2023年10月中旬



10月20日 金曜日 南風の強い晴れた一日で …

 今朝は6時過ぎに蕎麦屋に出掛けて、朝飯前のひと仕事に金木犀の剪定の続きをするのでした。手前から少しずつ枝を掴んで切っていくけれど、すぐにゴミ袋は一杯になってしまう。ゴミを持っていってもらうのにお金を払っているから、今月は相当な金額になるのではないかと心配するのです。家に持ち帰って市の無料のゴミ出しに出せば好いのに、袋が小さすぎて数が多くなるので諦めている。少しずつ奥まで切り進んでいかなければいけない。

 隣のコスモス畑は朝日を浴びて綺麗に花が咲いている。この広さを亭主と同年代のご主人一人で管理しているのだから、大変な労力だと思う。店の厨房に入って、カウンターに干してある昨日の洗い物を片付け、今日のお茶を沸かして冷蔵庫に入れる。昨日の洗濯物も洗濯機から出して干しておきます。7時前には家に戻って、女将の用意してくれた朝食を食べる。まだ涼しかったので、食後のひと眠りもぐっすりと眠れたのです。それから日中は南風が吹いた。

 蕎麦屋に出掛けるときになって、昨日蕾があったモミジアオイが咲いているのに気が付いて写真に撮っておく。今年は随分と長い間目を楽しませてもらった。自然の営みも、今夏の異常な暑さに影響を受けているのでしょう。朝は歩く足取りも軽く、通風の後遺症も気にならないのですが、どうも疲れてくると足を引きずってしまうようなのです。後ひと月、横浜に出掛ける時までにはもう少し好くなっているのでしょうか。かれこれ一年半になるのです。

 上着を羽織って蕎麦屋に着けば、蕎麦打ち室は22℃もあり、湿度は64%なのでした。いままで少し硬すぎたという反省もあって、同じ41%の加水で蕎麦粉を捏ねて、少し柔らかい生地を伸して畳んで包丁切りをする。ひと束目から綺麗に切り幅も揃って、今日も上手い具合に仕上がった。蕎麦打ちはこの緊張感がたまらないのです。10時前には厨房に戻って、大根や生姜をおろして、蓮根の皮を剥いて鍋で茹でながら、野菜サラダの具材を刻み始めるのでした。

 開店の準備を整え、暖簾を出してお客を待つけれど、今日はスタッフの方が先に来た。昼を過ぎてお客が来ると、俄に厨房の亭主も忙しくなる。外は晴れて店の中も気温が上がっているから、お客は正直なもので、蕎麦を食べたいと思うのでしょうか。しかも、晴れた日には天せいろがよく出るのです。最後のお客は何時もいらっしゃる常連のご夫婦で、蕎麦か美味しかったと言って帰られた。早めにスタッフを帰して、亭主は一人で賄い蕎麦を食べるのです。

 大鍋を洗って天麩羅鍋の油を濾したら、まな板の消毒をして帰り支度をする。2時半には家に帰ったけれど、女将はまたスポーツクラブから帰っていない。亭主はパソコンに今日のデータを入力したら、暖かい書斎でひと眠りするのでした。2時間近くも眠って、早めの夕食を食べて夜のプールに出掛ける前に、蕎麦屋に行って明日の小鉢のぬか漬けを漬けてくる。金曜日はプールは空いているのでゆっくりと泳いで、女将のために果物を買って帰る。



10月21日 土曜日 晴れても風が冷たくなりました …

 夕べ漬けたお新香を取り出すために、今朝は6時過ぎに蕎麦屋に出掛けました。これが朝飯前のひと仕事。金木犀の枝を少し落として帰ろうかとも思ったけれど、大きなビニールのゴミ袋を一杯にするのには時間がなかったのです。空は雲が出ていたけれど、朝日がその隙間から光を投げかけて、爽やかな朝なのです。向かいの畑では、こんな早くから刈り取った草を燃やしていた。親父様も亭主と同じ世代だから、きっと朝飯前のひと仕事なのでしょう。

