10月1日 火曜日 定休日一日目の今日も忙しかったけれど…

最近の習慣で朝は5時には目が覚めるようになったのですが、老いの辛さで目覚めてはすぐには動けない。寝不足というのではなくて、全身に血液が回っていかないのではないかと思うのです。床の中で今日の予定を復唱したら、まずは指先から動かし始める。だから女将は朝の5時からヨーガのポーズで一時間目を覚ます。その努力の意味がやっと分かってきた。その昔は起きてすぐにマラソンに出掛けていたのだけれど、車に乗って蕎麦屋に行くのがやっと。

まずは昨日の盆と蕎麦皿を片付け、コーヒーを沸かして厨房の椅子に座り、タブレットで9月最後の昨日のブログを読み返すのでした。そして、もう一度今日の予定を復唱してみれば、やはり朝飯前に道路際の雑草を釜で刈り取らなくてはいけない。30㍑のゴミ袋が一杯になるまでに20分もかからなかった。少しずつ身体が動いてきたので、次いで駐車場の縁に伸びた雑草も刈っておくのです。こうやって毎日少しずつ仕事をすれば、東の庭も南の庭も何とかなる。

7時過ぎに家に帰れば、食堂から女将が顔を出して「お誕生日おめでとうございます」と言うのでした。「ありがとう」と言いながら、自分は幾つになったのだったかと自問する。お茶をもらって書斎に入り、今朝はぐっすりと1時間眠ってしまった。遅れていた書斎の時計も、新しい電池に替えたら正確に時を刻んで、9時20分前を指していた。洗面と着替えを済ませてお袋様に電話をする。今日は農産物直売所で、近所の農家で採れた米を買わなくては。

朝のうちに降った雨で道路は濡れていたけれど、少しずつ空は明るくなって青空も覗くようになったのです。隣町のスーパーは朔日の特売日だからいつになく混んで、広い駐車場に車を止めるのに時間がかかった。無事に買い物を終えてお袋様を家まで送ったら、蕎麦屋に戻って野菜類を冷蔵庫に収納する。女将と約束の10時半には家に戻り、今度は隣町のショッピングセンターに出掛けるのです。数年ぶりだからナビに案内を頼む。平日なのに随分と混んでいた。

ユニクロに行って夫婦揃いのジーンズを買って、亭主はよそ行きのズボンも一つ。ついでにアンダーウエアも購入する。会計をしようとレジに行けば、置いただけですべての商品の一覧が出る全自動の会計システムで、係の女性に案内されながら会計を済ませる。昼になるから隣に出来たフードコートの麺類専門店で、ぶっかけうどんを二人で食べる。葱と揚げ玉を載せて女将の待つテーブルに運べば、毎日、同じ物を食べているから、たまには美味しいと言う。

家に帰って女将のスポーツクラブの予約を取るまでが、唯一の暇な時間で、スマホを見れば幼なじみの友だちから、誕生日のお祝いのメツセージが届いていた。近況の報告と、「身体を労りながら、日々の生活を楽しみましょう」と、いつもながら優しい言葉で結ばれていました。元気を取り戻して、午後の仕込みに出掛け、朝のうちに用意しておいた出汁を取って蕎麦汁を作る。酒がなくなるので近くのコンビニに出掛ければ、綺麗な虹が出ていたのです。
10月2日 水曜日 今日から夜間パトロールは6時からに…

今朝も5時半から目覚めて、動き出そうとしたけれど、意志が身体に負けてまた眠ってしまうのでした。6時過ぎまで眠って、コーヒーを沸かして一服しながら飲んでいたら、もう朝飯の時間になってしまう。珍しく女将が炊き込みご飯だと言うので、期待して待てば、米粒よりも多い具材に驚かされる。切り干し大根やツナが入ったお勧めのレシピらしけれど、ダイエット食で物足りない。その反動が一日ついて回る。9時に家を出て買い物に出掛けました。

隣町のホームセンターが9時開店で、近くにある昨日ズボンを頼んだ店が10時開店なので、上手い具合に開店直後に着けるのです。駐車場も空いているから入り口の近くに止められて、ホームセンターで天削げの割り箸やペーパータオル、洗剤、ラップなどの店の備品を買う。さすがにショッピングセンターは開店直後から混んでいたけれど、無事に品物を手に入れて、秋晴れの空の下を蕎麦屋に帰るのでした。荷物を収納したら、厨房に入って蕎麦汁を補充する。

そして、残っていた天麩羅の具材を揚げて、すぐに家に戻るのです。女将が鍋に湯を沸かして、蕎麦を茹でる準備をしてくれていたから、熱々の天麩羅をおかずに、美味しい蕎麦を食べられた。水を減らして硬く仕上がった蕎麦は、やはり三日目は短く切れてしまうのでした。生地の硬さもちょうど好いのが一番好いと反省する。食後のお茶をもらって書斎で昼寝をしようとしたけれど、夕べはよく眠れたから寝付かれなかった。仕方がないので蕎麦屋に出掛ける。

