …


 今朝は4時に目が覚めて、コーヒーを一杯飲んだら蕎麦屋に出掛けて、蕎麦汁を蕎麦徳利に詰めたり、洗濯物をほしたりと細かな仕事をこなしたのです。ところが6時を過ぎた頃にどうしても眠たくなってしまったので、家に戻って書斎でひと眠りしたのです。予定では、庭の木槿の剪定をするはずだったのですが、朝食の前に目覚めて一休みしている間に、月に一度の通院の時間になってしまったのでした。今月は薬をもらって先月の検査結果を聞くだけ。

 ところが銀行でお金を下ろしてから整形外科に行けば、いつもと違ってもう患者で溢れているではありませんか。1時間半も待ってわずか2分の医者との話。1年半も経っているから、全く問題はなさそうなのに、数値が正常範囲になって1年だから、次は更に弱い薬にしましょうと言われる。薬局によって薬をもらうまでにまた待たされる。駐車場の精算をしようと思ったら、例によって車のナンバーが思い出せない。列に並んだ人たちを待たせて迷惑をかけた。

 もう11時近かったので、そのまま家に帰って昼食の支度を始めるのです。女将が店で残ったキャベツを蒸かしたというので、焼きそばの残りでソース焼きそばを作り、亭主はラーメンをあんかけの湯麺にして食べる。午後は少しだけ昼寝をして、2時には蕎麦屋に出掛けて今日の仕込みを始める。デザートの抹茶小豆や蕎麦豆腐を仕込みながら、タブレットで中島みゆきの曲を聴く。女将は曲調の暗い曲が多いから、同世代でもあまり好きではないと言う。

 ほうじ茶やコーヒーを飲んで一服しては、次は何をすれば好いのかを考える。使った鍋を洗っては次の仕込みに入るのです。最後の30分は明日の天麩羅の具材を切り分けて容器に詰める。やっと5時前に仕込みが終わって、家の酒がなくなってきているのを思い出して、酒屋に寄って炭酸水と一緒に、台湾まぜ蕎麦のカップ麺を買って家に戻るのでした。カップ麺もだいぶ進化して、この混ぜ蕎麦はなかなか美味しい。夕食を食べないから夜食にはちょうど好い。

 11月18日土曜日の午後3時から、横浜で四年ぶりの高校のクラス会を開くと、日にちも時間も二転三転して連絡が来たけれど、詳細はまだらしく幹事も大変な様子です。蕎麦屋を臨時休業にしなくてはならないし、現地まで出掛けて行くのも時間もかかるので、早く決定版を知らせて欲しいものです。横浜までは直通の電車で約2時間もかかるから、昼を何処かで食べなければ。横浜の友人に久し振りに連絡をして、昼を一緒に食べられれば嬉しいのだけれど …。


9月28日 木曜日 日中は暑さがぶり返してきたか …

 5時過ぎに玄関を出れば、先日剪定した庭へ続く場所にある木槿は綺麗に枝を揃えて刈られているのに、正面の木槿はまだぼさぼさの状態なのです。涼しい朝のうちに剪定の作業をしたいところですが、今朝は蕎麦屋でやることが沢山あって、それどころではない。朝飯前のひと仕事にしては、今朝は随分と沢山の仕込みをしたのです。まずは今日打つ蕎麦の数だけ小鉢を盛り付けて、冷蔵庫に入れておきます。コーヒーを飲む暇もなく忙しく動き回る。

 次に生もの用のまな板を取り出して、解凍してあった豚のハラミを切り分ける。今日は竹串10本分の肉が取れて。一つ一つ竹串で刺していく。タッパに入れて真空フリーザーで保存します。手間はかかるけれど、既製の串刺しになった物に比べると味が違うのです。一手間掛けて美味しくお客に提供できれば、調理人としてこれほど嬉しいことはない。生もの用のまな板を出したところで、冷蔵庫から鶏肉を取り出して、キノコ汁に入れる鶏肉を小さくカットする。

