2024年11月上旬



11月5日 火曜日 寒くても陽射しは強かった一日…

 今朝は6時前に蕎麦屋に出掛けて、昨日の続きで床掃除を始めました。玄関からトイレまでの廊下をクリーナーで電動ブラシを掛けていく。少し慣れたから今日は広い範囲を掃除出来たのです。朝の寒さを吹き飛ばして、厨房に入れば漬け物容器に大根の水があがっていたから、甘酒の素に砂糖を加え、唐辛子や柚子を入れて漬け込むのです。7時前になったから家に戻って女将の作った朝食を美味しくいただくのでした。食後は書斎に入って1時間あまり眠る。

 天気予報では朝のうちは晴れると言っていたけれど、お袋様を迎えに行って仕入れに出掛けても、まだ晴れているから嬉しかった。車外温度は17℃しかないのに、陽射しはとても暑く感じるのです。昨日、重たい大根や蓮根、南瓜などを買っておいたので、今日は値段も随分と安かった。農産物直売所には本当に野菜が葉物しか出ていなかったので、隣町のスーパーであらかた買って店に戻る。貧血で入院していたお袋様が退院して二ヶ月だが異常はなさそう。

 蕎麦屋に帰って野菜類を冷蔵庫に収納したら、少しだけ床掃除の続きをする。完全に綺麗にはならないけれど、慣れて来たから少しは楽にこなせるようになった。これを女将のように手で擦っていたら時間と体力が持たない。小型のポリッシャーを買ったのは正解なのでした。11時になったので家に戻れば、女将はまだ買い物から帰っていなかった。昼は亭主がキャベツを刻んでレタスとトマトを盛り合わせ、冷凍の焼売をチーンして蕎麦を茹でたのです。

 食後に書斎に入ってひと眠りしようと横になったけれど、眠くないので起き出して、本棚にあったCDを全部ゴミ袋に詰めて玄関に出す。かなり重くなったので、明日の朝一番で自分でゴミの集積場に持って行くしかない。女将のスポーツクラブの予約を取ったら、テレビでSFものの映画をやっていたので、最後まで観てしまう。終わりの頃になって前に観たと気づいた。4時前に蕎麦屋に出掛けて、キノコ汁を仕込み、予備の一番出汁で蕎麦汁を作っておく。

 月曜日を定休日に加えて、今日も余分に床掃除が出来た。家の書斎の本箱も一段だけ綺麗に片付いた。時間のあると言うことは、余分な仕事が出来るということ。あれもこれもやらなくてはと時間に追われるよりは、精神的にもかなり余裕が出来るのです。明日は定休日三日目、夜のパトロールがあるけれど、足の具合もよくなったので参加しよう。天麩羅の具材の切り分けやら、お新香を漬けたりとする事はあるけれど、時間的にゆとりがあって助かるのです。



11月6日 水曜日 定休日三日目の夕刻は防犯パトロール…

 定休日三日目の朝は5時半に目を覚まして、コーヒーを沸かして飲んだら、6時過ぎに家を出て蕎麦屋に向かう。寒いので店のエアコンを入れて、まずは空になった蕎麦徳利に蕎麦汁を補充します。ストック分の蕎麦汁がなくなったので、午後にでも出汁を取ろうと鍋に昆布と干し椎茸を入れ、水を満杯にして準備をしておく。明日も寒そうなのでお客が来るかどうか心配だけれど、週末まではこの蕎麦汁の分量では間に合わないだろうと思ったのです。

 家に戻れば女将が寝坊してしまったと言っていたから、食卓に座って待てば、亭主の好物のナス焼きと鰺の開きが出て来た。大蒜を自分で擦りおろして、出汁醤油でナス焼きを食べれば、もう他のおかずはいらないくらいに美味しいのでした。秋茄子も新大蒜も出汁醤油も、それぞれに味わい深いのです。値段が何倍もする鰺は油がなくって、タンパク質を取るためだけに食べるようなものでした。キノコ汁に入っていた鶏の軟骨団子がまた美味しかったのです。

