2024年5月末



5月27日 月曜日 静かな月曜日なのでした… 

 5時前に蕎麦屋に着いて、朝日が昇るのを眺めるのでした。それでも青空は見えずに薄曇りの午前中なのでしたが、9時過ぎにはもう小雨がぱらついてきた。蕎麦屋の玄関前の紫陽花の花のつぼみが少しだけ大きくなって、次は自分の番だと主張しているかのよう。ヤマボウシやビオウヤナギは花が満開になってくる。全身にこの一週間の疲労と倦怠を感じながら、厨房の椅子に座れば、今朝やるべき事が次々と頭をよぎるのです。まずは小鉢と蕎麦汁の用意から。

 次にカウンターに干したままの沢山の盆や蕎麦皿を片付けていくのです。そして、蕎麦打ち室に入って今朝の蕎麦を打つ。まだ左手首が痛いので、右手を中心に水回しをしたら、左手を添えて捏ねる作業。加水率は44.2%で安定していた。蕎麦玉寝かせている間に、昨日の洗濯物を洗濯機から出して干していく。6時半前には蕎麦打ち室に戻り、生地を伸して畳んで包丁切り。寝かせている間に少し水分が出るらしく、ちょっと柔らかめで細い蕎麦が打てました。

 7時前に家に戻って女将の用意してくれた朝食を食べる。今朝は食べる前からもう眠たくて、お茶も飲まずに書斎に入る。ぐっすりと1時間以上眠って、頭はすっきり。洗面と着替えを済ませて居間の部屋でひと休みです。「行って来ま~す」と女将に声を掛けて、玄関を出れば、びっしりと蕾のついたウチワサボテンの花が少し咲き始めている。「こんな曇りの日でも花が咲くのね」と、ウッドデッキに洗濯物を干しに出ていた女将が言う。

 今日は午後から雨だと言うので、車で出掛けたら9時過ぎには蕎麦屋に着いて、幟と看板を出す。幟を立てたとたんに雨が降りだして、予報よりも早くてもう道路が濡れている。蕎麦屋の中は25℃もあったので、蒸し蒸しとしている。エアコンを入れて換気のために少しだけ窓を開けておくのでした。いつもの通り11時にはテーブルを拭き終わって、開店の準備が整う。5分前には暖簾を出したら、ちょうど11時半にお客がいらっしたから驚いたのです。

 蕎麦は5食出たところで今日は終わりでした。最後は裏の年配の奥様がご主人の一周忌の帰りだと歩いていらっして、珍しく店で天せいろを食べて帰られた。1時半になるからサービスで野菜サラダをお出ししたら、お返しのつもりか、買って帰った寿司をひとパック置いていった。1年前になくなられたご主人との話ばかりするから、まだ一人になれていないのだろうと思った。早く元気になれば好いと心配する。洗い物を終えて2時過ぎには家に帰る。


5月28日 火曜日 梅雨の走りか…

 今朝は定休日だからと朝飯前のひと仕事も、6時過ぎに蕎麦屋に出掛けて、カウンターの上に干してある昨日の洗い物を片付け、出汁取りの鍋に干し椎茸と昆布を入れて水を汲んでおくだけなのでした。最後に、生ゴミを表の大きな袋に詰めて、今日のゴミ収集に間に合うようにしておく。今週は30㍑の袋三つといつもよりも多い。コロナ以前は、いつも袋三つを90㍑の大袋に入れていたけれど、ここ数年は袋二つで足りるのです。先週がいかにお客が多かったか。

 家に帰って朝食を食べれば、夕べは夜の水泳もおやすみして、十分によく眠ったので食後のひと眠りはなし。お袋様との仕入れの時間まで、書斎のパソコンに向かって、店で使うおしぼりの発注をしたのです。ログインしたりパスワードを思い出したりするのに、思ったよりも時間がかかり、家を出たのは9時10分前なのでした。雨だったから、農家も野菜を持って来ていないので、必要な物だけ買ったら、隣町のスーパーに行って残った食材を手に入れる。

 それから店に戻って冷蔵庫に野菜類と家の買い物を収納したら、今日は西の町にあるホームセンターに行って、天削げの箸や消毒液などの備品を買いそろえてくる。店に戻って荷物を置いたら、家に買ってきた食材を持って帰宅するのでした。昼は昨日残った蕎麦をとろろ芋を擦って食べる。亭主が所望したキュウリの酢の物が出たので、さっぱりと美味しくいただく。この時期は、梅干しやら酢の物などが欲しくなる蒸し暑さなのです。

 女将のスポーツクラブの予約の時間までにはまだだいぶ時間が合ったので、書斎に入って横になり1時間ほど眠るのでした。無事に予約が取れて、亭主は隣町の床屋にひと月振りに出掛ける。80歳になる親父様は元気で今日も客の頭を刈っていた。次のお客も待っていたから、今日はおしゃべりはなしで早く終わることが出来たのです。そのまま蕎麦屋に行って、朝のうちに用意しておいた出汁取りをする。約1時間をかけて、蕎麦汁まで作って家に帰る。



