4月20日 日曜日 終日曇り空だったけれど暖かくて…
沢山のお客の来た次の日は、いろいろなものがなくなっている。今朝は5時に目覚めて5時半には蕎麦屋に出掛け、すっかり空になった蕎麦徳利に新しく作った蕎麦汁を入れておくのでした。先週の蕎麦汁の残りと、一番出汁のストックから新たに作った分で、13人分の蕎麦汁が出来た。今朝打つ蕎麦もそれに合わせて、8人分の蕎麦を打つことにして、昨日の残りの蕎麦と合わせて10人分の蕎麦が今日の限度。日曜日でも曇り空だからそれほどは来ないと思った。

30分寝かせた蕎麦を伸して畳んで蕎麦切りをしたけれど、加水が44%だったのにまだ生地が柔らかい。室温は22℃、湿度は57%なのでした。43%の加水がごく平均的な加水率なので、次に打つ時はもう少し水を減らした方が好いかも知れない。それでも切りべら20本で135g~140gの束を八つ作って生舟に並べました。7時ちょうどに蕎麦屋を出て家に帰って朝食を食べる。女将が寝坊したと言って、食事の支度を急いでいた。昨日は久し振りに混んだからでしょう。

朝食を終えて今朝は40分だけ書斎で眠った。いつもよりも沢山することがあったので、やはり緊張していたからかぱっと目覚め、着替えを済ませて蕎麦屋まで歩く。みずき通りのハナミズキが随分と白くなっていた。幟と看板を出したら、厨房に入ってまずは蕎麦豆腐を造る。女将が来て洗濯物を畳んで店内の掃除をしてくれた。10時には早お昼を食べに家に戻る。それから亭主は大根をおろし、野菜サラダを盛り付け、天麩羅の具材を切り分けるのでした。

金柑大福を包んだのはもう11時過ぎなのです。やっと仕込みが終わったのは開店10分前でした。一服する間もなくお客様がご来店。曇り空でも気温が高いから今日も随分と混んだのです。でも、蕎麦の数に限りがあるので、最後の四人家族が来たところで、お蕎麦売り切れの看板を出したのが1時30分。その後に来たお客はお断りしたのでした。後半立て続けにお客が来たので、洗い物が出来なかった。2時半には洗い物も終わって、二人で家に帰るのでした。

4月21日 月曜日 定休日第一日目は母を送って近所の医者へ…
夕べは早く寝すぎたのか、今日は朝の3時過ぎに目が覚めて、もう眠れなかった。週の営業が無事に終わった安堵感からか、朝飯の時間まで居間の椅子に座ってゆっくりと待つのでした。朝食後に書斎で少し眠って、8時半前にはもう目が覚める。約束の時間には早かったけれど、お袋様のマンションの下で電話をすれば、すぐに降りて来て一緒に近所の医者に向かう。肩に電気を当てるだけだからすぐに終わって、9時半過ぎに二人で隣町のスーパーに出掛けた。

モノレールでひと駅の距離だけれど、階段を上り下りするのが大変なのです。車なら5分もかからないから、亭主が暇な時は送って上げた方が好い。亭主も店の仕入れを済ませ、お袋様を家まで送って蕎麦屋に着けば、もう11時近くになるので野菜類を冷蔵庫に収納して家に帰る。この暖かさで、隣のお花畑の花がいろいろと咲き始めたから綺麗なのです。蕎麦屋の駐車場に植えてある木々も、新芽が伸びて青々と葉を広げているのでした。

昼の支度はいつものように女将が材料を用意して、亭主がフライパンを振ってあんかけ焼きそばを作る。昨日店で残った野菜サラダに、肉と海鮮ミックスともらったタケノコを入れて、具沢山のあんかけは、腹を満たすには十分なのでした。亭主の食べる分には豆板醤を入れて辛めに仕上げてある。腹が一杯になったら満足して、書斎に入って、夕べ眠り足りなかった分の睡眠を取るだけの昼寝するのでした。目が覚めればスポーツクラブから女将が帰っていた。