 夕べはゆっくりと眠れたから、食後のひと眠りをせずに店置きのパンフレットや注文票を印刷して蕎麦屋に出掛けて行くのでした。向かいのサツマイモ農園では、収穫したサツマイモを洗って干していました。若旦那が亭主を見つけて道の向こうから「お早うございます」と言うから「大変ですね」と応える。店の厨房の椅子に座って、さて次は何をしたら好いかと考えるけれど、今日はもう天麩羅の具材の切り分けとお新香を漬けるだけしか仕事がない。

 三日間の休みが随分と効いているのです。多少はお客の減る分、売り上げも落ちるでしょうが、背に腹は替えられない。身体も休まるし、他の仕事もできるから、どうしてもっと早く気が付かなかったのかと、今になって思うのです。今朝もCDの詰まったゴミ袋を集積場まで運んで、思い出の歌声やらフランス語会話の全集など、ひたすら断捨離の境地なのでした。一日少しずつ本棚に並んだ本を整理していけば、書斎もだいぶ広くなるに違いないのです。

 生姜を擦って薬味の葱を刻み、掻き揚げ用の玉葱と人参を刻んだら、生椎茸、ピーマン、ナスと切り分けて容器に入れるのです。南瓜と蓮根はもう準備が出来ているし、後は夕方にお新香を漬けに来れば好いと、早めに家に帰れば、アメリカの大統領選挙のニュースを女将も観ていて、「やっぱりアメリカも女性を選ぶのには抵抗があるのかしら」と言っていた。夕食を食べて、防犯パトロールの集合場所に行けば、近くの町でも闇バイトの被害が出ていると言う。


11月7日 立冬の天気は陽射しがあっても寒く晴れて…

 昨夜はパトロールで随分と歩いたのに、居間の椅子でうたた寝をしたせいか、なかなか寝付けないのでした。今朝は目が覚めたらもう6時近かったので、コーヒーを沸かしてひと休みしたら、急いで蕎麦屋に出掛けていく。まずは冷蔵庫から糠床を取り出して、夕べ漬けたお新香の具合を見るのです。キュウリもナスも少し小振りだったから、今日は8鉢しか取れなかった。なた漬けを3鉢盛り付けて小鉢の準備を終えるのでした。蕎麦打ち室に入ったのが6時半。

 湿度が40%しかなかったので、今朝の寒さでは加水率は43%ぐらいが適当だろうと、当てずっぽうで水回しをすれば、これがちょうど好い。少し寝かせて、蕎麦を打ち始めたのが7時を回っていたから、寝坊した分、今朝は少し遅いのでした。切りべら20本で135gで8束打って、生舟に並べて道具を片付けたら直ぐに家に帰る。7時半を過ぎていたから、女将は先に朝食を済ませてテレビのニュースを見ていた。出し焼き卵と煮物の簡単なおかずでご飯を食べる。

 ひと眠りして9時になったところで、蕎麦屋の改修工事の代金の半金を振り込みにコンビニまで行く。ものの5分もかからずに、振り込みが完了するのから、銀行へ行くよりもはるかに早いのです。車を家に置きに帰って、歩いて蕎麦屋に出掛ければ、寒いのですが空は青く澄み渡っているのでした。今日は立冬だからと寒さも受け入れられる。今年は秋らしい陽気の日が少なかったような気がするのです。これも温暖化の影響なのでしょうか。

 少し遅れて開店の準備に入ったけれど、11時すぎには野菜サラダも出来上がり、テーブルを拭いて回るのでした。女将が来てくれたのはちょうど11時半で、暖簾を出す時間なのでした。この寒さの中をすぐに車が入ってきたから驚いた。ヘルシーランチセットの天せいろのご注文で、女将がサラダや蕎麦豆腐を出している間に、亭主が盆と蕎麦皿をセットして、素早く天麩羅を揚げてお出しするのです。今日はヘルシーランチセットが二つも出たから嬉しい。

 閉店間際に自転車でいらっしたリピーターの若い男性客は、駅前のマンションからあちこち走り回って亭に来たらしい。静かな亭の雰囲気が気に入っているらしく、今日は会計を済ませると店置きのパンフレットを持って帰られたのです。ちょうど1時45分になって女将が暖簾と幟をしまい、亭主は外のチェーンポールを上げて、看板をしまうのでした。家に帰ってひと眠りしたら、今日は車検のためにディーラーに車をもって行かなければならないかった。代車の軽自動車でおっかなびっくり帰って来た亭主は、鴨の葱焼きを食べ終えた女将を前に、焼きそばを作って一杯飲み始めるのです。


