2025年6月下旬



6月20日 金曜日 暑くなった最近は木曜・金曜も続けて混む…

 今朝も5時起き、コーヒーを飲んで目を覚まし、5時半過ぎには蕎麦屋に出掛ける。厨房に入って昨日の洗い物を片付け、蕎麦打ち室に入って750gの蕎麦を打った。加水率は昨日と同じ43%だったけれど、どうしても生地が柔らかくなるのです。室温27℃で、湿度は63%だから、やはり水分量が多い。明日は40%で打ってみよう。それでも打ち粉を振って、なんとか蕎麦を切り終え、生舟に並べる。昨日の残りの3束と合わせて10人分の蕎麦を用意しました。

 家に帰って朝食を食べたら、書斎に入ってひと眠りする。8時半にアラームを設定しておいたはずなのに、OFFになっていて9時まで眠ってしまった。急いで洗面と着替えを済ませて、再び蕎麦屋に出掛けるのでした。定休日明けから混んだので、昨日用意した小鉢は一つも残っていなかった。新しく盛り付けて、今日の分を10人分用意する。天麩羅の具材もなくなっていたので、椎茸やピーマン・ナスを切り分けて容器に入れるのです。野菜サラダは3皿用意。

 今日も午前中はお客がなく、昼を過ぎたら俄(にわか)に混み始めるのです。皆さん天せいろのご注文が多く、若い女性達だけが、ぶっかけ蕎麦を頼まれた。天麩羅の具材がなくなったので、1時前になってお蕎麦売り切れの看板を出したら、年配の女性が一人一台の車でいらっして玄関を入って来る。「具材が切れて天せいろが出来ません」と言えば「天せいろを食べたいのよ」と言うものだから、もう一度食材を用意し直す。強引さに押された感じなのでした。

 そして閉店の時間までゆっくりと食べられるから、後の洗い物が大変なのでした。土日の分の生椎茸やピーマンがなくなったから、洗い物の途中で農産物直売所まで、車を飛ばして買ってきた。そんなこんなで、今日もやっと4時半に過ぎに家に帰ったのです。小鉢も蕎麦汁も底をついたから、夕食を食べ終えてからまた蕎麦屋に出掛けて、小一時間かけて出汁を取り、蕎麦汁を作って、蕎麦徳利に詰めていく。小鉢を作るのは明日の朝になってしまった。


6月21日 土曜日 開店20分前に暖簾を出したのは好いけれど…

 今朝も5時起き、コーヒーを沸かして目を覚ますのですが、なかなか頭がすっきりとしないから困る。5時半を過ぎた頃にやっと家を出て蕎麦屋に向かいました。最初にキャベツとニンジン、キュウリの浅漬けを漬けて、蕎麦打ち室に入って750gの蕎麦を打つ。加水率を今朝は41%にして捏ね始めたら、硬いこと硬いこと、こんなに力が要るものだったかと改めて老いを感じる。10年前はこれを日に二回打っていたのだから、若さには敵わないのです。

 家に帰って女将の準備してくれた朝食を食べる。ミョウガやインゲンなど季節の野菜が彩りを添えるのでした。食べ終えてお茶をもらうけれど、半分だけ飲んでもう書斎に入ってひと眠りなのです。8時半のアラームが鳴る前に目を覚まして、着替えと洗面を済ませて再び蕎麦屋に出掛ける。今日は女将が来てくれる日だから、心なしか元気付けられるのです。11時過ぎには野菜サラダを三皿盛り付けて、女将の来るのを待っていたら、もうお客がいらっしゃる。

 まだ11時を過ぎたばかりだけれど、お年寄りが熱い中を車で待っているようだったので、暖簾を出して店の中に入ってもらう。「早い時間なのに済みませんね」と息子さんらしい男性が礼を言うのでした。暖簾を出してしまったものだから、開店の時刻の前に、続けてお客がいらっしゃる。この調子で、今日は12時半には、もう蕎麦が残り二つになってしまった。それから三人のご家族が歩いていらっしたので、一人はせいろのうどんで勘弁してもらうのでした。

