7月5日 水曜日 朝からどんよりと曇り空で …

今朝も元気な我が家の木槿。一日花だから、昨日咲いた花は道路に落ちるか、花殻がまだ枯れたまま残っている。女将の熱中症も症状が治まったのでひと安心。今朝は念のためにひと仕事に出掛けずに、亭主が朝食の用意をする。「今日のスポーツクラブは休んだ方が好いよ」と言えば素直に聞いていたから、昨日の目眩や嘔吐がかなり応えたらしいのです。朝ドラは見に来ていたから、少しは元気が出たのかも知れない。亭主は9時前には蕎麦屋に出掛ける。

早朝の涼しい時間帯を逃したから、今朝は駐車場の木々の剪定はお休みにして、洗濯物を畳んで軍手や雑巾などを洗濯機に入れて洗う。そして厨房に入って何から始めようかと、冷えたお茶を飲んでひと休み。ひと休みすると、なかなか動き出せないのが最近の習慣で、まずはデザートの水羊羹と蕎麦豆腐を仕込んで、小鉢に切り干し大根の煮物を作ってと、頭の中で手順を考えてからやっと椅子から立ち上がるのです。疲れが取れていないのか身体が重いのです。

昨日は何も出来なかったから、今日は結構忙しい。夜の防犯パトロールもあるから、それまでにいろいろと仕込みを終えなければ。11時には家に戻って、女将の様子を確認するけれど、昼食はまだ蕎麦を食べられる様子ではなかった。仕方がないから亭主は、今朝の天丼に続いて、天麩羅を焼いて冷たい蕎麦を一人で食べる。それでも、片付けは女将がしてくれたから、かなり回復しているらしい。ひとまず安心して午後の仕込みに出掛ける亭主なのでした。

コーヒーを入れて一服しながら、天麩羅の具材を切り分けて、南瓜をレンジでチーンしながら、蓮根の皮を剥いて火を通す。隣の火口には、午前中に用意した出汁取りの鍋が火入れの時間を待っているのです。出汁を取り終えれば、ちょうど4時前で、糠漬けを漬けるのに頃好い時間なのでした。茄子と胡瓜と蕪を冷蔵庫から取り出して、塩をまぶして、茄子にはミョウバンをすり込んで、今日の最後の仕込みは終わりです。4時半には家に帰って夕食を待つ。

雨が降りだして道路も濡れてきたから、このまま夜まで降らないかと思ったけれど、パトロールの集合時間にはもう道路が乾いていました。10人近い老人達が集合場所に集まって、出発の時間を待つのです。ほとんどが亭主よりも年上の70代。亭主の足の具合が悪いから、いつも遅れて迷惑を掛けているけれど、今夜は途中でまた雨が降ってきたので、早い時間で切り上げて帰るのでした。一緒に帰ったご近所のご主人が、「歩かないとどんどん弱る」と言っていた。
7月6日 木曜日 朝は雨、昼からは青空が出て暑くなる …

夜のパトロールで疲れていたはずなのに、4時間ほど眠ったらもう目が覚めてしまうのでした。まだ3時過ぎだったから、また眠ったけれど、今度はなかなか寝付けない。雨の音が凄かったから5時過ぎに起き出して、居間の椅子に座る。座ったまま次の動作に移れないから、テレビのニュースを見て少しは頭を活動させるのです。でも、最近はあまり自分に関係のないことには、興味や関心が沸かないから、ますます視野が狭くなっていくような気がします。

6時にやっと蕎麦屋に出掛け、お新香を糠床から取り出したら、コーヒーを入れてひと休み。そしてまた、椅子に座ったまま時間が過ぎていく。6時半になってやっと蕎麦打ち室に入って、今朝の一回目の蕎麦を打つ。午前中は雨の予報だから、一回目も500gだけ打つことにしました。加水率は40%弱。すると綺麗に伸せて、包丁切りも等間隔ですっきりと仕上がりました。今朝一番の目が覚める出来事です。この雨ならば、そんなにお客は来ないだろうと考える。

朝がもたもたとしていたから、家に帰ったのは7時半になってしまい、女将はもう朝食を済ませていた。食事を取ってゆっくりとお茶を飲んでいたら、もう八時前。それでも少し眠りたかったから、書斎に入って横になるのでした。30分ほど眠ったら、だいぶ頭がすっきり。髭を剃って洗面と着替えを済ませ、傘を差して蕎麦屋に出掛ける。もう9時近いのです。この天気だとお客は10人も見込めないから、また蕎麦を500gだけ打つことにして、時間を調整する。

野菜サラダの具材を冷蔵庫から取り出して、アスパラとブロッコリーを茹でるお湯の沸くのを待つ間に、また椅子に座ってしまう。雨は小降りになって、外は随分と明るくなった。包丁を持って天麩羅の具材を刻み始めると、一挙に眠気が飛んで営業モードになる。この天候では、野菜サラダも出ないだろうけれども、何時もの通り三皿盛り付けておきます。今日は体調の戻った女将も、昼過ぎから手伝いに来てくれるはずだから、まずは暖簾を出さなければ。

