11月1日 金曜日 昼までは秋晴れの空でしたが…
今朝も5時起き、日本茶を入れて身体を温める。コーヒーよりは割高なのですが、たまには贅沢をさせてもらうのです。さすが寒かったので靴下を履いて家を出る。毎日少しずつ日の出が遅くなる季節なので、今朝は6時に蕎麦屋に着いたら東の森の向こうから、陽が昇ってくるのでした。店の中は17℃と寒く感じるからエアコンを入れる。今日は500gだけ蕎麦を打てば好かったので、気が楽なのです。加水率41%で捏ねていけばちょうど好い柔らかさなのでした。
蕎麦玉にして寝かせている間に、今日のほうじ茶をグラス四杯分作って、カウンターに干してあった盆や蕎麦皿を片付け、椅子に座って一服するのです。再び蕎麦打ち室に入って伸して畳んで包丁切り。切りべら22本で135gの蕎麦の束を5つ作ったら生舟に並べて、冷蔵庫に入れておきます。7時を過ぎていたから急いで家に帰る。女将の作ってくれた今朝のおかずは銀だらの煮付けで、蓮根の金平やピーマンの千切りなど、蕎麦屋で残った食材を見事にアレンジ。
少しひんやりとしていたけれど、長袖にベストを着て歩いて蕎麦屋に出掛けた。空は青く晴れ渡って気持ちが好かったのです。それでもやはり少し寒かったのか、鼻水が止まらないから困った。幟と看板を出して厨房に入ったら、大釜に水を入れて大根をおろすのです。椅子に座って一服したいところですが、野菜サラダの具材を刻んでしまうまではノンストップで、時間を短縮するのです。一度、休んでしまうとどうしても長くなるのが最近の傾向。
今朝もいつもと同じく野菜サラダを三皿盛り付け、ラップをして冷蔵庫に入れておきます。単品ではなかなか出ないのですが、ヘルシーランチセットやカレーうどんや鴨南蛮が出ると、すぐになくなるから、その日によってお客も変わるし分からないのです。天麩羅鍋に油を入れて天つゆの鍋を火にかけたら、天麩羅の具材を調理台に並べて、後はテーブルを拭いて回るだけ。天気は好いのですが、気温が低いので店の中も21℃になったままで、少し心配なのです。
外は10℃台かも知れないのです。寒いとお客が来ないので、陽射しはあってもなかなか難しい。12時半頃になってやっといらっしたご夫婦は、最近よく来るお客なのでした。なた漬けが美味しいと言う話から、いろいろ会話が弾んで、亭主を含めて三人とも同じ歳だと言うことが分かったのです。「11月から月曜日も定休日になります」と亭主が言えば「週に三日も休むの?」とご主人。歳を取って仕入れと仕込みをする日以外にもう一日身体を休めたいと応える。
今日はそのお二人だけで他にお客はなかったのです。1時半になったので天麩羅を揚げて賄い蕎麦を食べてしまう。外は空がどんどん曇ってきた。結局、野菜サラダはすべて家に持ち帰ることになったのです。洗い物を拭いて片付けられる物は戸棚に入れ、乾かす必要のある盆や蕎麦皿はカウンターに干しておきます。洗濯物を洗濯機に入れてスイッチを入れたら、セキュリティーを掛けて家に帰るのでした。女将はまだ帰っていない。ひと眠りして食堂に行けば、晩のおかずは野菜サラダの残りと牡蛎フライになっていた。
11月2日 土曜日 昼は18℃の雨なのに お蕎麦売り切れ…
寒い朝でしたが、人間の身体もこの寒さに慣れてきたのか、靴下も履かずにシューズを履いて起きたままの恰好で蕎麦屋へ行く。さすがに蕎麦屋も17℃と寒かったのでエアコンを入れて暖める。6時を過ぎていたから、蕎麦打ち室に入って今朝も500gだけ打ち足すのでした。加水率は41%と昨日と同じで、しっとりとした生地が仕上がりました。時間がなかったので寝かせずにそのまま伸しに入り、畳んで包丁切りをするのでした。切りべら22本で135gの蕎麦です。
家に帰って朝食の食卓につけば、今朝は厚揚げの卵綴じと豚汁が目を惹いた。小さなひとパックで300円もするというシラスを、店で残った昨日の大根にかけて食べるのも、何か勿体ない気がするけれど、昨今の食料品の値上げは卵も10個で330円もすると言うから驚きなのです。店で残った食材も家に持ち帰れば貴重な食料となるのです。朝から冷たい雨が降っていたので、亭主も今日は車で店に出掛ける。今日は一日中雨の予報なのでした。
ところが、開店して間もなくお客が次々といらっして、予想に反して今日は13束も用意した蕎麦が売り切れたから、分からないものです。しかも温かい汁の蕎麦が続いて、鴨南蛮や天麩羅蕎麦、鴨の葱塩焼きなど、丼物も随分と出たのです。寒い日なのに加えて、いつもとは違ってお年寄りが多かったのも、暖かい蕎麦が多かった理由かも知れない。1時過ぎに3人のお客が入って、蕎麦が売り切れの看板を出す。洗い物が多かったけれど丼物は洗うのが楽でした。
11月3日 日曜日 昨日の雨と店の混み様は嘘のようで…
今朝は随分と早く午前3時過ぎには目が覚めてしまいました。居間の部屋に行ってコーヒーを一杯飲んでから、もう一度寝ようかと考えたけれど、昨日の様に蕎麦屋が混むのであれば、蕎麦を二回打たなければならないからと、緊張していたのでした。明日は初めての月曜日定休なので、今日の日曜日でお客を逃したくないという気持ちもあったのです。結局、5時前には家を出て、蕎麦を二回打つつもりで店に着いたのですが、まずは糠漬けを取り出して…