 1時過ぎにはお客がすべて帰って、亭主がかき揚げを揚げて、賄いのうどんを食べている間に、女将は新聞を読んでひと休みする。二人で洗い物を始めれば、洗いかごに入れた蕎麦猪口や天麩羅の皿や蕎麦皿を、女将が次々と拭いて片付けてくれるので、かたづけ仕事は早かった。最後に大ざるや大釜を亭主が洗って、女将は洗濯物を洗濯機に入れに行く。2時半には家に帰って冷えた西瓜を食べ、亭主は書斎に入ってひと眠りするのでした。女将は4時過ぎに買い物に出て、帰って来た時分に亭主は目を覚まし、夕飯の冷やし中華を作るのでした。夜はまた蕎麦屋に出掛けて、今日の洗い物を片付け、浅漬けを漬けて、蕎麦を600gだけ打っておきました。


6月22日 日曜日 今日も開店前からお客がいらっして…

 今朝も6時前から蕎麦屋に出掛けて、蕎麦打ち室に入る亭主。夕べ600gだけ蕎麦を打ってあるから、今日はあと600g打ち足せば、12人分の蕎麦は確保できる計算です。玄関の紫陽花が暑い日が続くので日に焼けた色に変わっていた。加水率41%で、絶妙の硬さで蕎麦の生地を仕上げ、蕎麦玉を寝かせている間に、厨房で空の蕎麦徳利に蕎麦汁を補充するのでした。再び蕎麦打ち室に入って、蕎麦玉を伸して畳んで包丁切り。140gの蕎麦を6束作って生舟に並べる。

 7時過ぎに家に戻って、朝食を食べたら、例によって書斎に入ってひと眠りです。8時半にセットしたつもりの携帯のアラームは、今朝もまたoffになっていて、少し寝過ごした。身体が睡眠を欲しているのか、店が連日の混みようで、やはり疲労が蓄積しているのかも知れない。体力がなくなったと言えばそれまでだけれど、蒸し暑い日が続いているのも一因でしょう。今朝も朝から強い陽射しで、車で蕎麦屋まで行くのでした。梅雨なのに雨が降ることはない。

 チェーンポールを降ろして、幟を立てようとしたけれど、風があまりにも強いので、諦めて看板だけ出しておく。厨房に入って大根をおろし、ブロッコリーとスナップエンドウを茹でて、野菜サラダを作る準備を始めていたら、女将がやって来て店の掃除を始めてくれる。「風が随分と強いのね」とエアコンの冷房を効かせた店の中が涼しいと言う。彼女が1時間後に、早お昼を食べて店に帰って来たときには、もう早いお客がテーブル席に座っていた。

 熱い中を車の中で待っていただくのは申し訳ないと、昨日も今日も少し早い時間に涼しい店の中に入っていただいたのです。しかし今日も本来の開店の時刻の前に、もう6人もお客がいらっしたのです。12時前にはカウンターも満席になって、後からいらっしたお客は席がないので帰られた。駐車場にそんなに車が停められないのにと思ったら、向かいのサツマイモ農園の駐車場に、車を止めて来るらしい。今日は12時半前に「お蕎麦売り切れ」の看板を出した。

 それでもまだお客は来るから、女将が外に出てお断りする。「他に食べるものはないですか」と言われてうどんならあると応えれば、最後の3人は、ご主人だけ天せいろ蕎麦で、女性陣二人はぶっかけうどんにして頂いた。今日は大盛りが二つも出たから、蕎麦は早めになくなったのです。女将の友人が熱い中を歩いて来てくれたけれど、蕎麦がなくなって可哀想なことをした。1時半前から洗い物を初めて、何とか2時半には家に帰る事が出来た。二人ともぐったりと疲れて、亭主は書斎に入って夕方まで昼寝をするのでした。


6月23日 月曜日 昨日よりも暑く感じる一日でした…

 今日も朝から暑い一日でした。近所の家のノウゼンカズラがもう咲いている。あまり暑いので、今年は少し早く咲いたのかも知れません。蕎麦屋に出掛けて昨日の後片づけをして、洗濯機の中の洗い物を干した。帰り道にすっかりなくなった家の焼酎を買って帰ろうと国道沿いの酒屋に行けば、10時からしか開かないのでちょっと早すぎる。向かいのワークマンで雪駄を買おうと思って行けば、畳みの地のものはもう置いていなかった。安いものはもうなくなった。

 仕方がないから、国道を走って隣町のスーパーに出掛けて見れば暑いからかいつもの時間なのに随分と空いていた。大根やパプリカなど新鮮な野菜類と、先週は蕎麦がなくなって、随分と出た冷凍の讃岐うどんを買い、女将に頼まれた肉を忘れずに、家に帰ったのです。時間が早かったから、蕎麦屋で使う食材は蕎麦屋に置いてから家に帰る。昼は沢山残ったキャベツと玉葱、ニンジンに肉を加えて焼きうどんを亭主が作るのでした。塩味だけで十分美味しかった。

