2023年5月下旬



5月20日 土曜日 午後から雨が上がったので助かった …

 今朝もぐっすりと7時過ぎまで眠ってしまいました。蕎麦屋が混んでいるわけでもないのに、お客を待って一日仕事をするというのは、結構、疲れるのかも知れません。出がけに玄関脇の団扇サボテンの花が一つ咲いているのを見つけて、写真に撮ったのだけれど、スマホのオートの設定では、花心まで綺麗には映らないのが残念。通りに出れば、家の塀際にサツキの花が咲いているのが見えた。歩きながら、今日は何から始めようかと考えるのでした。

 蕎麦屋に着いて、朝の仕事を終えたら、早速、蕎麦打ち室に入って今朝の蕎麦を打つ。加水率は42%強。今日も好い蕎麦が打てたので嬉しい。14食を用意して、週末の来客に備えたのですが、朝から雨が降って、北風だったのでちょっと不安がありました。かといって、打つ蕎麦の数を減らすわけにもいかず、天気予報では曇りだというので信じたかったけれど、外は雨なのでした。こればかりは、誰に文句も付けられないから、運を天に任せるしかないのです。

 幸いなことに昼前から雨が止んで、昼過ぎにはお客が来始めた。皆さんリピーターの方らしくて、ヘルシーランチセットや天せいろやとろろ蕎麦をご注文されるのでした。12時過ぎから1時過ぎまで短い時間でしたが、次々とお客が入って、忙しい時間帯なのです。前の通りには、散歩に出る人たちの姿が見られ、北風なのに暖かいから、この陽気に救われたという感じです。2時過ぎには洗い物も終えて、女将と家に戻ることが出来ました。

 ひと休みして女将は買い物に出掛け、亭主は書斎でひと眠り。女将が帰る頃には目覚めて、蕎麦屋に行ってぬか漬けを漬ける。小鉢がもうすぐなくなるのでした。そして、空になった蕎麦徳利に蕎麦汁を作って補充しておきます。外は青空が覗いて、陽が差しているから皮肉なもの。今日の蕎麦は、生舟の半分ほどなくなっていたから、明日は何食分打てば好いのだろうか。風は北風から南風に変わって、暖かくなるのだと言うけれど … 。

 大相撲をテレビで観ながらの夕食には、前回、美味しかったからと、亭主がリクエストしたポークソテーが用意されていました。油を引いて温めたフライパンで焼く筋切りされた肉は、柔らかくて本当に美味しいのです。蕎麦屋で残った野菜サラダを添えて、焼酎の炭酸割りを飲む亭主。女将が贔屓の大関の取り組みになって、彼女は席を立って「痛々しくて見ていられない」と言う。亭主よりも相撲にのめり込んでいる様子だから「みんな大変なのだよ」と亭主。



5月21日 日曜日 南風のお蔭で暖かく …

 早朝の蕎麦屋に出掛けて、紫陽花の花芽が大きくなっているのに驚きました。朝から一日中曇りだという天気予報とは違って、青空が見えていたから、少しは期待が持てそうだと喜んだのです。厨房に入って、糠漬けのキュウリやナスやカブを取り出したら、切り分けて小鉢に盛り付ける。切り干し大根煮物と合わせて11鉢あるから足らなければ、インゲン豆の生姜和えでも出せばいいかと、考えて家に戻るのでした。女将が台所で奮闘している様子なのです。

 食後のひと眠りも眠れないままで、8時になっらた洗面と着替えを済ませて、また蕎麦屋に出掛けていく。朝の仕事を終えたら、蕎麦打ち室に入って今朝の蕎麦を打つ。加水率42%は昨日と変わらずに、今日もしっかりとした蕎麦が仕上がるのでした。昨日の残りと合わせて、12食の蕎麦を用意して開店前の仕込みに精を出す亭主。厨房に戻って、大根を摺り下ろし、薬味の葱を刻んで、苺大福の仕込みにかかるのでした。今週の苺は新鮮で傷がないので好かった。

 野菜サラダの具材を刻んでいる間に、セキュリティー会社から電話があって、頼んでおいた機器の不具合を見に来ると言う。10年経って内部の電池が消耗したのだとか。女将もやって来て、開店の支度は出来ていたのです。雨は降っていないけれど、暖かな南風のお蔭で店の中は25℃。窓を開けて外気を入れる。開店の時刻に何時ものご夫婦がいらっして、カレーうどんに鴨せいろのご注文。気温が上がる昼過ぎからは次々とお客が入って、日曜日ならではの景色。