蕎麦屋に出掛けて、洗濯物を畳んだり、洗ったままカウンターの上に干してあった盆や蕎麦皿を片付けて、午前中に出来なかった白菜と大根を塩漬けにする。そして、明日の朝に出汁を取る準備をして午後の仕込みも終わりなのです。家に帰れば女将が台所で夕飯の支度をしていた。大きめの新鮮な鰯が出ていたので、買って帰って今夕は鰯の刺身をしてもらうことになっていたのです。タケノコと木の芽を梅干しで和えた小皿と蕗の煮物が美味しかった。

亭主が自分で豚のハラミを切って串に刺した串焼きが、焼き上がるまでにもう鰯の刺身を肴にして焼酎を飲み始める。小さなワイングラスに氷を入れて、炭酸で割った焼酎を、一杯飲み終わらないうちに二人の夕食は終わるのです。亭主はグラスを持って居間の部屋に移る。女将が運んで来てくれるお茶を飲みながら、食後の一服をするのです。テレビのコマーシャルの時間が長いので、その間に書斎に行ってこのブログを少し書き始めておくのです。

明日は朝の仕入れがないから、朝飯前のひと仕事で蕎麦屋に行って出汁取りを済ませたら、月に一度の床屋も一番で出掛けられる。床屋の向かいにある整形外科で、尿酸を溶かす薬を処方してもらわなくてはいけないけれど、うまく時間が合わせられるかな。昼は冷やし中華にしようと、今日のうちに麺と具材を買って来たのです。一日中晴れるという予報だったから、昼前に仕込みを終えて、午後は蕎麦屋のグリストラップの掃除をしても好いと思うのです。
4月22日 火曜日 定休日二日目は床屋と整形外科へ…

夕べは10時半には眠ったので、今朝は5時前に目が覚めました。やはりこのペースはあまり変えない方が好いのかも知れない。コーヒーを一杯飲んで蕎麦屋に出掛け、出汁取りの準備をしておいたから、早速、出汁取りの作業にかかるのです。日の出が早いからもう東の空から太陽が昇ってきた。約1時間をかけて一番出汁と二番出汁を取り、7時前には家に戻るのでした。女将が台所に立って朝食の支度をしてくれている。その脇で亭主が洗い物を片付ける。

亭主の希望で茄子焼きをしてもらったけれど、鰯の蒲焼き丼だったから、おかずの方が多くてご飯が足らなかった。それでも、ご飯をお替わりせずに、タケノコも白菜のお新香も食べてご馳走様なのです。腹八部とはよく言ったもので、それ以上食べると若くはないから、やはり身体に好くないのでしょう。食後のお茶をもらって書斎に行って横になるけれど、今日はなかなか眠れなかった。8時半には床屋に行きたかったから、諦めて着替えと洗面を済ます。

晴れるという予報だったけれど、朝から空はどんよりと曇って、すっきりとしない天気なのでした。ちょうど8時半に床屋に着いたけれど、まだ開いていなかった。仕方がないので向かいにある整形外科の駐車場に車を入れて、5、6人並んでいた人の後について受付を済ませる。6番目の番号札をもらって、30分も待てば診察を受けられるので、マスターが来てシャッターを開けた床屋に行き、事情を話して予約を入れておく。予定とは違ったけれどこれが幸運でした。

午前中に医者と床屋に上手い具合に行けて、家に帰れば今年初めての冷やし中華を作るのでした。満足に腹を満たした後は、書斎に入って午後の昼寝です。2時間近くも眠って、女将に起こされてスポーツクラブの予約の作業に取りかかる。皮を剥いた甘夏が出て、お茶まで入れてもらえた。3時半までテレビの映画を観たら、蕎麦屋に出掛けて午後の仕込みに入る。まずは大根のなた漬け直しで、小さな漬け物器を空けて、樽の漬け物器の白菜を漬け直すのです。