 食後のひと眠りをしたら、午後はお袋様を病院に連れて行かなくてはならなかったので、冷えた西瓜を切って目を覚ます。女将はこの暑さの中をスポーツクラブに出掛けて行った。予約の時間の20分ほど前に病院の駐車場に車を入れて、玄関の扉が開くのを待つ。電気を当てるだけだから30分ほどでお袋様が車に戻り、来週あと一回でひとまず終わりにしましょうと言われたのだとか。帰りにショッピングモールに出掛けて、脳トレの本を買う彼女はとても元気。

 家まで送って亭主はそのまま蕎麦屋に寄って、大根のなた漬けの準備をする。先日、年配の女性客がとても美味しいと汁まで飲んで帰ったので、また作ろうという気になったのです。皮を剥いてざく切りにしたら漬け物器に入れ、塩を振ってよく掻き回して押し漬けにしておく。明日、水が上がったら甘酒の素や砂糖や柚子を加えて漬け直すのです。夜はハラミの残ったのを串に刺さずにフライパンで焼いて食う。帰りに酒屋で買って帰った焼酎を久し振りに飲む。

6月24日 火曜日 午後から久し振りの雨…

 夕べは風呂から上がったらもう眠くなってしまい、8時過ぎに床に就いた。そして、途中で一度トイレに起きたけれど、今朝は6時過ぎに目が覚めたから、随分とよく眠ったのです。昨日は暑かったから疲れたのかも知れない。コーヒーを沸かして居間の部屋で飲んでいたら、女将も起き出して「お早うございます」と言う。今朝は曇りで少し気温も低い。髭を剃ってお袋様に電話をかけ、週に一度の買い出しに行く。農産物直売所から隣町のスーパーに向かう。

 新レンコンが高くてちょっと手が出ない。アスパラもスナップエンドウもないので、何処か他で捜さなければならないのでした。お袋様を家まで送って、蕎麦屋で荷物を降ろしたら、厨房に入って昨日漬けた大根の水を絞って、なた漬けを完成させる。大根が太かったからかタッパに二杯分あった。キャベツとニンジンとキュウリを切って、ボールで塩をまぶし、よく揉んだら漬け物器に入れて押し漬けをする。水が上がってきたら昆布を入れてもう一度漬ける。

 家に戻ればちょうど昼食の支度を始める時間で、大鍋に湯を沸かしてスパゲッティーを茹でる。同じ鍋にお肉ゴロゴロのミートソースを入れて温め、7分茹でたら出来上がり。買って帰ったトンカツと野菜がないのでキュウリを切って盛り付けた。150gのスパゲッティーはかなり食べ出があったので、お茶をもらったらすぐに眠くなってしまう。午後は女将のスポーツクラブの予約を終えたら、亭主は恐らく今日が最後の市民病院通いで気忙しい。雨が降ってきた。

 予約時間の30分前に病院に着いたけれど、今日は時間通りに3時まで待った。「今日でお終いです」と言われてほっとする亭主。帰りは何処にも寄らずに蕎麦屋に向かった。厨房に入って、今朝漬けておいたキャベツとキュウリとニンジンの浅漬けの水が上がっていたので、昆布を切ってもう一度漬け直す。明日には出汁が効いて美味しくなるだろうと、冷蔵庫の中に入れておく。まだ時間が早かったので、橋の向こうのスーパーに出掛け、スナップエンドウを買う。

 ついでに万が一にも油が足りなくなったら困ると、食用油を買っておくのでした。業者が食材を持ってくるのは、木曜日の夕方だから、海老も油も予備がないのです。同じ大きさの冷凍の海老は買ってあるから、伸ばして使えば好いのです。家に帰れば、夕食は今日買ってきたばかりの鰯を開いて蒲焼き丼。シジミも買ってきたので砂を抜いて味噌汁にしてくれた。キュウリの酢の物が付いて、あっさりと暑さを忘れる食事なのでした。