今日は夜間の防犯パトロールが6時からに変わる日なので、早めに仕込みを終わらせ、4時過ぎには夕飯を食べなければいけない。お新香を漬けるのは一番最後にして、まずは小鉢の一品目に切り干し大根の煮物を作るのです。フライパンに胡麻油を引いて、人参と油揚げを炒め、干し椎茸と切り干し大根を加えて火が通ったら、二番出汁で煮込んでいく。人参が柔らかくなったら、出汁醤油と砂糖を加えて蓋をして更に煮込むのです。一週間分の小鉢が仕上がる。

それから蓮根の皮を剥いて輪切りにして茹で、南瓜を切り分けてレンジでチーンする。天麩羅の具材を刻んで4時近くになるのでした。最後に糠床を冷蔵庫から取り出して、ナスとキュウリを漬ければ午後の仕込みは終わりです。家に帰って夕食を食べたら、もう5時近かったけれど、眠ろうと思っても眠れない。そのまま5時半には家を出て、パトロールの集合場所に向かうのでした。辺りはもう暗くなっている。涼しい割にはびっしょりと汗をかいて家に帰る。

10月3日 木曜日 涼しい秋になったかとも思えるけれど…

今朝も5時前に目覚めて、昨日の反省から、床の上で身体を動かしながら起き上がりました。5時半前には家を出て蕎麦屋に向かうのです。やけに涼しくなってきたから、ジャージの上着を羽織って車に乗り込む。外は冷たい雨が降っていたのです。定休日明けは朝飯前にもする事は一杯ある。冷蔵庫から糠床を取り出して、漬けておいたナスとキュウリを出して水で洗います。それからコーヒーを沸かして、まずは厨房の椅子に座って一服するのです。

6時になったら蕎麦打ち室に入って、今日は久し振りに900gの蕎麦を打つのでした。この涼しさだとお客はあまり来ないかも知れないけれど、昨日も電話が入って予約じゃなくても入れますかと言うので、小さい店だから予約は受けていないのですと応えた。ただ、遅くなると蕎麦がなくなることもあるので、早めにいらっした方が好いと言っておいたのです。蕎麦粉がいつもよりも多いから、しっかりと地伸しをして、伸し棒で丸出し、四つ出しと丁寧に打つ。

今朝の加水率は39.5%。あまり硬た過ぎると腱鞘炎の手首に負担がかかるからと、ギリギリのところで打っていくのでした。外は相変わらず雨が降っている。900gで10人分の蕎麦か取れるかと思ったら、少し足りなくて9人分と半分しか取れなかったのです。生地がいつもよりも柔らかいのが仇となったのです。1kgで11人分取れるのだから、当然、900gなら10人分と思っていたのでした。一束の量が130gといっても、135g以上は使っているからなのです。

無事に蕎麦を打ち終え、コンビニで煙草を買って、家に戻ればもう7時20分なのでした。女将はすぐに亭主のご飯を盛り付けて、一緒に朝食を食べる。テレビでスピルバーグの面白そうな映画をやっていたのですが、少しは眠っておかないとと思い、書斎に入って横になるのです。30分ほどウトウトとして、左手首の痛さも忘れたから、起き出して洗面と着替えを済ませ、蕎麦屋に向かう。雨は上がっていたけれど、やけに涼しい風が吹いているのでした。

蕎麦屋に着いたら看板と幟を出して、チェーンポールを降ろしたら、厨房に入って大根と生姜をおろし、薬味の小葱を刻んでおきます。木曜日は女将が来るのが開店の時刻なので、店の掃除もしなくてはいけないしと急いだからか、野菜サラダを盛り付け終えたら、まだ11時前なのでした。開店の時刻の少し前に、歩いて来たご夫婦いらっしたので、店の中に入ってもらって暖簾を出す。お茶を出して注文を取ったところで女将がやっと現れる。

ご主人はキノコつけ蕎麦の大盛りを頼まれて、奥様はヘルシーランチセットのご注文だったから、女将が野菜サラダと蕎麦豆腐を出している間に、亭主が盆と蕎麦皿一式を用意するのです。昼前に、最近よくいらっしゃる介護施設の車に乗った男性客が、カウンターに座って天せいろの大盛りを頼まれた。会計の際に奥様に「昨日お電話を頂いた方ですか?」と尋ねたら「そうです。とても美味しかったわ」と言って帰られた。涼しいからか今日はそれで終わり。
10月4日 金曜日 朝から暖かい風が吹いていましたが…

午前5時にスマホのアラームが鳴った。設定をそのままにしていたらしい。ここからが頭と身体の戦いなのです。目覚めているつもりでも身体がまた寝ようとするから、床の上で手足を動かし、起き上がる準備をするのです。居間の部屋に入ったのはそれから20分後なのでした。冷蔵庫の切った梨を一口食べて、洗面所に顔を洗いに行く。荷物を持ってやっと玄関を出るのでした。外は意外なほど暖かくて、涼しかった昨日とは大違いなのです。