次に半分に切った鶏肉を小さくして、出し汁に入れて沸かしながらキノコを入れていく。5人分ほどの量を沸騰させたら、小さな鍋とタッパに分けて入れ、それぞれ冷蔵庫で保存します。使った鍋を洗ったら、今度は蓮根の皮を剥いて輪切りにし、天麩羅の具材を準備する。南瓜も種を取ってスライスし、タッパに入れてこれは家に持ち帰ってチーンしてくる。これで5時前になったので家に帰って夕飯のおかずの準備。今日は回鍋肉の鍋振りは亭主の仕事です。

4月23日 水曜日 定休日三日目は朝から冷たい雨で…

夕べは10時に床に就いたので、今朝も5時過ぎには目を覚まし、コーヒーを入れて居間の部屋でゆっくりとするのでした。蕎麦屋に行ってする朝飯前の仕事は、返しを作ることだけだったから、30分もあれば出来るだろうと6時過ぎに家を出る。冷たい雨が降って、昨日までの暖かさは嘘のようなのでした。駐車場の木々の新緑が鮮やかで、今年もツバメが隣の家の軒下に巣を作ったらしい。それでも店の中は昨日の暖かさが残って暖房を入れる程ではなかった。

減塩醤油と再仕込み醤油を戸棚から運んで、味醂とワインビネガーは膝下の引き出しから取り出す。氷砂糖を計量したら味醂とワインビネガーを大鍋に入れて火を点ける。醤油を四本と少し加えて、塩を30g計って入れ、煙草をふかしながら椅子に腰掛けて待つのです。昨日洗った漬け物器やお玉などを片付け、大鍋が沸騰する直前で火を止める。これで朝飯前のひと仕事は終わりなのです。家に帰って女将の用意してくれた朝食を食べる。今朝は筍ご飯だった。

食後のお茶をもらったら、あんなに眠ったのにまた眠たくなって書斎で横になる。目が覚めたら9時だったから驚いた。身体が随分とリラックスしているのです。洗面と着替えを済ましてテレビを点ければ、ドジャースとカブスの試合が始まっている。接戦になりそうだったが、最後まで観ているほど暇がない。車を出してまた蕎麦屋に出掛け、午前中の仕込みを開始するのでした。白菜のお新香を更に小さな漬け物器に入れて、なた漬けも小鉢に盛り付けておく。

まだ時間があったから、天麩羅の具材を切り分けて、玉葱もスライスして、三ツ葉も薬味の葱も刻んで容器に入れる。10時半になったところで、隣町のスーパーまでトンカツとティッシュを買いに出掛ける。家に戻ったのが11時。ドジャース戦はまだやっていた。鍋に湯を沸かしてスナップエンドウとブロッコリーを茹でる。大鍋の湯が沸いたら、スパゲッティを茹で始め、同じ湯でミートソースを温めるのです。女将がカツを切ってくれて昼飯の準備は終わり。

一週間ぶりにトンカツを載せたミートソースを食べた。満足して食後はまた眠れるかと思ったけれど、書斎で横になってもさすがに眠くないのです。今日の仕込みは全部終わったけれど、明日の蕎麦を打っておいても好いかも知れない。ドジャース戦は延長の末に一点差でカブスが勝利。11対10と激しい戦いなのでした。コーヒーを入れてまたブログの続きを書いて、女将が帰ってきたら蕎麦屋に出掛けようと準備をするのでした。冷たい雨は降り続けている。

昼に食べたトンカツミートソースが十分に消化するには、動かなくてはいけないから、雨の降る中を車を出して蕎麦屋まで行く。何もする事はないのだけれど、仕方がないから蕎麦打ち室に入って、明日の分の蕎麦を打つ。時間があるから今日は900gの蕎麦粉を計量して、10人分の蕎麦を打とうと考えたのです。明日の朝は蕎麦を打たなくても好い。室温は20℃、湿度は60%。加水率を43%にしたら、最近になく硬い蕎麦が出来て捏ねるのにひと苦労なのでした。