6月25日 水曜日 朝から雨の降る蒸し暑い日でした…

 久々の雨もやはり続くと嫌になるもので、今朝は早い時間から雨が降り続いているのでした。5時前から目を覚まして、居間でコーヒーを飲みながら、今日の予定をシュミレーションしている亭主。6時前に家を出て蕎麦屋に出掛け、昨日漬けておいたお新香の出来具合を見る。水が上がっているからもう小鉢に盛り漬けても好い。六鉢だけ盛り付けて残りは小さな漬け物器に移しておくのでした。なた漬けを五鉢盛り付けて、空の蕎麦徳利に蕎麦汁を満たす。

 家に戻って朝食を済ませて、今朝はひと眠りもせずに月に一度の床屋に出掛ける。少し雨が上がってきたからか、亭主の前にお客が入っていた。30分ほど待って綺麗に刈り上げてもらったのです。帰りがけに家にいる女将に電話をして、大釜に湯を沸かしておいてもらう。11時過ぎに家に着いたら、すぐに台所に入り、沸いた釜に冷やし中華の麺を入れてよく茹でる。茹で上がった麺は冷水で洗って皿に盛り、モヤシと肉を茹で女将の刻んだ具材を散らすのです。

 亭主の皿には氷を敷き詰め、辛子を添えて、二人で昼は冷やし中華を食べるのでした。シマダヤの冷やし中華は麺も汁も美味しい。茹でたバラ肉も柔らかく、油が適度に抜けて、満足な昼飯なのでした。ドジャース戦をBSで見ながら、昼のひとときを過ごすのです。夕べも10時には床に就いて朝の6時まで眠ったから、朝食後も昼食後もひと眠りはしなかった。午後は女将がスポーツクラブに出掛けた後で、蕎麦屋に行って朝のうちに準備した出汁取りをする。

 一番出汁には返しを加えて沸騰直前まで加熱して、残った一番出汁は瓶に入れて予備にする。二番出汁は2㍑の容器に二つ分取って冷ましたら、冷蔵庫に入れておきます。鍋類を洗って調理台を片付けたら、まな板を取り出して天麩羅の具材を切り分ける。玉葱をスライスして三ツ葉を刻んだらかき揚げの材料は完成。薬味の細葱を刻み、生椎茸とピーマン、ナスを切り分けて容器に入れてラップを掛けたら冷蔵庫で保存する。これで2時間の仕込みは終わり。

 家に戻ったのは3時過ぎだったけれど、まだ女将は帰っていなかった。外は晴れ間が覗いていたのに、行きに土砂降りに遭ってズボンが濡れてしまったと言って、ヨーガの出で立ちで女将は帰ってきたのです。頼んでおいた生椎茸を買ってきてくれたが、レンコンは一つ700円もするからやめておいたと言う。新レンコンの時期でもちょっと高すぎるのです。明日はレンコンの代わりにキスでも付けようか。亭主は夕食後にまた蕎麦屋に行って600gの蕎麦打ち…。


6月26日 木曜日 今日は湿度が非常に高かったので…

 昨夜は2時間おきに目が覚めて、あまりよく眠れなかった。滅多にこんなことはないのだけれど、休み明けなのに疲れた身体で6時前に蕎麦屋に出掛けたのです。蕎麦打ち室に入って600gの蕎麦を打ち、切りべら20本で135gの蕎麦を6束半打ったら、昨日の夜に打った同量の蕎麦と合わせて、13食分の蕎麦を用意したことになる。加水率は41%でちょうど好い硬さになる。今朝は湿度が73%もあったので、何やらとても蒸し暑いのです。十日目の白餡が黴びていた。

 家に戻って食卓につけば、亭主の大好物の茄子焼きが出ていた。胡瓜のお新香や茗荷の酢漬けも、それぞれ季節ならでわの一皿で、鰺の開きが焼ける前に、亭主はもうご飯を食べ始めていました。居間の部屋で食後のお茶をもらい、エアコンの効いた書斎に入ってひと眠り。眠り足りなかった夕べの借りを返せとばかり、ぐっすりと眠り込んでしまったのです。ところが8時半のアラームが鳴る前に業者から電話が入り、天ぷら粉の在庫がないと言う。

 急に目が醒めて代換えの品を2kgほどもらうことにして、洗面と着替えを済ませて再び蕎麦屋に出掛けていく。今日は女将が開店の時刻にしか来ないので、店の掃除もテーブル拭きもすべて亭主がしなければいけない。早め早めに身体を動かして、野菜サラダの具材を刻んだら、もう先は見えている。天麩羅油を鍋に注いで、天つゆを温めたらもう開店の準備は整ったのです。女将が「暑い暑い、ここまで来るだけで頭が汗びっしょり」と言いながらやって来た。