 朝食を終えてお茶をもらったら、書斎に入ってひと眠りする亭主でしたが、今朝は40分ほど眠って目を覚ました。7時間近くは眠っているのだから、眠らなくてもいられるのですが、どうも頭がすっきりとしない。もうひと眠りがしっかり目覚める秘訣なのかも知れない。女将は何処で聞いてきたのか「昼寝が長いと早死にするって話もあるわよ」と言うけれど、脳の活性化のために仮眠を勧める企業もあると言うから、どこも悪くない亭主の場合は後者に賭ける。

 9時前に蕎麦屋に出掛けて、歩きながら足の具合を点検する。長袖を着ていても、風は思ったよりも冷たくて、これが本来の秋の陽気なのでしょう。足の具合は昨日の午後よりは少し好い。最近は、右足にも体重を掛けて歩けるから、疲れていなければあまり足を引きずることもない。歩行というのは、左右に踏み出す足と体重のバランスによって成り立っているとしみじみと思う。右足の骨のアーチが少しずつ回復しているのかも知れない。

 いつものように蕎麦を打ち、いつものように野菜サラダの具材を刻んで皿に盛り付ける。今日は女将が早い時間から来てくれる日なので、多少、遅れ気味でも店の掃除などの仕事がないから、ゆっくりと構えていられる。それでも、日々の習慣からか、11時前にはもう開店の準備を終えているのでした。暖簾を出すとすぐに常連さんがいらっして、キノコ蕎麦の大盛りをご注文。出し終えた頃に、最近よく見えるご老人が、白エビのかき揚げとキスの天麩羅。

 その後しばらくはお客がなかったけれど、1時半近くに老夫婦がいらっしてヘルシーランチセットの天せいろを頼まれる。他に単品で他にも天麩羅を頼もうとするから、女将が「多いと思いますよ」と言っているのが聞こえた。「直ぐに揚げられますからまずは食べてみては」とカウンター越しに亭主が言うのでした。果たして、満足して「とても美味しかった」とお帰りになるから好かった。夕食の食卓には、今年初めての里芋が衣かつぎで出たのでした。 

 店屋をしていると、どうしても昼食が遅くなるから、早い時間の夕食はあまり食べられない。女将は早お昼を食べに家に帰るので、早くお腹が空いてしまう。今日も5時を過ぎた頃に、女将はもう先に夕食を終えていた。亭主は豚のハラミ串焼き二本と里芋と昼の残りのサラダを食べて、もうお腹が一杯になる。だから、夜になって飲みながらまた食べるという習慣が付いてしまうのです。理にかなっているとは思うけれど、身体には好いのか悪いのか。


10月22日 日曜日 天気予報で報道しない佐倉の気候の実態 …

 早く床に就いたら4時前に目が覚めたので、蕎麦屋に出掛ける亭主。玄関を出れば南の空にオリオン座が、金星も木星も明るく光っているのでした。昨日の朝よりもかなり寒く、外の温度は8℃。これが放射冷却で陽の昇る6時頃には6℃台まで下がるのです。テレビの天気予報では、県内の海の近くにある都市だけ気温が出るけれど、何処も佐倉よりは3℃ほど気温が高い。どちらかというと盆地式気候のような感じで、亭主はいつも都市別の予報を見ている。

 蕎麦屋に着いたら、暗いうちに厨房に入って、蕎麦豆腐を仕込んだり、予備の一番出しで蕎麦汁を作ったりしながら、明るくなるのを待つけれど、5時前ではまだ暗いのです。仕方がないから、蕎麦打ち室に入って今日の分の蕎麦を打ってしまう。水回しをしていたら、やっと東の空が薄明るくなりました。何時もの加水率で蕎麦玉を作ったら、寝かせている間に少し硬くなって、伸すのに一苦労。気候の変わり目は蕎麦を打つのもなかなか難しいのです。