4月24日 木曜日 曇り空も暖かく、久々に混んだ木曜日で…

暖かな朝でしたが、空は曇って今にも雨が降りそうなのでした。昨日のうちに今日の分の蕎麦を打ってあったので、今朝は6時に家を出て、歩いて蕎麦屋に出掛けました。足の具合も好かったから、久し振りに徒歩で朝飯前のひと仕事です。時間に余裕があったからまずは洗濯物を畳んで、厨房に入って気になっていたレンジ周りの油の汚れを綺麗に掃除しました。どうしても天麩羅を揚げる周りは油がはねて汚れるのです。週に一度は掃除をしなければいけない。

家に帰れば、魚の煮付けの匂いが居間の部屋まで漂っている。今朝は銀ダラの煮付けと茄子焼きに大根と鶏肉の煮物がおかずで、筍ご飯が美味しかった。腹が一杯になったら満足して、お茶をもらったら書斎に入ってひと眠りしようと横になる。しかし、なかなか眠くならずに30分ほど目をつぶっていても眠れないので、起き出して洗面と着替えを済ませておくのでした。時間があるから髭も剃っておく。夕べは11時半まで起きていたのに不思議なこともある。

再び歩いて蕎麦屋に向かえば、曇り空なのに随分と暖かい。幟と看板を出してチェーンポールを降ろす。店の中は結構暖かくなっていたので、窓を開けて空気を入れ換える。生姜と大根をおろして、野菜サラダの具材を刻めば、春キャベツが柔らかくて美味しそう。今日は人参も細く切れたので亭主は満足なのでした。家を出たのが早かったから、まだ10時にもなっていないのです。時間に余裕があるということは、気持ちにも余裕が出来るものなのです。

今日から大福の中身を苺に替えることにしたので、包みやすくて10時半にはもう大福も出来てしまった。新しい油を天麩羅鍋に注いで、天つゆも新しく作っておく。店の掃除を始めて、テーブルを拭いて回るのでした。カウンター席の隅に座ってひと休みすれば、女将がやって来る。暖簾を出せば、最初にいらっしたお客様は新しい車に替えたカレーうどんの親父様。今日は奥様が一緒でなかったから初めは分からなかったのです。続けて年配のご夫婦がご来店。

今日は、最近お客の少ない木曜日なのに、続けてお客が入って、1時過ぎにはもう生舟の蕎麦も残り少なくなっていました。最後に3人連れのお客が入ったところで、女将に「お蕎麦売り切れ」の看板を出してもらう。向かいのサツマイモ農園の若旦那が、業者を連れていらっしたのでした。「倉庫を建てようと思ったら、遺跡があることが判って…」と大変そうなのでした。三人とも天せいろを頼まれて、2時前にはお帰りになる。それから洗い物を始めたのです。

4月25日 金曜日 やはり二日続けては混まない…

今朝は5時で5時半には家を出て蕎麦屋に行く。蕎麦打ち室に入れば室温20℃、湿度62%だったから、思い切って加水率43%で蕎麦粉を捏ね始めました。生地の硬さは上々、蕎麦玉を作って寝かせている間に、厨房に戻って昨日のブログを読み返すのです。6時20分になったらまた蕎麦打ち室に入って、750gの生地を伸して畳んで、8束の蕎麦を生舟の中に並べるのでした。昨日の最後の残りと合わせて9食分の蕎麦を用意して、今日の営業をしようと考えました。

家に帰れば朝食の用意が調って美味しく頂くのです。居間の部屋でお茶をもらったら、書斎に入ってひと眠り。今日はぴったり1時間眠って、9時過ぎには家を出て蕎麦屋に出掛けるのでした。駐車場のオオムラサキがまた花をいました。花の終わりの馬酔木は赤い新芽が開いている。紫陽花の葉が、次は自分の番だと言わんばかりに大きくなっているではありませんか。幟と看板を出して厨房に入れば、今日は大根をおろすことから始めるのでした。

スナップエンドウとブロッコリーを茹でて、春キャベツを刻み、紫玉葱、パプリカ、人参の順に刻んでいく。今日は女将が来ない日だから、時計の時間が気になる。野菜サラダを盛り付け終えたら、真空フリーザーの中で解凍された海老を容器に入れたり、山葵を確認したり、細かなことを全部自分でやらなければいけないのです。デザートの苺大福は昨日作ったものが使えるので、天麩羅の具材を調理台に並べ、油を天麩羅鍋に入れて、テーブルを拭いて回る。