5月29日 水曜日 ゆっくりとしたのか忙しかったのか…

 夕べは10時に床に就いたから、どうしても朝の4時過ぎには目が覚めてしまうのでした。定休日の二日目は、前の週の疲れが癒えてくるから、6時間あまりの睡眠でも身体が休まっているのか、居間の部屋でゆっくりとして、6時過ぎには蕎麦屋に出掛けるのです。家でシュミレーションをしていたとおりに、まずは蕎麦豆腐を仕込んで、カボチャを切り分けて蓮根の皮を剥く。輪切りにして酢水で茹でたら、水で洗ってタッパに詰めて冷蔵庫に入れるのです。

 7時前に家に戻って朝食を食べたら、書斎に入ってゆっくりとひと眠りをする。9時に目覚めて居間の部屋でコーヒーを飲んだら、今日一日で終わらせなければならない仕事を考えていた。自動車税の払い込みもしなければならなかったし、食材や店の備品の仕入れの宅配を確認しなければならないのでした。最近はAmazonのスパメールが多くて、どれが本物の連絡なのかを捜すのにひと苦労。ひとつ所に頼らない方が好いと違う業者を捜して発注したりする。

 10時になったらまた蕎麦屋に出掛けて、小鉢の二品目に切り干し大根の煮物を作っておく。洗濯機の中の洗濯物を干して、11時には家に戻って昼飯の支度を始めるのです。掻き揚げ用に刻んだ新玉葱と人参の残りものがあったので、肉を入れて炒飯にすることにしたのですが、カレー粉が切れたというので、塩とコショウだけでオーソドックスな炒飯を作る。先週店で残ったレタスと玉葱でコンソメスープを作る。玉葱の甘さが美味しい昼食になりました。

 食後はまた書斎に入ってひと眠り。その間に女将はスポーツクラブに出掛けていくのでした。今日は夜の防犯パトロールがあるから亭主は居間でゆっくりと休んでいる。3時を過ぎて、自動車税の支払いにコンビニまで車を走らせ、帰りに蕎麦屋に寄って午後の仕込みを始めるのでした。天麩羅の具材を切り分け、糠床を冷蔵庫から取り出して、キュウリとカブとナスを漬け込む。そして、明日の分の小鉢を盛り付けて、割り箸の袋詰めをしておくのです。

 午後から晴れた外は異様に暖かくて、半袖にハーフパンツでちょうど好い。家に戻れば女将が帰っていて、洗面所の切れた電球を買って来たというので、脚立を出して取り付けようとすれば、くらくらとして落ちそうになる。慌てて女将を呼んで支えてもらいながら電球を交換したのです。最近はなぜか高いところが苦手になった。自分の身体が思うように動かせなくなったのです。早めの夕食を終えて、夜のパトロールに出掛ければ、老人たちが元気に集まっていた。歩きながら話すことは自分たちの病気の話ばかりなのでした。


5月30日 木曜日 先週の疲れも癒えないうちに…

 今朝は蕎麦を二回打たなくてはならなかったので、5時前に蕎麦屋に出掛けて駐車場に車を入れる。もう朝日が昇っているから、ヤマボウシとビオウヤナギの花が陽に照らされて綺麗なのでした。昨日早めに漬けておいたお新香が心配で、糠床から出して切り分ければ、やはり少し塩辛くなっていた。この時期は11時間が一番良い出来上がりなです。13時間ではちょっと長すぎる。切り分けて小鉢に盛り付け、切り干し大根と大根のなた漬けと合わせて13鉢を用意。

 5時半前に蕎麦打ち室に入って、750gと500gの蕎麦粉を捏ねて蕎麦玉を作る。最近は42.5%の加水でも柔らかめなので、今朝は思い切って41%台で捏ね始めれば、蕎麦玉にして寝かせている間にちょうど好い硬さになるのでした。左手首はまだ腱鞘炎のままだから、添えるだけで力を入れられないのです。蕎麦玉を両手で伸し広げる地伸しの時は、ちょっと左手にも力が入るから痛いのでしたが、そこはぐっと我慢なのです。無事に13食の蕎麦を打ち上げて終わり。

 7時を少し過ぎてしまったけれど、家に帰れば女将はまだ朝食の支度の途中だったから、居間の部屋で一服して「お父さん、ご飯が出来ましたよ」と言われて食堂に移るのです。銀ダラの煮付けがとても美味しかった。食事を終えてお茶をもらったら、亭主は書斎に入って横になり、ぐっすりと1時間の朝寝をするのです。まだまだ眠っていられそうなのでしたが、洗面と着替えを済ませて一服したら、蕎麦屋に出掛けるのです。外は半袖で十分な暖かさなのでした。

 ご近所の紫陽花が咲いてもう色づいている。その向かいのお宅では、毎年この時期にラベンダーの花が咲くのです。車で10分ほどのところにあるラベンダー畑では、今年もラベンダー祭りが行われているらしいけれど、なかなか出掛けていけない。店に来るお客の話を聞くばかりなのです。蕎麦屋に着いて看板と幟を出したら、大根と生姜をおろして薬味の葱を刻む。苺大福を包んだら、野菜サラダの具材を刻むのでした。常連さんの宅配の若者が荷物を届ける。