 1600ccの鍋に一杯作って、塩味を効かせたら、半分は電磁調理器用の鍋に移し、残りはタッパに入れて冷蔵庫で保存する。使い切れなかったキノコの残りは、冷凍室に入れておきます。5種類のキノコと鶏肉で作って、だいたい5人分ぐらいしか汁が取れないから、原材料費を考えても900円では、せいろ蕎麦の670円が含まれているから、当然、利益が出ない。最初の価格設定が低すぎるのです。1年間この価格でやって来たから、そろそろ値上げしても好いか。

 洗い物を片付けていたら7時を過ぎたので、家に戻って朝食を食べる。今朝のおかずは銀ダラの煮付けだったので、美味しくご飯を食べられた。食後のお茶をもらったら、書斎に入ってひと眠り30分なのです。目覚めたらまだ外は曇っていた。今日は暑くなるという予報なのに、蕎麦屋まで行く間は陽射しもなく涼しいものでした。幟を立ててチェーンポールを降ろし、看板を出したら、まずは蕎麦打ち室に入って今朝の蕎麦を打つ。850g9人分の蕎麦を仕上げる。

 野菜サラダを作りながら、大根や生姜をおろして、薬味の葱を刻む。11時には終わるから後は開店の準備。暖簾を出す10分前には、もうお客がいらっして天せいろとぶっかけ蕎麦のご注文なのです。外は陽が出て来て次第に暑くなってくる。12時前にもうひと組のお客が入って、女将が手伝いに来てくれる前に、亭主は結構忙しい。1時半に最後のお客が帰ったので、亭主はかき揚げを揚げて、賄い蕎麦を食べておく。暖簾を下ろしてから来たお客にはご免なさい。

 2時半には女将と家に戻って、亭主はエアコンの効いた書斎でひと眠り。4時過ぎに目が覚めて、今日は蕎麦屋に行かなくても好かったから、玄関前の木槿の剪定を始めた。女将が出て来て切った枝の袋詰めをしてくれる。それでも30分ほどで二人とも汗をかいたから、残りはまた明日の朝にしようと言うことになる。早い夕食を食べて、亭主は久々の木曜日にプールに出掛ける。帰りに階下のスーパーで、美味しそうな糖度18の巨峰とシャインマスカットを買う。



9月29日 金曜日 期待した仲秋の名月も雲の合間から …

 夕べはプールで泳いだから、今朝は7時まで目が覚めなかった。朝が涼しくなったのもよく眠れる原因なのかも知れない。女将の見ている朝ドラが終わる頃には、蕎麦屋に出掛けようと玄関を出る亭主。昨日の夕方に正面の木槿を二本、剪定したのが一つの成果で、女将が切り払った枝を袋に詰め、今朝のゴミ出しで捨ててくれた。それでもまだ左側の二本が残っている。前の通りの側に伸びた枝も払わなければならないから、来週まではかかりそうなのです。

 早めに蕎麦屋に着いて、まずはコーヒーを入れて今日の段取りを考える。週の営業の二日目はあまりすることがないから、とにかく蕎麦を打ってと思ったから、蕎麦打ち室に入って750gの蕎麦を打つのでした。加水率41%で蕎麦粉を捏ねて行けば、じきにねっとりとしてくるから、これが菊練りに入る合図なのです。早すぎても駄目だし、遅すぎればそれだけ時間がかかることになる。今日も上手い具合に生地が仕上がって、ビニール袋に入れて寝かせておきます。

 その間に厨房に戻って、大根をおろし、細々とした準備を整えておく。上手く仕上がった生地は伸しても綺麗に広がって、畳んで包丁切りをするにも何の問題もないのでした。この時期の気候に慣れて来たというか、しばらくはこの調子でいけば好い。昨日残った3束の蕎麦に加えて、今日の8束で11食分の蕎麦を用意して今日は営業を始めるのです。そんなにお客が来るはずもないけれど、明日の土曜日に蕎麦打ちを一回で済ませるように深謀遠慮なのでした。

 朝のうちは曇っていた空も晴れ間が覗いて、今日の仲秋の名月はどうなるのだろうかと少し気になるのでした。昔はお袋様にススキを取って来いと言われて、近所の原っぱで摘んでくれば、一升瓶に差して飾り、作ってくれた団子を並べたものです。そんな風習が今でも少しは残っているらしく、家に帰る途中で、ススキを持って隣の家に出掛ける近所のお宅に行く姿を見かけた。今日もお客は少なかったけれど、1時過ぎに珍しく家のご近所の親父様がご来店。