朝方は少し涼しかったけれど、昼になったらやはり暑くなってきた。昼前にオープンカーに乗った中年のご夫婦がご来店で、ヘルシーランチセットと天せいろの大盛りに、キスや赤いかの天麩羅を頼まれる。それからしばらくはお客がなくて、1時を過ぎた頃にやはり中年のご夫婦がカウンターの隅に座って、てんせいろをご注文なのでした。やはり男性は蕎麦を大盛りで頼むのでした。それきりお客は来なくて、二日続けて混むことはないという良い例なのです。

4月26日 土曜日 再び10人越えの日がやって来た…

午前5時前、アラームの鳴る前に目が覚めて、台所に行ってお湯を沸かす亭主。今日は給料日後の土曜日、大型連休の初日だから、きっとお客が来るに違いないと朝から張り切っていました。コーヒーを淹れて煙草を一服したら、ガレージに降りて車に乗り込むのでした。蕎麦屋に着けば雲は多かったけれどもう陽が昇っていて、ひんやりとした朝。早速、蕎麦打ち室に入り、750gの蕎麦粉を計量して、43%の加水で捏ね始めました。室温は18℃と昨日よりも低い。

それが幸いしてか、かっちりとした生地に仕上がって、蕎麦玉を作って寝かせている間に厨房に戻り、カウンターに干した洗い物の片付けをする。小鉢もなくなっているので、なた漬けを幾つか作り足しておくのです。再び蕎麦打ち室に入って、蕎麦玉を伸して畳んで包丁切り。切りべら20本で135gの蕎麦を、8束作ったら生舟に並べて、昨日の残り3束と合わせて11人分の蕎麦を用意出来ました。今日はこれでも足りないかも知れないと思いながら、家に帰る。

朝食を食べて書斎でひと眠りしようと思ったけれど、何故か眠れなくって30分ほど横になっただけで、起き出して着替えと洗面を済ませるのでした。髭を剃るのも面倒だったけれど、お客の前では失礼のないようにと綺麗に剃り上げて顔を洗うのです。9時になったら女将に「行ってきま~す」と声を掛けて、歩いて出掛ければみずき通りの角のお宅に綺麗な紫色のクレマチスが咲いていたのです。伊豆の「クレマチスの丘」が閉園になっという話を思い出した。

昔、野口里佳さんの写真展に招かれて「IZU PHOTO MUSEUM」の晩餐会に女将と出席したことがあって、その折にクレマチスの丘に寄ったのを覚えている。今はテッセンという呼び名はあまり聞かないけれど、何でも横文字になるのはどうかと女将と話したことがある。厨房に戻って大根と生姜をおろして、野菜サラダを盛り付けたら苺大福を包むのでした。片栗粉を敷いて白餡を伸ばした上に苺を載せて包んだら、作ったばかりの熱々の求肥で包んでいくのです。

今日も開店して直ぐにお客がご来店で、あっという間に店の中が一杯になった。5人連れのご家族がいらしって12時過ぎにはもう生舟の中の蕎麦が残り僅か。常連さんご夫婦がその後に来たので、そこで「お蕎麦売り切れ」の看板を出したけれど、帰るお客と入れ替わりに別のお二人の姿が見えたので、最後の二束をお出ししたのです。涼しかったからか、鴨せいろが随分と出たので、明日の分の鴨肉がなくなった。一週間ぶりの10人越えなのでした。

天麩羅の具材も切れたし、蕎麦汁もなくなってしまったから、家に帰ってすぐに隣町のスーパーに出掛けて、足りないものの仕入れをしてくる。ついでに、野菜サラダが残ったのでトンカツを買って帰った。ひと眠りして夕食を食べたら、今度は夜の仕込みにまた蕎麦屋に行って、出汁を取って蕎麦汁を作るのでした。夜も仕込みに出掛けるというのは、随分と久し振りのような気がする。一日に20人からのお客が来ていたのは、今はもう遠い昔の話なのです。
4月27日 日曜日 朝はひんやり、昼は初夏の暖かさで…

