2025年6月中旬



6月10日 火曜日 冷たい雨のそぼ降る一日…

 夕べは0時過ぎに床に就いたのに、今朝は5時にはもう目が覚めていた。テレビの映画を観すぎるせいか、夢の中でも様々な場面が蘇ってくるから不思議だ。コーヒーを淹れて飲み終えたら、もう6時を過ぎていたから、蕎麦屋に出掛けて朝飯前のひと仕事。とは言っても、昨日カレー作りで使った鍋を片付けたり、カボチャをスライスして、家に持ち帰ってチーンする準備をしただけなのでした。悪くなるから、あまり早くから仕込みをする事も出来ないのです。

 家に戻れば、女将が台所に立って朝食の用意をしている。亭主は冷凍室からご飯を取りだして、2分30秒チーンをする。昨日の昼に冷蔵庫に入れてあったシジミの味噌汁は、温め直してお椀によそうのです。夫婦で少しずつ残したトンカツを、女将がカツ煮にして大皿に盛り付けてくれた。みんな残り物だけれど、温かいから美味しく頂けるのです。食後は居間の椅子に座ってお茶をもらうのですが、今朝はどうも眠くならない。これも習慣なのだろうか。

 外はまだ雨が降っている。様子を見ようと玄関を出れば、こんな天気なのにウチワサボテンの花が満開なので、今朝は花をアップで撮してみた。何とも言えない美しさなのです。このサボテンは葉の一枚を土に差しておくだけで、すぐに根付くからやはり蕎麦屋に持っていこうか。でも、大きくなると棘があるので歩くのにも邪魔になるし、棘が飛んでもちくちくとするから困ったもの。今日は雨でなければ、花の終わったサツキを掘り返して移植するはずだった。

 昼は冷凍うどんを茹でて、肉や野菜を炒め、焼きうどんにした。春キャベツは芯の部分まで柔らかく、とても美味しかったのです。ドジャース対パドレス戦をBSで観ながら、居間でお茶をもらったけれど、満腹になったら急に眠気が襲ってきた。書斎に入って横になれば、すぐに眠りについて、目が覚めれば1時過ぎなのでした。パドレス戦は延長戦に入ってドジャースの勝ち越しで終了する。女将のスポーツクラブの予約を取ったら、蕎麦屋に出掛けて行く亭主。

 今日のうちに仕込んでおくことはもうなかったので、ゴミの回収の業者が来る前に最後のゴミ捨てをする。そして、家に帰って南瓜をチーンするために、南瓜の種を取って天麩羅用に切り分けておくのでした。レンコンは日曜日に茹でたものがまだ使えそうなので、家から持ち帰って冷蔵庫に入れておく。五つ残った蕎麦は、蕎麦打ち室の冷蔵庫に入れたままだったので、二束は木金の賄い蕎麦のために残して、残りの三束は蕎麦汁と一緒に家に持ち帰るのです。蕎麦屋の南側の庭を窓から覗けば、タラの木があちこちに伸びて、鬱蒼としていた。梅雨に入る前に切っておこうと思ったけれど、今日が梅雨入りだと言うから、このまま晴れる日を待たなければい。


6月11日 水曜日 今日も一日雨で梅雨らしくなった…

 梅雨に入ったとは言え、あまりに暗い朝なのでした。夕べは10時半に床に就いたら、今朝は4時には目が覚めてしまったのです。煙草が切れたのでコンビニまで買いに行き、そのまま蕎麦屋に向かって走る。6時過ぎなのでした。新キャベツとキュウリとニンジンを塩で漬けて、小さな漬け物器で重しを押しておく。今週は土曜日が去年亡くなった伯母の一周忌で、店を臨時休業にするので、あまり沢山用意しておいても多すぎる可能性があるのです。

 家に戻って朝食の食卓につけば、珍しく女将が新ジャガでサラダを作ってくれていた。ナス焼きと鰺の開きが半分、炊きたてのご飯はとても美味しかった。腹が一杯になったら朝が早かったので、急に眠くなった。書斎に入って9時前までひと眠りなのです。ドジャース戦は10時半からだけれど、昼に帰ってからでも十分に間に合うと思って、蕎麦屋に出掛けて行くのでした。雨は朝からずっと降り続いている。蕎麦屋の店の中も随分と暗かったのです。