11月8日 金曜日 昨日よりも寒い朝でしたが風はなく…


 昨日よりも更に寒い朝でした。家でコーヒーを入れてひと休みしたら、蕎麦屋に出掛けたのですが、少し時間が早かったので、夜明け前に店に着きました。すぐに暖房を入れて、蕎麦豆腐を仕込んでおきます。火を使って少しでも暖まろうという考えなのです。蕎麦打ち室に入れば、室温は14℃、湿度は57%でした。外は4℃まで下がっているから、それに比べたら部屋の中は暖かいのです。加水率は43%でちょうど好い硬さで蕎麦粉を捏ねることが出来ました。

 7時前に蕎麦打ちを終えて家に帰れば、今日の朝食は脂の乗った鯖の塩焼きがおかずでとても美味しかった。お茶をもらってひと休みしたら、書斎に入って小一時間のひと眠り。目が覚めても寒さのせいかすぐに動き出せない。やっと着替えと洗面を済ませて、家を出たのは9時を過ぎていました。空は青く陽射しもあるのですが、亭主はジャンバーを羽織って蕎麦屋まで歩くのです。ハナミズキの木もすっかり葉が落ちて、真っ赤な葉が残った枝は少ない。

 今日は女将の来ない日だから、何でも早めに準備をしないと、店の掃除をする時間が取れなくなるといけない。大根をおろして野菜サラダの具材を刻み、残った時間で蕎麦饅頭を作り、蒸かしておきました。蕎麦粉と薄力粉の量は80gずつで、水は100ccで去年までの大きさの饅頭が出来た。テーブルを拭いて回り、開店の時刻に暖簾を出せばすぐに車が入って来る。この寒さの中をやはり若いカップルなのでした。ヘルシーランチセットとキノコつけ蕎麦のご注文。

 蕎麦を出し終える頃にまた若いカップルがご来店で、やはり年寄りは今日の寒さではなかなか外に出ないのだろうと思った。こちらもキノコつけ蕎麦とヘルシーランチセットのご注文で、野菜サラダと蕎麦豆腐が次々と出るのは気持ちが好い。温かい汁のキノコつけ蕎麦は、どちらも男性が頼まれたから不思議なのでした。閉店間際にいらっした今日唯一の年配の女性も、ヘルシーランチセットのご注文で、野菜サラダがすべて売り切れたから爽快なのです。

 作ったばかり蕎麦饅頭も半分なくなって、蕎麦豆腐も残り一つだから明日もまた作らなくてはないない。最後のお客が話し好きで、いろいろ話をするものだから、食べ終わったのが2時過ぎで、お帰りはだいぶ遅くなった。昨日よりも寒い日だったけれど、風のないせいか、お客が増えたのは嬉しいことなのでした。家に戻ってひと眠りしたら、暗くなった夕刻に、車検を終えた愛車を受け取りにディーラーまで出掛けて行くのでした。20万円を超える出費は痛い。


11月9日 土曜日 風の冷たい寒い朝でしたがお蕎麦売り切れ…

 今朝は少し寝坊してしまった。6時前に目が覚めて、コーヒーも飲まずに蕎麦屋に出掛け、急いで蕎麦打ち室に入って750gの蕎麦粉と小麦粉とを計量する。まずは水回しをして、41%では少し硬いので43%まで水を加えて何とか蕎麦玉を作るのです。外の気温は4℃室温は13℃、湿度は57%になっていたから、当然と言えば当然なのです。蕎麦玉を寝かせている間に、カウンターに干した盆や蕎麦皿を戸棚に片付け、蕎麦豆腐まで造っておきました。