今朝はアラームに起こされて、コーヒーも飲まずに5時半には蕎麦屋に出掛ける。蕎麦が一つも残っていなかったので、二回打たなければならなかったのです。蕎麦汁も小鉢もなくなっていたから、750gと500gの蕎麦玉を作ったら、厨房に入ってキュウリと新キャベツとニンジンの浅漬けを盛り漬け、夕べ作った蕎麦汁を空の蕎麦徳利に詰めていくのでした。再び蕎麦打ち室に入って、二回の蕎麦を打てば、室温が16℃と昨日よりも2℃も低かった。

最初の蕎麦玉を43%の加水で捏ねる時に、パサパサで水が足りないと思ったから、慌てて加水をしたら今度はちょっと水が多すぎて、生地が柔らかくなりすぎたのでした。何とか打ち粉を沢山振って伸し始めたのですが、やはり包丁切りするときに切りむらが出来てしまう。今朝は放射冷却で朝の温度が随分と下がったのです。気温が下がると水分が足らなくなってしまうから難しい。何とか二度の蕎麦打ちで13食の蕎麦を用意して、7時過ぎには家に戻るのでした。

今朝の朝食は、昨日亭主が買って帰った銚子で上がった鰯の蒲焼きなのでした。油の乗った鰯の蒲焼き丼は絶品で、ご飯がどんどん食べられるのです。満足したら書斎に入ってひと眠りすれば、今日は40分ほどで目が覚める。洗面と着替えを済ませて9時には再び蕎麦屋に歩いて出掛けたのです。朝の寒さがすっかり緩んで、空は青いし陽射しが暖かく、蕎麦屋の駐車場に着いたときには、モミジの新緑がとても鮮やかなのでした。

幟と看板を出して厨房に入ったら、まずは昨日なくなった蕎麦豆腐を造っておく。大根をおろしていたら女将がやって来て「今日は昨日よりも好い天気ね」と言って洗濯物をたたみ始める。店の掃除を終えたらまた早お昼を食べに家に帰った。亭主は野菜サラダの具材を刻んで盛り付けるのでした。天麩羅油を天麩羅鍋に空けて、天つゆを火にかけ、天麩羅の具材を調理台に並べたら、大釜の湯が沸くのを待って、四つのポットにお湯を満たすのです。

隣のお花畑も随分と賑やかに花々が咲き始めて、女将がまたやって来るまで、亭主はカウンターの隅の椅子に座ってひと休みなのです。夏からはここが居間になるのかと思うと、現在の家の何を何処に置こうかと、もう計画を立て始めている自分が滑稽に思える。わずか300mの引っ越しだけれど、もう若くはないから大きな荷物は業者に頼むしかないと諦めているのでした。最初のお客は昼前にいらっして、昨日ほどではないけれど今日も随分と混んだのです。

日曜日のせいかお客の出足は遅く、後半にお客が続いて、洗い物をする暇がなかったから後が大変なのでした。天麩羅が尾持ったほど出なくて、材料が沢山残ったので天麩羅を揚げて家に持って帰ることにしました。女将は、家で捌いた鰯の残りを取りに帰って、これも天麩羅にしてくれろと言う。二人で3時前に家に戻って、二人でデコポンを剥いて食べる。亭主は書斎でひと眠りしたら、6時過ぎまで目が覚めなかった。夜は天麩羅を温めてご飯を食べる。

4月28日 月曜日 曇り空で風が強かった一日…
定休日だけれどいつものように5時には目覚め、これも習慣なのだろうと5時半まで床の中で暖まる。夕べは暖かな夜だったのに、さすがに朝は冷えるのです。台所に行ってコーヒーを沸かし、昨日はコーヒーを飲まなかったことを思い出す。今日の予定は10時にかかりつけの内科に行って血圧の薬をもらってくる。そして、午後は西の町のホームセンターに出掛け、割り箸や蕎麦屋の台所の消毒液などを買ってこなければならない。お袋様にも声を掛けてみよう。