ついでに残っていたなた漬けをすべて小鉢に盛り付けたら、10鉢しか出来なかったのです。多くても10人分しか用意できないので、蕎麦は900g打てば足りる計算なのでした。昨日の蕎麦が1.5人分残っていたので、一回打って何とか10人分ぐらいは用意できる。そう考えると気が楽になって、急にやる気が湧いてきました。蕎麦打ち室に入って久し振りに900gの粉を計量したら、左手首の腱鞘炎の状態を気にしながら、41%の加水で水回しを始めたのです。
粉の量が多いと、やはり手首に負担がかかるから、ゆっくりと時間をかけて捏ね始めたのです。15分ほどかけて蕎麦玉を作ったら、後は少し寝かせて伸していくばかり。少し柔らかくならないかと思ったけれどちょうど好い具合で、玉が大きいから伸すのにも時間がかかりました。結局、昨日の1.5束と合わせて11束の蕎麦が用意できました。これならば昨日と同じだから大丈夫。7時10分前には片付けを終えて、久し振りに早めに家に戻ることが出来たのです。
女将の作る朝食はいつもあまり変わり映えがしないけれど、秋茄子の新焼は新しい大蒜を買ってきたので、出汁醤油に付けてとても美味しく頂きました。食後は書斎に入って1時間近く眠ったのですが、朝が早かった分まだ寝たりなかった。やっと起き出して着替えを済ませたら、長袖の上にセーターを着て蕎麦屋に出掛けるのでした。向こうの丘の上の公園とお寺さんの銀杏が、少し黄色くなっていたので、晴れるという明日は一年ぶりに城址公園にでも行こう。
今日は開店の10分ほど前に、杖をついた老人がいらっしたので、中に入っていただいてついでに暖簾も出してしまう。ちょうど女将も来て大釜の湯も沸いていたので、頼まれた天せいろはすぐにお出し出来た。こんな日は続けてお客が来るものだけれど、不思議と今日は散歩の人ばかりで、1時過ぎに老夫婦がいらっして天せいろとヘルシーランチセットが出たきりでした。女将は暇に任せて新聞を読んだり、床を擦って汚れを取ったりしてくれていた。昼間は21℃まで気温も上がって、青空の広がる秋の一日なのでした。
11月4日 月曜日 初めての月曜定休日は…
祝日だったけれど、月曜日を定休日に加えることを決断して、今朝はゆっくりと7時間睡眠。亭主は朝食を終えていつもならひと眠りする時間に、書斎の本箱を片付け始めるのでした。一番上の棚は過去のダイビングのログブックと辞書類、そして官職要解、万葉集辞典、紋帖辞典などが置いてあった。ログブックや古い辞書類は迷いなく紐で括って廃棄に回すけれど、他の三冊は考えてからにすることにしました。紙類や写真集もゴミ袋に詰めるのでした。
朝食を終えて少し暖かくなったら、蕎麦屋に出掛けて、まずはカウンターに干してあった盆や蕎麦皿の後片づけを済ませ、洗濯物を畳むのでした。そして、90㍑のゴミ袋を持って東の庭にいくのでした。向かいのサツマイモ畑はでは、休日とあって今日も芋掘りのイベントが行われている。亭主は小一時間かけて地面に屈んで草取りをするのです。お隣のフェンスに絡んだ蔦を切り外して、ゴミ袋が一杯になったところでお終い。腰が痛くなってきたのです。
家に帰れば女将が出掛ける支度をして待っていました。彼女もスポーツクラブが休日でお休みなので、二人で城址公園に出掛けて年賀状の写真を撮ることになっていたのです。一年ぶりで出掛けて見れば、グランドの縁の部分が綺麗に舗装されて、駐車場になったいました。天気の好い休日だからか沢山の車が停まっている。今年は暖かい秋なので、まだ十分には黄葉していなかったけれど、スマホで写真を撮ったら、向かいの植物園にも入ってみたのです。
帰り道にいつものスーパーに寄って、女将は家の食料を買い、亭主は明日また来るけれど重たい荷物を減らそうと大根や南瓜などを少しだけ買って帰る。昼は昨日の蕎麦の残りを茹でてとろろ蕎麦を食べるのでした。タンパク質が足りなかろうと、女将が厚揚げを焼いてくれたので、生姜を付けて食べるのです。厚揚げ以外は全部蕎麦屋の残りものだから、少しは家計が助かっているのでしょう。考えたらとても贅沢な昼食なのです。お客が来なくても頑張れる。
食後はさすがに昼寝をして2時過ぎにまた蕎麦屋に出掛ける。午前中に買って来た大きな大根を切ってなた漬けの下準備をするのでした。冷えたほうじ茶を飲んでひと休みしたら、いつも気になっていた床の掃除を少しだけやってみました。小型の電動タワシとワンタッチで水か絞れるモップはあるので、床のクリーナーを振りかけてギュルンギュルンと擦っていけば、黒い汚れが浮いてくるので、濡らしたモップで拭き取る。これは見事に綺麗になるのです。
厨房から突き当たりの廊下まで、汗ばむくらいに身体を動かした後は、明日のお楽しみにして、空のビール瓶をいれたケースを車に積んで、国道沿いの酒屋まで行って買ってくる。そのまま家に戻って4時過ぎだったから、もう今日の仕事はお終いにする。一日休みが増えたことで、随分といろいろな事が出来た気がする。初めは少しずつでも、これが続けば随分と仕事がはかどるはず。断捨離も庭の剪定も、居間の家を蕎麦屋に移すという目標があるので楽しい。