 1時過ぎに最後のお客がいらっして、ご主人は天せいろと言っていたけれど、奥様が「天麩羅はいらないわ」と言って、せいろ蕎麦の大盛りと普通のご注文なのでした。すぐに蕎麦を茹でてお出しするけれど、女将と二人で顔を見合わせる。日曜日だから、昨日よりも多くのお客が来たけれど、複雑な注文がなかったから、女将も楽な様子なのでした。外はたまに陽射しがあるけれど、晴れる様子ではないのです。亭主はかき揚げを揚げて賄い蕎麦を食べる。

 二人で家に戻れば、玄関脇の団扇サボテンが、今日はまた一つ花を咲かせていた。昨日の写真の失敗を鑑みて、今日は設定を変えて撮ってみました。全部の花が開くときにはさぞ綺麗だろうと思うのです。ひと休みして、女将は買い物に出掛け、亭主は書斎でひと眠りなのです。今日の夕食は亭主のリクエストで春巻きなのでした。パリッとした食感と肉と野菜の味わいが、何とも言えずに懐かしい。昔はよく作ってくれたものなのです。明日はどうなるのだろうか。




5月22日 月曜日 昼は28℃まで気温が上がって …

 朝は雨が降っていたけれど、6時過ぎに車で蕎麦屋に出掛けて、カウンターに干した盆や蕎麦皿を片付ける。今朝の朝飯前のひと仕事は、昨日なくなった小鉢の具材を作る事でした。切り干し大根が続いたので、たまには違ったものをと、ワカサギの南蛮漬けを作ることにしたのです。人参を千切りにして塩をまぶしたら、玉葱を薄くスライスして水に浸けておく。出汁を煮立てて出汁醤油と酢を入れた鍋をそのまま冷やして、いよいよワカサギを天麩羅にする。

 もう7時を過ぎていたけれど、出し汁に人参と玉葱を入れて、揚げたワカサギの上から染み込ませ、タッパに入れて冷蔵庫で保存する。家に戻れば、まだ朝食の支度は終わっていなかった。今朝のおかずは昨日と同じく、卵焼きと海苔と納豆とお新香。すぐに食べ終えて亭主はお茶も飲まずに書斎に行って横になるのでした。すぐに眠れるわけもなく、朝ドラの始まる時間から15分ほど眠っただろうか。洗面と着替えを済ませ、コーヒーを入れて目を覚ます。

 暑い朝だったから、白のジーパンにTシャツを着て、蕎麦屋まで歩けばもう汗をかく。朝の仕事を終えたら、窓を開け放ってTシャツも脱いで、蕎麦打ち室にはいるのでした。この暑さではお客が来るかも知れないと思ったけれど、昨日残った蕎麦と合わせて、8食だけ用意したところでお終いにしました。厨房に戻って野菜サラダの具材を刻んで盛り付けたら、今朝作ったばかりのワカサギの南蛮漬けを小鉢に盛り付ける。お新香が三鉢残っていたので少しだけ。

 暖簾を出す頃には更に気温が上がって、昼は28℃にまでなったから、これでは急に暑くなりすぎてお客が来ないだろうと、嫌な予感がするのでした。通りを歩く人の姿も見えないから、やはり暑い日には家を出ないのかも知れない。向かいの畑で野良仕事をしていた親父様たちも、暑くなったからか家に帰ったらしい。青空も覗いて、時折、陽も差してきた。風があるのが救いで、蕎麦屋の中もエアコンを入れていたけれど、冷えてきたので窓を開けて涼む。

 店の中は26℃になろうとしていたから、野菜サラダも苺大福も冷蔵庫に入れる。1時を過ぎてもお客がないので、亭主はかき揚げを揚げて、賄い蕎麦を食べてしまう。残りものを持ち帰る準備をしながら、閉店の時間を待つのです。洗い物は食材を入れてあったステンレスの容器や天麩羅鍋と大釜。残った食材は一人では持って帰れないから、夕刻にまた車で取りに来よう。夕食のおかずはワカサギの南蛮漬けとお新香。ひと休みしてプールに出掛けるのでした。




5月23日 火曜日 冷たい雨の降る一日だったけれど …

 今朝も5時起き。5時半には雨の中を蕎麦屋に出掛ける亭主。コーヒーを沸かしながら、夕べ浸けておいた出汁取りの鍋に火を入れて、まずは一番出汁を取ります。2㍑の鍋には 600cc の返しを加えて、火にかけたら沸騰させずに火を止める。これが今週前半の蕎麦汁になります。残った一番出汁はボールで冷やして、瓶に詰めて蕎麦汁がなくなった場合の予備に使います。次いで二番出汁を3㍑取って、ステンレスの容器に入れて冷やします。これで約1時間。