 今日は開店の5分前に暖簾を出したら、上手い具合にお客がいらっして、何処かで健康診断でもあったのか、検診の服装のままでスタッフが車から四人降りて来た。天せいろ三つにぶっかけ蕎麦ひとつのご注文。亭主がお茶を出して盆や蕎麦皿をセットしたら、すぐに女将がやって来たので助かった。天麩羅油をおろしたばかりだから、綺麗な天麩羅が仕上がる。続けて女性の一人客が大きなワゴン車を駐車場に入れるのにひと苦労。カウンターの隅に座るのです。

 更に続けて午前中に荷物を運んできた若者が、配送を終えたらしくやって来て、カウンターに座ってヘルシーランチセットの天せいろをご注文なのでした。亭主は天麩羅を揚げ続けて、やっとひと休みで奥の座敷で一服するのです。空は近づいてくる台風の影響なのか、青空は見えるのですが雲が幾層にも重なって、時折、陽は差すけれどすっきりとしない天気。先週の混みようとは違って、今日はお客入りも普通の木曜日なのでした。たまにはこれも好い。

 家に戻ってひと眠りしている間に、女将は買い物に出掛けたらしい。亭主は食材の納入業者が来るからと蕎麦屋に出掛ける。昼の洗い物を片付けて、コーヒーを入れる準備をして待つけれど、なかなかやって来ないのです。いつも来ていた若者が会社を辞めたので、後任の中年の男性が一人で手間取っているらしい。1時間半ほど待ってやっと来たから話を聞けば、この一ヶ月は仕事を覚えるために二人で回っていたので早く来られたのだと言う。
 家に帰れば、買い物に行ったはずの女将が、財布を忘れて何も買わずに帰って来たのだと言う。ボーッとしていたのだと言うから、片道2㎞近い距離をただ歩いただけなのは可哀想なのでした。あり合わせの食べ物を用意してくれたけれど、自分は卵かけご飯で夕食を済ませたらしい。明日は台風1号の接近で千葉県も朝から雨の予報で気温も下がるらしいから、車で蕎麦屋に出掛けよう。お客が来るかどうかも覚束ないのです。それでも蕎麦は打たなければ。


5月31日 朝からの雨でも、蕎麦屋は常連さんに救われた…

 雨の音で目が覚めた。4時過ぎには外がもう明るくなるのが最近の朝で、5時までは床の中にいようと決めていた。今日は昨日の蕎麦がかなり残っているから、500gだけ打てば好いのです。この雨だとそれでもまだ残りそうだけれど、明日の朝二回打つよりは、今日打っておいて明日は一回にした方が得策だと考えた。6時に雨の中を蕎麦屋に出掛けて、蕎麦打ちを始める。ほうじ茶を沸かして、陶器のグラスに四つ入れて冷ましておく。

 今日は昨日の反省から、加水を41%ぴったりにして生地を捏ねたのです。雨だから湿度は十分にあるので、これで好い塩梅の生地の硬さになる。伸して畳んで包丁切りをすれば、5食分などものの20分ほどで打ち終えるのでした。小鉢の数を確認して、洗濯物を干したらもう7時になるので家に戻ります。ご飯の用意が出来たと言われて食卓につけば、今朝は縞ホッケの塩焼きと焼き茄子で、小鉢がちょっと多すぎるくらいなのです。自分で大蒜をおろして食べる。

 食後のお茶をもらったら、書斎に入って1時間ほど眠る。夕べは何故か眠れなくて、1時近くに床に就いたから、少しでも眠っておきたかったのです。8時半に目覚めて洗面と着替えを済ませたら、居間の部屋で一服して蕎麦屋で掛けるのでした。今日は強い雨だったから車で出掛けます。看板を出して幟を立てるけれど、雨に打たれて亭主まで濡れてしまう。こんな雨の中をお客は来ないだろうと思いながら、苺大福を包み、野菜サラダの具材を刻むのでした。

 ところが、昼近くになると外が俄に明るくなって、時折、陽の光が当たるのです。暖簾を出せば、昼近くになって常連さんが歩いてやって来た。カレー蕎麦とビールといつものご注文なのでした。カウンターの隅に座って本を読んでいるから店の中は静かなのです。会計を済ませてお客が帰ると、今度は車が一台駐車場に入って、見ればこちらも常連の女性客で、カウンターの隅に座ってカレーうどんと串焼きとデザートの苺大福を頼まれる。

 今日はサラダが二皿も出たから嬉しいのでした。野菜サラダの他に小鉢で出した大根のなた漬けをとても美味しいと言われて、作り方を説明する亭主。洗い物も早めに済ませて、2時過ぎには家に帰る。女将はスポーツクラブでいなかったから、パソコンにデータを入力して、ひと眠りするのでした。4時過ぎには目覚めて、亭主が夕飯の支度をする。今日は久し振りに夜のプールにで掛けようと、早めに夕食を終えて空いているプールでひと泳ぎです。