簡単な朝食を終えたら、今日はひと眠りをせずに蕎麦屋に出掛けて、昨日の洗い物を片付けたり、洗濯物を干したりして少し早めに医者に行く。連休中の数少ない平日とあって、駐車場もほとんど空いていなかった。やっと受付を済ませれば、待合室は大勢の人。テレビの画面には現在の診察の番号が出ている。自分の20番まではまだ1時間ほど待つようなのでした。蕎麦屋で客を待つのに慣れたせいか、歳を取ったせいなのか、それほど苦でもなく診察室へ。

「大分低くなってきたけれど、150と言うのはまだ高いから、薬を一日二回に増やしましょう」と医師は言うのでした。初めての再診だったから、看護師に生活習慣のチェックを受けて、塩辛いものは駄目、腹一杯食べるのは駄目、運動をしないのは駄目とだめ出しを受ける。昼食の準備をする時間には間に合って薬局で薬をもらい、家に帰って昨日残った蕎麦を茹でる。隣の火口で女将が天麩羅をフライパンで焼いて、昼は二人で天せいろを食べるのでした。

ひと休みしたら女将はスポーツクラブに出掛けていく。亭主もお袋様に電話をして、一緒に西の町のホームセンターに出掛けるのでした。陽射しはあるのだけれど風が強くて、あまり暖かさを感じなかったけれど、広いホームセンターの中をあちこち歩いたので、帰る頃には上着を脱ぐほどでした。お袋様は目当ての物干し竿を、亭主は天削げの割り箸と消毒液などを買って、千葉県産のコシヒカリが4000円以下で出ていたので二人で5kgずつ買って帰るのでした。隣のスーパーにも寄って食材を見て回れば、白菜が半分で150円、新鮮なアスパラなども出ていたので買って帰る。お袋様を送って店に戻ったら、野菜類を冷蔵庫に入れて白菜を漬け込んだら、今日の仕事は終わりなのでした。
4月29日 火曜日 昭和の日も蕎麦屋は定休日で…

今朝も5時には目覚めて、コーヒーを淹れて居間の椅子に座ったまま。女将が起き出して台所に入るまで、椅子から立ち上がり、玄関を出て新聞を取りに行っただけの亭主なのでした。もう一度眠った方が好かったのに、そうしなかったのは、やはり習慣を付けた方が好いと思ったから。朝食はこれで最後と頂いたタケノコの混ぜご飯。切り昆布と煮込んだサツマイモも蕎麦屋の向かいのサツマイモ農園の若旦那が持って来てくれたものなのでした。

お袋様に電話をして、買い出しに出掛ければ、二人とも昨日も西の町の食料品店に寄ったから、今日は荷物も少なめなのでした。隣町のスーパーに行ったら、銚子で上がった鰯が20cmを越える大型になっていて、8尾で200円というので買って帰る。それでもやはり、二回買い物に行けば、一回で買うよりもお金がかかるものです。余計なものをつい買ってしまうからです。女将に頼まれた若布も三陸産のものを買って帰れば、若竹煮にしたら美味しいのでした。

店に戻って野菜類を冷蔵庫に収納して、少しだけ仕込みをするのです。塩で漬けた白菜も水が上がっていたので、より小さな漬け物器に移して、唐辛子を輪切りにして加えておく。ストックしてあった一番出汁で2㍑の蕎麦汁を作り、水で冷やして鍋のまま冷蔵庫に入れる。出汁取りで使った干し椎茸が冷凍室に溜まってきたので、今週は切り干し大根の煮物を作ってタッパに入れる。11時を過ぎたところで、家に帰って昼の食事の支度を始めるのでした。

暖かくなって来たので今日もシマダヤの冷やし中華。モヤシとカニかまを買って帰ったから、女将に錦糸卵を作ってもらい、亭主は氷を敷いて少し多めの盛り付けなのです。食べ始めたら女将に言われて気が付いたのですが、肉を茹でて加えるのを忘れていた。一年振りの完璧な冷やし中華だと思っていたら、肝心の具材がなかったのでがっくりとする亭主。ドジャース戦をBSでやっていたので、食後も楽しいテレビ観戦なのでしたが、ずっと観てはいられない。