この間いらっした習志野の母娘が来るかと思ったけれど、それほどは暇がないのでしょう。いつも昼前に歩いて来るカレー蕎麦とビールの親父様も姿が見えない。やっと昼過ぎに老人と娘らしい女性がカウンターに座って天せいろのご注文。お茶を出している間に、「いらっしゃいませ」と言いながら女将がやって来た。テーブル席も埋まって、この間は蕎麦が売り切れで入れなかったと言う、女性の二人連れも無事に天せいろとぶっかけ蕎麦をご注文なのでした。

今日は老人の運転で、車を駐車場の真ん中に停めるので、次に入るお客が道路で待つ場面もあった。そんな中をスーッと大きな車を乗り入れるお客がいたから、見れば隣町の常連さん。一ヶ月以上来なかったから、亭の蕎麦にも飽きたのかと思っていたのでしたが、話を聞けば、何年も乗っていなかったバイクに乗ろうとしたら、動かなくなってバイク屋に行っても埒があかず、自分で分解して修理を繰り返していたそうな。明日はバイクで来ると言って帰られた。
7月7日 金曜日 七夕の今日はお蕎麦売り切れで …

今朝は、既に亡くなっている釣りの師匠や先輩達との楽しく語らう夢を見て、5時に目が覚めたのです。窓を開ければ月がいつもよりかなり大きいので、写真に撮っておきました。水を何杯かのんで顔を洗ったら、車に乗って蕎麦屋まで行く。涼しいうちに駐車場の木々の剪定の続きを始めるのでした。起きた手だからと、脚立を出して高い枝を切る事は止めて、花の終わって汚くなった紫陽花の枝を切って、ビニール袋に詰めていく。30分で一杯になった。

西側の小径の木槿の様子を見に行けば、沢山花殻が落ちていたので、箒で掃いてビニール袋に入れるのでした。店に戻って今度は洗濯物を畳み、洗濯機の中の洗濯物を干しておく。今日は亭主一人の営業の日だから、小鉢も蕎麦汁も8食分だけしか用意していない。これで案外、気が楽になるもので、どんなに混んでもそれで終わりだから、焦る気持ちも抑えられるのです。7時前に家に戻って、今度は、庭の木槿の木を剪定する余裕さえありました。

切り散らかしては女将が大変だからと、ゴミ袋をもらって枝を切りながら袋に入れていく。後ろの南天も、この間切ったばかりなのにまた背丈が伸びている。右側の金柑の木に陽が当たらないと、実の付きが悪くなるからと、かなり注意をしているつもりなのです。実はこの金柑も摘果をしないといけないのです。その方法わ、最近テレビで蜜柑などの摘果の様子を見て、これなら自分にも出来るかも知れないと、最近では思うようになった。

朝食を食べて再び蕎麦屋に出掛ける亭主。朝の仕事を終えて蕎麦打ち室に入れば、今日も加水率40%弱でちょうど好い硬さです。ちょうど10時には蕎麦を打ち終えて、昨日の残りと合わせて10食の蕎麦を用意したことになります。金曜日は、どんなに混んでも10人のお客は来ない。問題は、一度に沢山のお客が来てしまうと、手に負えないのです。そんなことを考えながら、厨房に戻って野菜サラダの具材を刻む。今日は佐倉市は35℃になると言う予報。

暖簾を出せば開店の時刻にぴったりと、習志野の母と娘がいらっしゃる。この間の話の続きを聞いて、天せいろをお出ししたら、駐車場にもう一台の車が入って、若い女性が二人連れでご来店。天せいろとぶっかけ蕎麦を頼まれて、ゆっくりと食べて行かれる。亭主一人の営業の時は、ゆっくりが有り難いのです。母娘は会計の際に「値段が安すぎるわよ」と釣りを取らずに帰られる。次も女性の二人連れ。最後が大盛りのご夫婦で、蕎麦は見事になくなった。

最後のお客が帰ったのは、もうラストオーダーの時間も過ぎていたのです。ほどよい具合に間が開いて、忙しい思いをせずに済んだけれど、一人で片付けるのが大変なのです。腹が減っては元気が出ないと、残った一束の蕎麦を茹でて、かき揚げを揚げて昼を済ませる。食べるとひと休みするから、カウンターに並べた盆や皿を眺めながら、マイペースで洗い物を始めるのです。暑い中を家に帰ったのは4時過ぎで、ひと眠りして夕飯前にぬか漬けを漬けに戻った。
7月8日 土曜日 湿った風の強い一日でした …

小雨混じりの強い風が吹く朝でした。5時には起き出して居間の部屋に行くけれど、なかなか動き出せない。このところ月・金と一人で営業する日にも、結構、お客が入るので片付けを終えて家に戻るのが遅くなる。月・水・金と週に三日、夜のプールで泳ぐのを楽しみにしている亭主なのでしたが、最近は疲れ果ててなかなか出掛けられないのです。昨日も8時間は眠ったのに。冷たく冷やしたコーヒーを一杯飲んで、蕎麦屋に出掛けたのは6時過ぎでした。