 厨房の温度計も27℃よりしたには下がらない。エアコンを入れているのに、湿度は70%を越えているのでした。この暑さではお客は来ないかと思ったら、常連の老夫婦が車でいらっして、いつもと同じく天せいろと鴨せいろを頼まれる。「(閉店まで)あとひと月ですね」とお婆さんが言う。年配のお客が続いて、とろろ蕎麦や天せいろ、天せいろや鴨せいろと、最後のお客が帰ったのはもう2時近かったのです。亭主はかき揚げを揚げて賄い蕎麦を食べておく。

 年配のお客だけだったからか、今日は野菜サラダが全部残ってしまった。家に帰って二人で冷えた甘夏を食べ、女将が「今日は冷やし中華と肉を買ってくるから」と言って買い物に出掛ける。亭主は夕刻に業者が食材を届けに来るので、それまで書斎に入ってひと眠りするのでした。4時半になったら蕎麦屋に出掛けて、昼の洗い物を片付けて、洗濯物を干し、ほうじ茶を沸かす。それでもまだ業者が来ないので、明日のデザートに水羊羹を作っておくのでした。


6月27日 金曜日 冷房を入れても厨房は28℃のまま…

 今朝も5時起き。アラームで目覚めたけれど、頭は朦朧としてもう少し眠っていたいのでした。居間の部屋に行ってコーヒーを飲むけれど、30分以上は思考停止の状態なのです。やはり6時間足らずでは睡眠不足なのか。早く床に就けばいいのだけれど、MLBのスポーツ番組が10時45分からなので、どうしても見てしまうのです。6時前に蕎麦屋に出掛け、蕎麦打ち室に入って今日の蕎麦を打つ。今朝は750gを打って8人分の蕎麦を用意しました。

 「金柑の花が咲いたわね」と洗濯物を干しに庭に出た女将が亭主に言うのでした。この木を蕎麦屋に移植しようと業者に観てもらったら、根付くかどうか半々だと言われたとか。ここに残しておいても取り壊しの際に切られてしまうだけ。と、考えたらフィフティーフィフティーでも移植した方が好いのかも知れない。でも蕎麦屋の幅の狭い庭の何処に移したら好いのか。やはり、業者と相談した方が好いのかも知れない。他の剪定作業やら費用がかさむだろう。

 今日は亭主一人の営業だから、早めに蕎麦屋に出掛けたけれど、やることはいつもと同じで、11時前には開店の準備が整った。午前中は気温があまり上がらなかったけれど、午後になって店の中はかなり蒸し暑くなった。亭主は首の周りにアイスノンを巻いて、一人また一人といらっしゃるお客の注文に応えていたのです。「来月でもう終わりなのですか」と、以前に事情を話した女性客が残念そうにおっしゃる。来週には看板に閉店の挨拶を出さなくては。

 天麩羅油の空になった缶をゴミに出すために、厨房の脇にある西側の扉を開ければ、木槿の花が随分と咲いていた。今年は花の咲く前に剪定をしていなかったから、狭い庭一杯に枝を広げていた。西側にある小径の掃除もしないままで雑草が伸びている。その隣のお花畑もご主人が歳を取ったらしく、いつも綺麗に広い畑の草刈りをしているのに、今年はペースが遅いようだ。蕎麦屋の営業を終えてみて、何処まで自分でできるのか亭主にも自信が無いのです。

 明日の土曜日には、下の娘が家族を連れて蕎麦屋に来てくれるのだと言う。孫達にもしばらく会っていないから、さぞかし大きくなったことだろう。昨日の晩に電話があって、何時頃に行けば好いかと女将に尋ねていた。「その日によって違うから、何時でも好いわよ」と女将は応えていたのです。旦那の乗っている車が大きなトラックなので心配しているらしい。混む土曜日だけれど、なるようにしかならないと、あまり考えないでいる亭主なのです。


6月28日 土曜日 今日は暑すぎて、車外温度35℃…

 朝から陽射しは強かったけれど、少し涼しい気もしたのです。今日も好く晴れて青空が広がっていました。例によって5時にアラームで目覚めても、居間の部屋でコーヒーを飲んでも、6時前までは身体が動かせる状態ではなかったのです。血の巡りが悪いのか、今度の定休日には、蕎麦屋に行かずにアラームをOFFにして、何処まで眠ればすっきりと目覚めるのかと、試して見たいと思います。蕎麦屋に出掛けて750gの蕎麦を41%の加水で捏ね始める。