 車に乗ろうと駐車場に出れば、先日、二台分の駐車スペースを整備しようと、綺麗に剪定した甲斐があって、なかなか好い具合なのです。手前には、もう一台、道路に直角に停めるスペースがあるけれど、先の二台分の車が出入りするために、大きな車は停められないのです。リピーターが多いから、皆さんよく判っていらっしゃるけれど、たまに初めての方が無理な止め方をする。最近は亭主も黙ってお客の止め方を見ている。一声掛ければ済むことなのです。

 お袋様と仕入に出かけて10時半に家に戻れば、女将に「床屋さんに行くんじゃないの?」と言われ、早く帰った理由を思い出す。一月振りに散髪をしたら、気分はさっぱりするのです。もう、一月が過ぎてしまったのかと思いつつ、家に戻って蕎麦を茹でるのでした。小鉢には、昨日、折角、作ったのに客に出せずに持ち帰ったワカサギの南蛮漬けを添えて、亭主は大盛りのせいろ蕎麦を食べる。食後に書斎に入って横になったけれど、早く起きたのに眠れなかった。

 午後は女将が稽古場で書を書いている間に、亭主は蕎麦屋に戻って、細々とした仕事を片付ける。生ゴミを捨ててレンジ周りを掃除したら、洗濯物を干そうと思ったけれど、まだ昨日干した物が乾いていない。雨はずっと降り続いているのでした。家に帰れば、女将はもう仕事を終えていた。昨日、持ち帰った野菜サラダが台所の調理台に置いてあったので、「今日は春巻きかな?」と言えば、大当たりで、夜は台所で大相撲を見ながら亭主の好物で一献です。




5月24日 水曜日 細かな仕事は少し手を抜いてでも …

 今日は朝から青空が広がって気持ちが好かった。でも、朝のうちは11℃と少し寒かったので、厚手のトレーナーと上着を着て、何ヶ月ぶりかで書斎と居間の床を掃除機で綺麗にしたのです。とは言っても、隅にはまだ埃が溜まっているし、とても完璧には掃除できない。手抜きをして少し好い加減でも、掃除をすることの方が優先だから、歳を取るとこのくらいの方が、負担が少ないのかも知れないと思う。庭に出て、先日切ったカッシアの木をノコギリで短く切る。

 朝食を食べて蕎麦屋に出掛け、蕎麦豆腐を仕込んだら、昨日作って置いた蕎麦汁を徳利に詰める。そして、今週はまた小鉢に切り干し大根の煮物を作っておくのです。ワカサギの南蛮漬けを作った日には、お客が来なくて家に持ち帰ったから、先週来たお客はまた同じ小鉢になる。夕方漬けに来る予定のお新香もあるから、上手い具合に出し分けられれば好いけれど。やっと乾いた洗濯物を畳んで、洗濯機の中の洗い物を干したら、いよいよ庭に出て草取りです。

 これも完璧さを求めずに、かなり好い加減にやらないと、時間ばかりかかって疲れるのです。90㍑のビニール袋が一杯になったら、止めるのがいつものこと。30分ちょっとでちょうど好い。草を取ったミニ菜園には、何か植えたいけれど、まだそこまで元気がない。お袋様の言うとおり、歳を取ると年々出来なくなることが多いのだとか。11時前に家に戻って、昼の支度を始めるのでした。月曜日に打った蕎麦がまだ残っているから、今日はとろろ蕎麦にしました。

 小鉢の食材として作ったワカサギの南蛮漬けも、やっと食べ終えるのです。三日目のなる蕎麦も、常温に戻してから茹でたら、とても美味しかった。コシのある蕎麦と深みのある蕎麦汁と、蕎麦屋ならではの味わいなのです。食後は書斎に入ってひと眠り。女将はその間にスポーツクラブに出掛ける。朝から随分と動いたから、ぐっすりと1時間ほど眠って、1時過ぎに西の町のホームセンターに、割り箸やゴミ袋、台所の消毒液など店の備品を買いに出掛ける。

 店に戻って明日の仕込みを始めれば、昨日は蓮根を買うのを忘れたのに気が付く。赤いかの冷凍物があるから、今週はこれに替えて天麩羅を出すことにする。天麩羅の食材を切り分けたら、お新香を糠味噌に漬けて午後の仕込みはお終い。家に戻って大相撲を見ながら、早い夕食に焼き肉丼を作って食べておく。ひと眠りしたら、夜のプールに出掛けるのです。まだまだリハビリの途中だけれど、確実に身体か動くようになっているからひと安心なのです。




5月25日 木曜日 朝と昼との温度差について行けない …

 朝の5時に目覚めて、薄着のまま蕎麦屋に出掛けたけれど、今朝は11℃だったのだとか。鼻水が出て来て仕方がなかった。くしゃみは出るし、早く気が付けば好かった。昨日の夜の間にどうも鼻風邪を引いてしまったらしいのです。プールから帰って暑い暑いと薄着をしていたのが好くなかったらしい。糠床からお新香を取り出し、切り分けたら小鉢に盛り付ける。6時過ぎの太陽はもう森の上に高く昇っているのでした。家に戻って朝食を食べたらひと眠り。