 明るくなって気温は下がったけれど、陽射しがあったので外回りの木槿の剪定を始めた。最初に少しだけ金木犀の枝を落としたのだけれど、終わりそうにないので、西側の木槿を切ることにしたのです。ビニール袋は直ぐに一杯になる。今週はもう三袋目なのです。9時半になって女将が下の階段を昇って来たので、落ち葉を掃き集めて蕎麦屋に入る。朝飯前に蕎麦を打ってあるから、時間に余裕があったのです。野菜サラダの具材を刻んで開店の準備をする。

 少しだけ枝を払った金木犀は、ちょうど二段に分かれて奥の枝が残っている状態。下の段が本来の高さだから、まだまだ時間がかかりそうなのです。電動バリカンで切るよりは、枝を捕まえて剪定ばさみで少しずつ切った方が、切った枝も散らばらずに掃除が楽なのです。店の中は17℃しかなかったので、少し暖房を入れる。今日は気温が低いから、お客はあまり期待が出来ないと女将と話をしていたら、昼前にご夫婦がいらっしてヘルシーランチセットのご注文。

 その後も二組ほどお客が来たけれど、外が寒いせいか、暖かいぶっかけ蕎麦やキノコつけ汁の注文が続いたのでした。7人のお客はこの涼しさの中ではまずまずの数なのかと女将と話をする。洗い物はその都度出来たから、帰りは後片づけだけで2時半にはもう家に着いていた。亭主は今日のデータをパソコンに入力して、ひと眠りなのです。女将は買い物に出掛けて、亭主が目覚める夕刻には帰っていました。残ったサラダと酒がなかったので串焼きで夕食です。



10月23日 月曜日 今日も朝から寒い一日でした …

 夕べは10時に床に入って直ぐに眠りに落ちたのですが、やはり3時には目が覚めて、コーヒーを一杯入れて飲む。前日の記憶を身体が覚えているのだろうか。ちょうどテレビでゴッホの作と言われるサルバトール・ムンディの番組をやっていたから、興味深く観ていたのです。今朝は蕎麦屋も最終日だからあまり仕事がないし、金木犀の剪定も外がまだ暗いので始められない。そんなことを考えていたら眠くなって床に就けば、じきに女将が食事だと起こしに来た。

 昨日の蕎麦が半分ほど残っていたので、今日は500g五人分だけ打てば好かった。玄関を出れば庭の金柑が少し色づいていた。陽の当たる側は早くに摘果をして大きくなった実なのです。外は陽射しがあっても気温がまだ低く、蕎麦屋まで歩いても暖かくはならない。最近は、右足を出す一歩と左足の一歩の幅が違うと気が付いて、意識して右足を前に出して歩く。足の具合が良くなったのも手伝い、引きずらずに随分とスムーズに歩けるのが判ったから嬉しい。

 蕎麦屋に着けば、刈りかけの金木犀が目に付く。モミジもヤマボウシもまた枝が伸びて鬱蒼としている。駐車場の側を早く剪定しなければ、南の庭などはまた草がボウボウに生えているのです。今年もあと二ヶ月だから、本当は剪定を休んでいる暇はない。蕎麦打ち室に入って今朝の蕎麦を打つ。加水率はいつもと同じく41%で、蕎麦玉にしてしばらく置いておけば、しっとりとした生地がで上がった。丁寧に伸して畳んで140g前後でひと束にするのです。

 蕎麦を打って身体は温まったけれど、店内は17℃しかなかったので、暖房を入れたけれども、亭主は鼻水が止まらない。夕べ薄着で過ごしたのがいけなかったのか。野菜サラダの具材を刻んで11時には盛り付けも終わる。油も天つゆの鍋も火にかけて、天ぷら粉も用意した。あとはテーブルをアルコール除菌液で拭いたら一休み。暖簾を出してもお客はなかなか来なかったのです。12時半過ぎにやっと最初のお客がいらっして、とろろ蕎麦とヘルシーランチセット。




10月24日 火曜日 朝から忙しない定休日でした …

 午前6時前に蕎麦屋に着いたら、太陽はまだ森の影から昇っていなかった。それでも十分に明るかったので、剪定鋏を持って金木犀の剪定を始めました。30分ほどで駐車場側の枝を綺麗に落として、もう向こう側が透けて見える程。ちょうど90㍑のゴミ袋が一杯になったので、今朝はここで終わりにするのでした。今週はこれで4袋目です。あと二日ぐらいあればすっきりとするだろうか。店の厨房に入って今度は固めた油をゴミ袋に入れ、生ゴミと一緒に外へ。