 蕎麦打ち室の温度計は朝から30℃を表示していた。湿度はエアコンを入れているからか30%なのに、蕎麦玉にして伸し始めたときには、やけに柔らかい生地になるのでした。打ち粉を多めに振って、何とか畳んで包丁切りをすれば、135gで切りべら22本。8束の蕎麦を仕上げて、昨日の蕎麦の残りと合わせて14食の蕎麦を用意したのです。7時過ぎに家に戻って朝食を済ませ、お茶をもらって書斎に入れば、横になってもなかなか眠くならないのでした。

 仕方がないから、髭を剃って洗面を済ませ、着替えたら早めに蕎麦屋に歩いて出掛けたのです。8時半には蕎麦屋に着いて、小鉢が足りないので切り干し大根の煮物を作り、今日は娘の家族が5人で来ると言うから、お袋様の分と合わせて、ミニ野菜サラダを6鉢盛り付けておくのでした。蕎麦豆腐も半分の大きさで小さな皿に入れて6皿、冷蔵庫で冷やしておくのです。外は段々と気温が上がり、まるでサウナ状態。早くいらっしたお客も店の中に入れてやる。

 ところが、暑すぎるのか、後が続かない。1時過ぎまでの間にわずか5人だけのお客なのでした。娘と孫達は高速道路が混んでいたらしく、1時半になってやっと到着した。お袋様の方がが早めに着いて、店の椅子に座って皆が来るのを待っていたのです。4年振りに会った孫達の成長は著しかった。183cmという長男を筆頭に、来年は中学生という一番下の娘も、母親より大きくなっていたから驚きでした。まずはサラダと蕎麦豆腐を出して、天麩羅を揚げる。

 旦那と長男がカウンターに座り、まずは近況を報告し合うのでした。会社の話や大学の話、朝は母親が一番早く、7時に家を出るらしい。7時15分から仕事が始まると言っていたから、職場は近いようなのでした。栄養士でも何百人という給食の調理をするから、大変なのだそうな。でも調理が好きと見えて、店にあった蒸かし釜やスパゲッテーを茹でる縦長の寸胴を持っていくという。その他、皿を何種類か持って行ってくれたので、戸棚の中が大分すっきりと片付いた。別れ際に皆で揃って記念写真を撮るのでした。


6月29日 日曜日 梅雨が明けたのではないかという暑さ…

 昨日は長時間の立ち仕事で疲れたのか、今朝は5時のアラームで目が覚めたと思ったら、また6時過ぎまで眠ってしまいました。朝食は昨日の残りのサラダに豚肉を入れてあんかけ煮して、美味しく食べるのでした。蕎麦を打つ時間があったので、いつもより1時間も早く家を出て、車で蕎麦屋に行くのでした。朝は少し涼しくて、青空が広がって爽やかなのでした。とても梅雨の天気とは思えないのです。すぐに蕎麦打ち室に入って蕎麦粉と水を計量する。

 加水率はいつもより低くして40.5%。かなり硬い生地に仕上がったけれど、我慢して捏ね続ければ、理想の仕上がりとなりました。蕎麦玉を寝かせている間に、厨房に戻って昨日の洗い物を片付けるのです。11人分もあるから、戸棚にしまうのにもひと苦労です。冷たいほうじ茶を飲んで一服。再び蕎麦打ち室に入って、生地を伸し始める。畳んで包丁切りをすれば、綺麗に揃った蕎麦が仕上がりました。切りべら22本で135gの蕎麦が8束出来たのです。

 昨日の残りの3束と合わせて、今日は11人分の蕎麦を用意しました。昨日と同じで日中は暑くなるだろうと、それほど多くのお客は見込めないと考えたのです。ところが最初のお客は20分も早くいらっして、4人連れのお客さんでしたが、今日はの暖簾を出さずに店の中で待ってもらいました。女将もやって来ていよいよ営業開始です。暖簾を出せば次もまた3人連れのお客様で、開店と同時にもう蕎麦がなくなってくるのでした。すべて出し終えてやっと12時。