 まずはほうじ茶を沸かして、茶碗一杯分を飲みながら、午前中にする事を考える。もう二つの茶碗にいれたほうじ茶は、ラップを掛けて冷蔵庫で冷やしておく。こんな雨でも昨日とは違って蒸し暑くなるそうなのです。先週残った二番出汁に返しを加えて、天つゆを作っておきます。そして隣の火口には胡麻油を引いたフライパンを温めて、ニンジン、油揚げ、干し椎茸をもどしたものと切り干し大根を入れ、二番出汁で煮て、出汁醤油と砂糖を加えて再加熱。

 昼は蕎麦を食べることになっていたから、海老の天麩羅を揚げて家に戻る。湯を沸かして蕎麦を茹でればもう出来上がりだから、亭主も女将も楽ちんなのです。亭主は130gの束を二つ茹でて食べる。蕎麦はすぐにお腹が空いてしまうから、休みの日ぐらい腹一杯食べたい。蕎麦湯を二杯も飲んで満足したところでドジャース戦の続きを観たけれど、今日はパドレスにこてんぱにやられていた。書斎に入ってひと眠りしている間に、女将はスポーツクラブに出掛ける。

 雨は時折激しく降って、玄関からガレージまで行くのにも、傘を差さなければならないほどでした。女将が帰ってきたところで、亭主は午後の仕込みに蕎麦屋に出掛けていくのです。朝から漬けていた浅漬けに昆布を切って加え、少しだけ水を加えて更に漬け込んでおく。三ツ葉を刻み、玉葱をスライスして掻き揚げの準備をしたら、生椎茸とピーマン、ナスを切り分け、容器に入れておきます。明日のデザートには白餡が残っているので、やはり大福にしよう。


6月12日 木曜日 今日は雨が上がって晴れ間も出た…

 昨日は11時半に床に就いたのに、身体が疲れていないからか、今朝は3時半に目が覚めてしまった。もう一度眠ろうとしてもなかなか寝付けずに、とうとう起き出してしまう亭主なのでした。居間の部屋でコーヒーを飲みながらテレビを観るけれど、この時間には何も面白い番組はやっていない。5時を過ぎればドジャース戦がBSで放映されるのだけれど、その時間にはもう蕎麦屋に出掛けている。4時半になったらガレージに降りて、車で蕎麦屋に出掛けた。

 昨日漬けておいた浅漬けを水で洗って、小鉢に盛り付けたのだけれど、6鉢しか取れなかった。せめて10鉢は用意したかったので、残りはやはり昨日仕込んでおいた切り干し大根の煮物を、4鉢だけ用意するのでした。そして、空になった蕎麦徳利に蕎麦汁を詰めておくのです。それから蕎麦打ち室に入って、今日の蕎麦を打つのです。750gの蕎麦粉と小麦粉を計量して、43%の加水率で捏ねて行けば、湿度が高いからか少し柔らかめなのでした。

 蕎麦粉と打ち粉が今日の午前中には届くのですが、早朝に打つ蕎麦はギリギリの打ち粉で打たなければならなかった。無事に8束の蕎麦を打ち終えて、一日中、曇りの予報だからお客はあまり来ないだろうと、軽く考えていたのは失敗でした。6時過ぎに家に戻っても、朝食までには時間があるので、書斎に入ってひと眠りするのです。7時過ぎまで眠ったところで、「ご飯が出来ましたよ」と女将に起こされる。ドジャース戦を観ながら朝食を食べた。

 食べ終えたらまだ眠いので、また書斎に入ってひと眠りするのでしたが、今度は1時間以上眠って目覚めたらもう9時なのでした。急いで洗面と着替えを済まして、9時半には家を出て歩いて蕎麦屋まで行く。うっすらと陽の光が差して、昼に掛けては空は晴れて来たではありませんか。大根や生姜をおろして野菜サラダを作った頃に、蕎麦屋の下の通りのお婆さんがやって来て、今日は蕎麦を食べていくと言うのだけれど、まだ11時前で用意が出来ていない。

 「持ち帰りならすぐに出来ますよ」と言って持たせて帰る。それからもう苺が終わったので、女将の剥いてくれた甘夏を切り、ひと房分を白餡で包み、それを求肥で刳るんで今日は甘夏大福を作った。開店と同時に常連さんがいらっして、今日は和やかな会話が続くのでした。三皿作った甘夏大福も全部売れたし、蕎麦豆腐もなくなった。カレーうどんのお父さんがいたお蔭で、9人分だけ対応が出来たのです。あっという間に閉店の時間なのでした。