カウンターに干した盆や蕎麦皿など昨日の洗い物を片付けて、まずはコーヒーを沸かすのです。換気扇を回して一服しながら、昨日のブログを読み返す。毎日、同じような事ばかり書いているなと、日常生活の繰り返しを大切に思いながらも、新しい写真や記事が出て来るとハッとすることもある。蕎麦打ち室に入って、昨日と同じ39.5%の加水率で500gの蕎麦を打つ。室温は26℃、湿度は75%だけれど、最近はこの加水率で上手く打てているのです。

7時過ぎに家に戻って女将の用意してくれた朝食を食べる。食後のお茶をもらったら、エアコンを入れておいた書斎に入って横になるのです。ウトウトと30分ほど眠ったら、もう目が覚めて蕎麦屋に出掛ける準備を始める。身体は起きていると言う状態なのでした。家の前の通りを歩き始めれば、風がやけに生暖かいのが気になる。今日は暑くなると言う予報だから、お客が来るかも知れないと思うけれど、金曜日は一人の営業なのであまり嬉しくないのです。

9時前に厨房に入ってまずは大根をおろす。葱や生姜は次の日にも使えるけれど、一日おいた大根は家に持ち帰って食べるのです。大鍋の水を入れ、ポットを並べて、野菜サラダを作る準備を始めるのですが、まだ時間が早すぎる。金曜日は、前の日の準備でいろいろなものが用意してあるから、あまり仕事がないのです。それでも蕎麦屋に来てしまうのは、習慣のなせる業なのでしょうか。10時半には野菜サラダも出来上がってしまうのでした。

今日は昼過ぎまではお客がなく、それからが大変なのでした。同時に三組のお客が入って、テーブルとカウンターが埋まる。お一人の常連客は早々と注文をするのです。テーブルに座った老夫婦は、開業当時には何度かいらっしたそうで、今日は天せいろのご注文。もう一人も常連さんでカウンターの隅に座って本を読み始める。天せいろが出るのを待ってやっと注文をしてくれた。「美味しかったわ」と言って帰る老夫婦と入れ替わりで、新しいお客が入る。

赤ちゃんを連れた奥様は天せいろ、ご主人は鴨せいろの大盛りを頼まれる。やっと仕上がる頃には、もう一つのテーブルに若いご夫婦が座って、鴨せいろの大盛りと天せいろの大盛りを頼まれる。前のお客の会計をしながら、お茶を出して注文を取る亭主はもう手一杯。調理は一つ一つこなさなければいけないから、丁寧に作業をして、蕎麦を茹でるのです。ずっと待たせてしまったお客には野菜サラダのサービスをして食べてもらう。洗い物の終わったのは4時。
10月5日 土曜日 日中は冷たい雨だったけれど…

今朝は4時半にはもう起きていました。真っ暗な中を車で蕎麦屋に出掛けて、目覚めのコーヒーを一杯飲むのです。昨日に比べたらかなり気温も低かったのですが、蕎麦屋の店の中は夕べの温もりがまだ残っているのでした。蕎麦打ち室に入れば、室温26℃、湿度は76%で、ちょっと暖かかったから今朝は39%で蕎麦粉を捏ね始めたのです。昨日の蕎麦が一つも残っていなかったから、今朝は750gと500gの二つの蕎麦玉を作って、13人分を用意しました。

蕎麦を打ち終えたのが7時5分過ぎで、家に帰って朝食を食べたら、書斎に入ってひと眠りしたのです。いつもの習慣で30分ほどしたら目を覚ましたけれど、二回蕎麦を打ったという安心感からか、またぐっすりと寝込んで合わせて1時間は眠ったのです。洗面と着替えを済ませ、厚手の半袖を着て蕎麦屋に向かう。蕎麦屋の向かいのサツマイモ農園では、今日は営業するらしく、若旦那が開店の準備に精を出していた。「今日はカレー屋さんも来ますよ」と言う。

昨日も天麩羅が随分と出たので、今朝は蓮根の皮を剥いて茹で、南瓜を切り分けてレンジでチーンしておきます。それから大根をおろし、野菜サラダの具材を刻んでいくのでした。外の気温は21℃しかなかったから、これでお客が来るのかと思うのでしたが、向かいのサツマイモ農園の若い人たちが頑張ってるので、元気を貰うのでした。昼過ぎに3人連れのご家族がいらっして、天せいろ3つで一つは大盛りのご注文。その後も常連さんがヘルシーランチセット。

昼過ぎから降り出した雨は止みそうになかった。1時を過ぎていたので、亭主はかき揚げを揚げて賄い蕎麦を食べようとしたところに、母と息子の二人がご来店なのでした。駐車場に車が入ったので奥の部屋で素早く食べ終えて厨房に戻れば、まだ、注文をしていなかった。せいろ蕎麦の大盛りとぶっかけ蕎麦を頼まれたので、すぐに天麩羅とかき揚げを揚げ、蕎麦を茹でてお出しした。閉店時刻にはもう帰られたので、洗い物を片付け今日は早めに家に帰った。