 家に帰って朝食を食べたら、書斎に入ってひと眠り。8時半になったらまた蕎麦屋に出掛けて、午後の出汁取りの準備をする。お袋様に電話をして仕入れに行く途中で彼女を車に乗せる。農産物直売所では、顔馴染みの農家の親父様が大根を運んで来て棚に並べていました。好いのを選んでもらって買って帰る。新鮮な生椎茸も先週から随分と数が出ている。ナスやキュウリや里芋もここで買った。スーパーも最近では値段がやけに高くなっているのです。

 お袋様を家まで送り、蕎麦屋に荷物を持ち帰って今日は急いで冷蔵庫に収納するのでした。午前中に7回目のコロナのワクチン接種があるので、女将とお袋様を車に乗せて高層マンション群の中にある内科医に出掛けるのでした。朝の寒さに比べて昼近くには随分温かくなって来たので、亭主は半袖のTシャツを着ていく。受付を済ませたら、隣が毎月薬を処方してもらっている整形医外科だから、今月も薬が残り少なかったので頼んでおく。近いと便利なもの。

 三人とも接種を終えて15分の様子見の時間で、亭主は近くの薬局に処方箋を出して薬をもらってくる。上手い具合に何処も空いていたので、昼前には家に帰ることが出来ました。昼は女将が天麩羅をフライパンで焼いて、亭主が大鍋に湯を沸かして蕎麦を茹でて天麩羅蕎麦。固く茹でた蕎麦は美味しいから、蕎麦一杯では亭主はちょっと足りないのだけれど、蕎麦湯を啜って我慢するのでした。女将は一人分ずつ茹でた蕎麦と天麩羅で、十分、満足そうでした。

 やはり午前中が忙しかったから、昼食が終わったのは12時半で、書斎でひと眠りするには、女将のスポーツクラブの予約があったから、気が気ではないのです。暖かなの陽の当たる書斎で横になりながら、午後の仕込みを考えている亭主。予約が無事に終わったところで、蕎麦屋に出掛けて出汁を取る。一番出汁で蕎麦汁を仕込み、二番出汁で天つゆを仕込んで、約一時間。洗濯物を干したり、洗い物を片付けたりで、4時過ぎには家に戻るのでした。

 今日の買い物の計算をして、女将には家の分の食材の金をもらうのです。蕎麦屋の仕入れは約1万円。家の分は魚が冷凍の銀ダラと縞ほっけ、生鮭に骨取りの鯖を4パックと、豚肉とハムや鶏肉、蜜柑、コーヒーなどを買って3500円。端数は全部亭主持ち。女将にしてみればかなり安上がりの買い物なのです。夕食には里芋の衣かつぎと冷や奴、蕎麦屋で残った豚のハラミの串焼きを焼いてもらて、ちびりちびりと焼酎を飲む。今日は風呂に早く入って暖まる。



10月25日 水曜日 


 今朝はまだ夜の明けぬ5時過ぎに蕎麦屋に歩いて出掛けました。右足を意識して前に出す習慣を付けないと、いつまでも足を引きずってしまうから、わずか300mだけれどリハビリのつもりで歩くのです。外が暗いうちに厨房で蕎麦豆腐や水羊羹の仕込みをして、明るくなったら金木犀の剪定に取りかかろうという考えなのでした。毎日、少しずつでも外回りの仕事をこなさないと、気持ちの好い状態で年を越せないのではないかと気持ちが焦るのです。

 暑かった夏は植木の剪定をすることも出来なかったけれど、だいぶ涼しくなったので、ジャージを着込んで左手で枝を掴んでは、右手に持った剪定ばさみで切っていく。今朝は駐車場側のほぼ全部の枝を丸刈りにする。ゴミ袋が一杯になったところでちょうど30分。後は、西側の通りに面した枝を払えばお終い。実は木の剪定は枝の中に手を入れて、あちこちに向かって伸びている細い枝を切らなくてはならないのですが、6時半を回ったので家に戻るのでした。