 再び蕎麦屋に着いて見れば、駐車場の未央柳が咲き始めているではありませんか。一年ぶりの対面に思わず感激するのです。花の似ているご近所のキンシバイよりは少し時期が遅いけれど、黄色の花と黄緑の葉が印象的なのです。看板と幟を出してチェーンポールを降ろしたら、早速、蕎麦打ち室に入って今朝の蕎麦を打つ。朝のうちは晴れていたのに、もう曇り空で、気温は少しずつ上がっているから、窓を開けて風を入れる。加水率は42%でちょうど好い硬さ。

 蕎麦打ちを終えたら暑くなるので、上着を脱いで長袖一枚になるのですが。それでもまだ暑く、くしゃみと鼻水が止まらないから、ちょっと熱っぽいのかも知れなかった。昼近くになって青空も覗いて、陽射しも出て来たのです。暖簾を出せば、昼過ぎにはお客がいらっして、暖かい汁のぶっかけ蕎麦と、暖かい汁の天麩羅蕎麦をご注文なのでした。やはり、外は少し寒いくらいなのかしらと、自分の身体が熱いので、感覚が分からなくなっている。

 続けてお客が来る頃には、女将がやって来てくれたので助かったのです。駐車場は満杯になり、他のお客は天せいろばかりなのでした。それでもひと通りお客が混んだらそれでお終い。昼過ぎの一時間ほどの時間なのでした。早めに洗い物を済ませて、女将を先に帰す。火を消したかと確かめて、後から亭主は店を出るのです。夕刻まで少し眠ったら、今日は業者が頼んでおいた食材を持ってくる日だから、また蕎麦屋に出掛けて家に戻れば5時半なのでした。




5月26日 金曜日 平日なのにお蕎麦が売り切れた …

 昨日よりは少し暖かい一日でしたが、朝と昼との温度差は10℃を越えていました。昨夜は具合が好くなかったので、今朝は6時まで眠って、先日、切ったカッシアの木を、ゴミ袋に入る大きさに剪定用のノコギリで切っておく。すでに三分の二はゴミで出したのですが、女将が枝の張った部分や長い幹を避けておいてくれたのです。朝食を食べたら髭を剃って着替えたら蕎麦屋に出掛ける。蕎麦屋の駐車場には未央柳が沢山花を付けていました。

 看板と幟を出したら、チェーンポールを降ろして、蕎麦打ち室に入って今朝の蕎麦を打ち始める。加水率は41%強で、少し硬いけれど何とか伸して、包丁切りを終えるのでした。昨日の残りの蕎麦と合わせて9食だけ用意して今日はお終い。一人の営業日は、頑張っても10人はこなせないのです。お客様には申し訳ないけれど、なくなったら売り切れにして片付けに入る。1時で今日も売り切れてから、車が2台ほどやって来たのでした。

 暖かく、時折、陽射しも出て、蕎麦を食べるには好い陽気なのかも知れない。今日は天せいろの注文が多かったのです。そのせいか野菜サラダも苺大福も出なかった。天麩羅でもうお腹が一杯になってしまうらしいのです。赤いかの天麩羅も柔らかくてとても美味しかったと言うお客もいらっした。それもそのはず、イカの表面には隠し包丁を細かく入れて、食べやすくなっているのです。レンコンよりも少し根が張るけれど、たまに変わって好いのかも知れない。

 1時半近くに最後のお客が帰って、亭主は洗い物の前に掻き揚げを揚げて賄い蕎麦を食べておきます。一人の営業だと、テーブルを次のお客のために空けて拭かなければならないので、カウンターの上にずらっと盆に載せた蕎麦皿を並べて、洗い物は最後にまとめてやることになる。食休みをしたら、少しずつ片付けに入るのだけれど、洗いかごが一杯になったところで、洗濯物を畳んだり、違う仕事をして気分を転換する。全部終わったのは3時半過ぎでした。

 夕食の時間までひと眠りしたら、大相撲の最後の二番を見るのがやっとで、暑さのせいもあるけれど、やはり、疲れたのでプールはお休みにする。夕食の前に蕎麦屋に出掛けて、お新香を漬けてこなければなりませんでした。ついでに、カウンターに干したままの盆や蕎麦皿を片付けて、明日の蕎麦汁を徳利に補充しておきます。帰りに国道沿いの酒屋に寄って、焼酎と炭酸を買って帰るのです。女将は夕食を済ませていたので、亭主はトーストとトマトを食べた。