書斎に入って1時間ほど昼寝をしたら、女将のスポーツクラブの予約を取って、また蕎麦屋に出掛けていく亭主。午後の仕込みは、ピーラーで蓮根の皮を剥いて輪切りにしたら、酢水で茹でることから始め、鶏肉を小さく切ってキノコ汁を作っておくのでした。それぞれタッパに入れて冷蔵庫に収納して、5時前には家に帰る。夕食はスナップエンドウと筍の若竹煮に、午前中に買って来たイワシを蒲焼きにしてもらって、旬の食材ばかりでとても美味しかった。

4月30日 水曜日 新緑が鮮やかで初夏の暖かさ…

今朝も5時起きで、コーヒーを淹れて居間の部屋の椅子に座る。テレビも点けずに煙草も吸わず、ただぼーっとしているのでした。そして、朝飯前のひと仕事には、昨日作った蕎麦汁を蕎麦徳利に詰めて、お新香や切り干し大根を小鉢に盛り付ければ好いと考える。今朝の段取りが決まれば、次の行動に移れるから、コーヒーを飲んで煙草を吸うのです。朝日が駅前の高層マンションに反射して眩しいくらい。湯沸かしに起き出してきた女将に声を掛けて家を出る。

蕎麦汁を入れたプラスティックの容器に入った分では足りなかったから、昨日作っておいた2㍑の蕎麦汁を加えて、19本の徳利すべてを満杯にする。残りはまた容器に入れてストックする。これで週末まで持てば好いのだけれど。小鉢のお新香と切り干し大根も客が多いとなくなる可能性がある。そのために、新キャベツと胡瓜と人参を買い込んであるから、また浅漬けでも作れば好い。一つ先の心配を解消する手立てを、常に持っていなくてはいけないのです。

家に帰れば居間の部屋までぷ~んと好いに匂いが漂ってくる。今朝は鰯の蒲焼き丼と絹さやの卵綴じにキノコ汁なのでした。とても美味しく食べられて、満足したらすぐに眠くなるのです。それでも9時前には着替えを済ませてまた蕎麦屋に向かう亭主。午前中に明日の準備を終えて、好い天気だから午後は懸案のグリストラップの掃除をしようと思っていたのです。天麩羅の具材を切り分けて、かき揚げの材料を切って容器に入れて午前中の仕込みは終わり。

帰りにコンビニに寄って煙草を買って帰る。ついでに、隣にある公園の藤棚が綺麗だと女将に言われていたから、行ってみると本当に見事な花盛りなのでした。家に帰って、少し早かったけれど昼の用意をし始める。大釜に湯を沸かして蕎麦を茹でれば、女将が仕事部屋から出て来てとろろ芋をすってくれた。MLBのドジャース戦が始まっていたので、大谷選手のホームランを観ることが出来た。ずつとは観ていられないから、書斎でこのブログの写真を選ぶ。

再び居間に戻って試合の続きを観れば、今日は大量得点でドジャースの勝利。昼の蕎麦だけではまだ物足りなかったので、女将がスポーツクラブに出掛けたのをいいことに、一つだけ麺が残っていた冷やし中華を作って食べる。何度も観たトム・クルーズ主演の『オール・ユー・ニード・イズ・キル』という映画をまた観てしまう。映画が終わって女将が帰ってきたところで終わったので、蕎麦屋に出掛けて無事にグリストラップの掃除を終えたのでした。

半年以上も掃除をしていなかった割には、ホースで水圧を上げて洗浄し、タワシや柄杓で油分を取り除いて、30分ほどで簡単に終わったけれど、蓋の鉄板が錆び付いてきているのが少し心配でした。時間があったので、蕎麦打ち室に入って600gだけ蕎麦を打つことにした。明日の朝また600g打てば12人分の蕎麦が用意できるのです。少ない量ならば、時間も少なくて済むから、忙しい朝の時間には持って来いなのです。果たしてどれだけお客が来るのか…。