 お隣のコスモス畑が朝日を浴びて賑やかだったので、写真に撮っておきました。スマホのカメラでは雰囲気だけを撮るのが限界か。家に戻って女将の作る朝食を食べたら、亭主は書斎に入ってひと眠り。朝飯前のひと仕事で身体を動かしたのが効いたのか、今朝は1時間も眠ってしまった。気温も少し上がってきたので、半袖に着替えて再び蕎麦屋に出掛けるのです。午前中の仕事は甕が空になった返しの仕込みです。5㍑の鍋で作ってどれだけ持つのか。

 ここまでは昨日のうちに段取りを考えていたけれど、小鉢を何にするかを考えていなかった。大根のなた漬けを作るにも甘酒の素を買っていないし、簡単な切り干し大根の煮物を作るのも、切り干し大根そのものを買っていない。最近は、仕入れる野菜類も値上がりしているので、ギリギリの食材だけしか買って帰らないのです。仕方がないから、蓮根の皮を剥いて酢水で茹でて、南瓜の種を取って天麩羅の具材に出来るように、スライスしてチーンをしておく。

 11時になったので家に戻って昼の用意。とろろ芋を擦って蕎麦を茹でている間に、女将が先週の残りの切り干し大根を小鉢にも盛り付けてくれた。3㍑の鍋にお湯を沸かして、一人分ずつ蕎麦を茹でたら、硬くて歯ごたえのある蕎麦が味わえた。亭主は蕎麦湯を飲んで一休み。眠くなってきたので、書斎で横になってひと眠りする。女将はその間にスポーツクラブに出掛けて行くのでした。亭主は2時過ぎに蕎麦に出掛ける前に隣町のスーパーで小鉢の食材を買う。

 午前中に塩で浸けておいた大根の水が上がっていたので、切り分けたら唐辛子と刻み柚子を入れて甘酒の素で更に漬け込む。次にキノコ汁を仕込んだのですが、ナメコを買うのを忘れたから、生椎茸を刻んで入れて代用する。天麩羅の具材を切り分けて容器に入れていったら、ピーマンがないのに気が付いた。綠色の枕がないと格好が付かないので、一番近い農産物直売所に行って手に入れてくる。今日は忘れ物が多かったので、反省することしきりなのでした。



10月26日 木曜日 雲一つない晴れた一日でしたが …

 朝飯前のひと仕事は、夕べ漬けたお新香の野菜を糠床から取り出して、小鉢に盛り付けることでした。二日くらい持てば好いと、7鉢分だけ漬けたので、後は大根のなた漬けを小鉢に盛るのでした。三日目のお新香もナスの色が落ちなければ十分に使えるのですが、その時によって茶色く色落ちしてしまうことがあるので、お客には出せないのです。面倒くさがらずに、二日に一度は新しく漬けて、翌朝、また取り出すという作業を続けています。

 家に帰る前に、次の剪定の目標であるモミジとヤマボウシの木をしみじみと見ておきました。夏に剪定をしなかった分だけ、背丈も伸びて葉も生い茂っているのです。それと二本の木を囲むように植えられたビヨウヤナギやアベリアホープレイズが、何時の間にか混んで来たので、また枝を短くして梳いておかなくてはいけません。金木犀の剪定をおえたら、こちらも綺麗にして上げなくては。早く駐車場の剪定を終えないと、南の庭の草刈りもまだ残っている。

 家に戻って朝食を食べたら、今日は早めに蕎麦屋に向かう亭主。蕎麦打ち室に入り、850g9人分の蕎麦粉を捏ねて、蕎麦玉を作って寝かせておきます。その間に厨房に戻って、大根をおろしておくのです。なぜが音楽を聴く気にはなれないので、静かな中でお茶を啜る。30分近く蕎麦玉を寝かせたら、蕎麦打ち室に入って伸しを始めます。850gは幅を85cmにしなくてはならないのですが、これがなかなか広がらない。量が多くなると何かと難しいのです。