 6時40分になったら、また蕎麦打ち室に入って伸しと畳み。今朝は切りべら20本で135gの蕎麦が八束取れた。7時10分を過ぎていたから急いで家に戻ります。朝食を終えたら書斎に入ってひと眠り。これはもう習慣になっているから、女将もあまり言い咎めないのです。睡眠が足りていれば眠くならないので、亭主は身体の自然の回復力だと思っている。着替えと洗面を済ませて、9時前には蕎麦屋に向かうのでした。朝市の人たちに挨拶をして看板と幟を出す。

 外は冷たい風が吹いていたけれど、陽射しがあるので何とか凌げるのです。店の中に入れば、15℃とかなり寒いのでエアコンを入れる。それでも暖簾を出せばお客がすぐにやって来て、12時までにもう5人もいらっしたから驚きです。カレーうどんのご主人が奥様を連れてご来店で、豚のハラミの串焼きを注文したから、解凍してあるハラミを切って串に刺して焼き上げるのでした。後半は3人連れや4人連れのお客が多くて、厨房も女将も大忙しなのでした。

 今日は開店前に少し時間が合ったので、道路の向こうの朝市のカレー屋さんが、大きな暖簾を出して「カツカレー」の写真入りで美味しそうだったから、道路を横切って買いに出掛けたのです。「大盛りも無料ですよ」と言われたけれど、年寄りには多すぎるからと値段を聞けば、なんと結構厚いカツの乗ったカレーライスが1000円とは安い。「本格カレー」と書いてあるだけに味も好い。今日は生舟の蕎麦がなくなるまで混んだので、ちょうど好かったのです。

 蕎麦が売り切れたので1時半には暖簾を下ろして、洗い物を片付ける。今日は休む暇もなく次々とお客が来たので、洗い物も沢山あって大変なのでした。それでも2時半には全部片付けが終わって、女将と家に帰って甘い柿を剥いてもらう。今日の売り上げをパソコンに入力したら、亭主はそのまま横になってひと眠りです。女将はその間に買い物に出掛け、夜は鮪のたたきの手巻き寿司なのです。久々に店の日本酒を持って帰ったら、味わいがあって旨かった。


11月10日 日曜日 昨日よりも寒いと感じる朝でした…

 今朝は5時にアラームを鳴らして目を覚ましました。昨日の蕎麦がすべて売り切れたので、少し多めに蕎麦を打とうと考えていたのです。夕べ漬けたお新香も取り出さなくてはならない。気温はそれほどでもなかったのに、何故か昨日よりも寒いと感じる朝なのでした。コーヒーを沸かしてひと休みしたら5時半には家を出る。店に着いたら早速エアコンを入れて、蕎麦打ち室に入るのです。今日は久し振りに900gの蕎麦粉を計量して、ゆっくりと捏ね上げる。

 切りべら20本で135gの蕎麦が10束取れたから、寒い日でお客も少ないだろうと良しとしたのです。7時過ぎに家に戻って朝食を食べたら、今朝も食後のひと眠り。8時半に目が覚めて、洗面と着替えを済ませて蕎麦屋に出掛ける。青空も所々覗いているのですが、暗い空なのでやはり寒い。昼近くまで店の中の温度も20℃に上がるのがやっとなのでした。亭主はくしゃみと鼻水が止まらない。野菜サラダを刻み始めて気温も上がったのだろうか、21℃まで上がった。

 外は寒いからお客が来るのが不思議なくらいで、最初にいらっしたのは中年のご夫婦で、天せいろを頼まれて「天麩羅も美味いけれど、蕎麦がとても美味かった」とご亭主が帰りがけに言って帰られた。それが今日唯一の喜びなのです。閉店間際になって老人がやって来て、せいろ蕎麦のご注文。蕎麦屋の裏に住んでいるとかで、畑の帰りに寄ったのだと言う。亭主と同じで少し耳が遠いらしく、お互いに話が通じないからおかしかったのです。

 外装工事の職人と業者の担当者がやって来て、壁と屋根の色を何種類かの見本から選んでくれと言う。現在の壁の色調を気に入っているだけに、少し変わるのが嬉しくないけれど、決めないといけないから、一番近い色にしておいた。工期は一週間ほど縮まって、11月の25日の月曜日からと言うことになった。足場を組む都合で、駐車場が一部狭くなるのは仕方がない。業者の車が一台入るので、お客様の駐車場は2台しか停められなくなると言うことでした。