 亭主よりも一回り以上も年上なのに、元気でいるから驚いた。週に三日はスポーツクラブに出掛けてエアロビクスをしているとか。元気なお年寄りを見るにつけ、まだまだ亭主も頑張らなくてはと思うのです。家に戻ってひと眠りしたら、夕刻になって目覚めて蕎麦屋に明日の漬け物を漬けに出掛ける。夕食は沢山残った野菜サラダを肉を加えてあんかけ風にしておかずを作る。9月も明日で終わるけれど、まだまだ残暑は続くらしいから体調管理をしっかりと。




9月30日 土曜日 少しは涼しくなったのか …

 湿気を除けばかなり涼しくなった朝。それでも剪定していない庭の木槿はまだ咲き続けている。来週にはこの花の部分も切り取ってしまう予定。みずき通りのハナミズキの葉も黄葉しているのか枯れているのか、朝夕の涼しさがまだ足りないらしい。途中で立ち止まらなくても、ここまで歩いてこられるようになったから、やはり、かなり涼しくはなったのでしょう。蕎麦屋に着いて看板と幟を出したら、チェーンポールを降ろして今日も活動開始です。

 昨日の晩に糠床に浸けておいたキュウリとナスとカブを取り出して、小鉢に盛り付けておきます。他に切り干し大根や大根のなた漬けもあるので、これで日曜日までは持ちそうな量。いつも最初に漬け物を仕込んでしまうと、週末までに出ないと味が悪くなるので、今週は金曜の夜に漬け込んでみたのです。煎り糠を足したので、少し長し時間漬けたけれど、ちょうど好い具合の味になった。漬け物とはいえども、やはり美味しくなければお客に申し訳ない。

 蕎麦打ち室に入って今日の蕎麦を打つ。昨日の残った蕎麦と合わせて、今日は14食の蕎麦を用意した。加水率は41%ちょうどで、今朝は少し硬めに仕上がったから、伸して畳んで包丁切りをしても、綺麗に仕上がったのです。このところ、蕎麦が上手く打てているから「お蕎麦美味しかった」と言って帰られるお客が多いので嬉しいのです。蕎麦粉を溶いて作る蕎麦湯も、綺麗に飲み干して帰るお客が多いと嬉しい。目の前でその成果が試されるからハラハラする。

 今日はヘルシーランチセットとカレー蕎麦の大盛りが出たので、野菜サラダが二つも売れた。開店前に手間を掛けて作った甲斐があるというもの。今週のパイナップルは当たりで甘かった。難を言えばミニトマトの味が今ひとつなのです。昼過ぎに雨が降りだして、気温も低かったからか、今日は週末の割にはお客が少ない。ラストオーダーの時間が過ぎたら、女将と洗い物と片付け物を済ませて、家に帰るのでした。裏の幼稚園の運動会も無事に終わったらしい。

 午後の昼寝をしてから、夕刻に蕎麦屋に出掛けて、昼の間に準備しておいた出汁を取る。5時前に家に戻って、早めの夕食に残った野菜サラダで、カレーあんかけの肉炒めを亭主が作る。今日は今月最後の防犯パトロールなのでした。涼しくなって活発に活動する蚊の対策に、防虫スプレーを身体中に塗って、集合場所に出掛ける。十六夜の月が大きく見えて、皆で「好い月夜だ」と言って喜んだ。汗だくになって家に帰って、すぐにシャワーを浴びるのでした。

 今日で今月も終わり。月の終わりの決算を終わらせて、電気代が夏前の倍に増えているので驚いた。今年は熱い夏だったから、エアコンを相当に使ったのです。売り上げはコロナ禍前の状態まで戻って、仕入れも工夫するようになったからか、若干の黒字が続くのが嬉しいのでした。だだ、仕入れの金額は増えているから、やはり食材の値上げが響いているのでしょう。女将は「値上げしないの?」と言うけれど、これが思ったよりもなかなか難しいのです。