 無事に9束半の蕎麦を打ち上げて、厨房に戻って野菜サラダを刻みます。今週のアスパラはメキシコ産だけれど、太くて結構いい感じなのでした。サラダを盛り付け、新しい天麩羅油を鍋にあけて、天つゆをコンロに掛けたら、もう開店の準備は整っているのです。暖簾を出すと直ぐに、隣町からの常連さんご夫婦が「好い天気ですね」と言って奥さんが先に席に着く。キノコつけ蕎麦とご主人はカレーうどん。ハラミの串焼きを3本頼まれた。

 カレーうどんを先に仕上げて、串焼きを焼きながら蕎麦を茹でていると、玄関が開いて橋の向こうの常連さんが、お友だちを連れていらっしゃる。こちらはキノコつけ蕎麦の大盛りと、天麩羅蕎麦のご注文で、四人とも違う注文だったのでちょっと忙しい。12時を過ぎて女将が来てくれたので助かった。亭主は奥の部屋に入ってひと休みするのでした。天気は好いけれど、その後お客は来なかったので、1時半前に亭主はかき揚げを揚げて賄い蕎麦を食べる。



10月27日 金曜日 こんな日もあるのですね …

 夕べは10時過ぎに床に入って、今朝は6時前まで目が覚めなかった。何が好かったのか、ぐっすりと眠れたのです。今週は蕎麦屋の駐車場の金木犀を剪定しているので、何とか今日で終わらせたいと頑張って蕎麦屋に向かう亭主。目標があると気持ちが目標に向かって集中するからか、剪定ばさみとゴミ袋を持って、薄暗い中を刈り込みを始めたのです。脚立も使わずに、伸びた枝の根元から鋏を入れるので、背の高さまで綺麗に刈り込むことが出来ました。

 次はモミジとヤマボウシの剪定だと思うと、やる気が出てくるから不思議なものです。その前に、二本の木の根元に植えてあるヒイラギナンテンやビヨウヤナギやアベリアホープレイズを、刈り込んでおかなくてはならない。やることが多いと逆にやる気が湧いてくるのです。足の具合も少し好くなって、よく眠ったから体調が好いのだろうか。7時過ぎに家に戻って、女将の用意してくれた朝食を食べる。塩鯖とナス焼きだったからご飯のお変わりがしたかった。

 9時前に家を出て蕎麦屋に向かう。今日も好い天気で青空が広がっていました。蕎麦屋に着いて看板を出し、幟を立ててチェーンポルを降ろしたら、蕎麦打ち室に入って今朝の蕎麦を打つ。昨日の残りの蕎麦と合わせて、10食分を用意したからこれで十分だろうと思ったのです。ところが、昼前にリピーターや常連さんの5人のお客が入り、あっとという間に生舟の中の蕎麦がなくなっていくのでした。金曜日にしては珍しいペースなので嬉しいやら驚きです。

 後半にもお客があれば好いと思っていたら、1時半近くに老夫婦がいらっして、奥様が「海老は駄目なんですけれど天せいろをお願いしたい」とおっしゃるので、野菜の天麩羅にしてお出しする。ご主人はおろし蕎麦。食べ終えてから、蕎麦豆腐とデザートの水羊羹を頼まれて、美味しかったと見えて「テイクアウトできますか」と言うのでした。「お蕎麦もとても美味しかったです」と言って、閉店の時刻に帰られたから嬉しかったのです。

 2時になったのでスタッフを先に返して、最後のお客の盆や皿は亭主が洗う。それから賄い蕎麦を茹でて食べるから、どうしても昼が遅くなるのです。家に帰ればもう女将は帰っていた。柿を剥いて居間のテーブルに置いてくれてあったから、食べたら銀行と酒屋に出掛けて、女将に今月分の給料を払うのでした。客が少なかったので、言い出せないでいたのだとか。ひと眠りして、夕食を食べて、蕎麦屋にお新香を漬けにいって、夜のプールに出掛けるのでした。