 野菜サラダや蕎麦豆腐、デザートがすべて出尽くして、気持ちの好いほど冷蔵庫が空になる。今日は滅多にないことですが、大盛りのお客様が5人もいらっした。だから、9人のお客様でお蕎麦売り切れなのでした。時計をみれは12時半。亭主はかき揚げを揚げて、うどんを茹でて昼を済ませる。1時前には皆さんお帰りになって、女将と二人でひと休みなのです。休みながら洗い物を始めた亭主は腰が痛くなる。洗い物で腰を屈めなければならないのが辛い。

 2時半にはすべて片付けが終わって、女将と蕎麦屋を出るのでした。外はむっとする暑さで、家に着いたら28℃の室内が、涼しく感じられるほどなのでした。書斎のパソコンとエアコンのスイッチを入れたら、半ズボンに着替えて、居間の部屋で冷たい林檎ジュースを炭酸で割って飲む亭主。女将は食堂でヨーグルトを食べている。あまりにも暑いので、夜は素麺にしようと二人で話して、冷えた亭主は書斎に入ってひと眠りなのでした。


6月30日 月曜日 今日で6月も終わり…

 午前5時前に蕎麦屋に出掛けて、昨日の洗い物の片付けを始めたのです。そして、洗濯機の中の洗濯物を干して、厨房の椅子に座りひと休み。向かいの森の木々の上に昇った朝日が、眩しく蕎麦屋の店内を照らします。夕べは10時に就寝。昼間、混んだ店の後片づけに疲れて早く床に就いたのでした。今日は三連休の定休日の初日だから、ゆっくり眠っていれば好かったのに、3時過ぎには目が覚めてしまった。コーヒーを飲みながら今日一日の計画を立てる。

 自宅の庭の木槿の剪定がまだ終わっていなかったから、朝の涼しいうちに、その続きをやりたかったけれど、あまりにも時間が早すぎて、チョッキンチョッキンという音が煩かろうと、ちょっと遠慮したのです。蕎麦屋に出掛けて中で仕事をするのが一番と、先にこちらを片付ける事にしたのです。家に帰れば女将が朝食の支度をし終えて、食堂で亭主の帰るのを待っていた。今日は、9時からお袋様を病院につれて行く予定で、そのまま仕入れに出掛ける予定。

 庭の金柑に沢山の花が咲き始めていた。蕎麦屋の庭に移植するためには、一番日当たりの好い場所が、現在、月桂樹が植えられている場所なので、まずこの大きな樹をどかさなくてはならない。これも業者に頼むしかないので、やはり、業者と相談をしてから作業を始めなくては。それにつけても月桂樹も金柑も短く剪定しなければ動かすのに都合が悪いだろう。それも蕎麦屋の営業を止めなければ本格的には難しい。今出来ることは何か、それをいつも考える。

 青空の広がる中央通りを、お袋様を乗せて車で走る。内科・外科の医院は、一つ目の信号のすぐ先にある。駐車場に車を止めて9時前には受付を済ませて、30分ほどで彼女は玄関から出て来た。それから、農産物直売所と隣町のスーパーに行って、仕入れを済ますのでした。いつもの火曜日の仕入れよりも30分ほど時間が遅いので、買ってきた野菜類を冷蔵庫に収納したら、もう11時になるところなのでした。家に帰って昼の支度を始めなければならない。
 毎週のように揚げたてのトンカツを買って帰るので、今日も昼はスパゲッティーを茹でてトンカツを載せたボロネーズ。食べ終えたら居間の椅子に座ってゆっくりと食休みなのです。ウトウトしていると、女将が「行って来ます」とスポーツクラブに出掛けるから、亭主も午後の仕込みに蕎麦屋に出掛ける支度をする。今日は返しを作らなくてはと二種類の醤油と味醂とワインビネガーを用意して、大鍋をコンロに載せたところで氷砂糖がないのに気が付く。
 朝行った隣町のスーパーまでまた車を走らせる。外は相当な暑さで、車外温度は38℃を越えているのでした。無事に返しを作り終えたら、もう4時を回っていた。大根のなた漬けの準備を済ませて、後は水が上がってくるのを待つだけ。エアコンを入れっぱなしの店の中も、27℃よりも室温が下がることはなかった。夕飯は、買って帰った活きのいい鰯を、小麦粉を付け、紫蘇と梅干しを巻いて、フライパンで焼いたのがおかずで、焼酎を飲みながら暑さを凌ぐ。