昨日洗ってカウンターに干しておいた盆や蕎麦皿はそのままだったから、これを片付けて糠床を冷蔵庫から出し、お新香を切り分けて小鉢に盛り付ける。蕎麦汁は一つもなくなっていたから、蕎麦徳利に詰めて冷蔵庫に収納しておきます。本当は、朝飯前に蕎麦を一回打っておくはずなのでしたが、今朝はもう時間がない。この天候だから、そんなにお客は来ないとは思うものの、やはり週末は油断は出来ないのです。7時前に家に戻って朝食を食べる。

食事を終えたら、やはり少しでも眠りたいから、疲れが抜けていないのでしょう。朝ドラの終わる時間には目覚めて、洗面と着替えとを済ませるのでした。これで頭はすっきり。でも、この悪循環は何処かで断ち切らないと。むーっとした湿気の中を蕎麦屋まで休み休み歩く亭主。風が吹いていても、生ぬるいから身体がだるくなるのです。小雨の降る中を朝の仕事を終えて、蕎麦打ち室に入り二回分の蕎麦粉を捏ねる。加水率は40%弱でかなり硬い感じです。

13食の蕎麦を用意して、厨房に戻るのでしたが、いつもの時間より30分ほど遅れている。大根と生姜をおろして、薬味の葱を刻んだらもう10時半を過ぎていた。野菜サラダだの具材を刻み、盛り付けていけば、よりによってこんな時に、開店の時間前にお客が来る。「入ってもらうわよ」と女将が言って、「いらっしゃいませ」とお客を迎える。よりによってヘルシーランチセットの天せいろのご注文で、作りたてのサラダを出したらお客も喜んでくれました。

続けて隣町の常連さんが久し振りにいらっして、天せいろと辛味大根を頼まれる。初めてらしいご夫婦と寡黙な常連さんだから、店の中は静かで落ち着いた雰囲気。昼過ぎになって、ラベンダー祭りにこれから出掛けると言うご夫婦が、場所を確認するので亭主が応える。高級な外車のクーペは、見たこともない重厚な外観なのでした。鴨せいろと天せいろのご注文で、今日はお客の少ない割には、客単価が高かったのです。早めに片付けて家に戻れば食堂は30℃。

客は少なかったのでしたが、家に帰ればまた眠ってしまう亭主。やはり疲れが抜けていない。今日は午前中に近所に住む前のスタッフが、自宅の畑で作った野菜を持って来てくれた。コロナ禍の影響で、彼女に休んでもらってからもう2年になるけれど、そろそろ声がかかるのではと思っているのではないかと、女将とも話をする。夏場の蕎麦屋は毎月の収支が少しは黒字になるけれど、人件費を捻出するのは大変です。次のステージに向けて、まだまだ試行錯誤。
7月9日 日曜日 蒸し蒸しと暑い一日でしたが …

純白の木槿の花が今朝の出勤を見送ってくれました。毎年、一番最後に咲くのがこの花。今朝の青空に映えて、湿った暑さを忘れさせてくれるのでした。みずき通りを渡れば、もう蕎麦屋まではわずか。足の具合も好かったので、左右違わずに歩いているつもり。最近は、動けるだけ動けば、後は気にしないという暢気な亭主なのです。あまり神経質になって、医者通いをするのもどうかと思うのです。生活に支障がなければそれで好しとするべきなのです。

蕎麦屋に着いて朝の仕事を終えたら、蕎麦打ち室に入って今日の蕎麦を打つ。加水率は40%ぴったりで、750gの蕎麦粉を捏ねていけば、幾分硬い感触は残るものの、しっとりとした蕎麦玉に仕上がったのです。これを寝かせている間に、厨房に戻って大根と生姜をおろし、椅子に座ってひと休みする。女将がやって来る時間なのでした。彼女が洗濯物を畳んだり、店の掃除をしている間に、蕎麦打ち室に入って今朝の蕎麦を打つのです。首尾は上々だから嬉しい。

昨日の蕎麦が残っていたから、今朝は一回だけの蕎麦打ちでしたが、加水が適切だとこんなにも違うものなのです。140g以内で一束をまとめ、8束作って生舟に加える。昨日の蕎麦も上手く打てているから、今日は胸を張って蕎麦を茹でられるというもの。これがやはり蕎麦屋の基本なのでしょう。厨房に戻って天麩羅の具材の蓮根や南瓜を切り分けて火を通す。それから野菜サラダの具材を刻み始めるのでした。開店の10分前にはもうお客がいらっしゃった。

見れば常連さんで、今日はスリランカの友人を連れて三人で来ると言っていた。日曜日は混むかも知れないと開店の時刻にご来店なのでした。奥のテーブルに座って天せいろに野菜サラダをご注文。作ったばかり野菜サラダが始めに売り切れて、亭主も女将も嬉しいのです。続けていらっしたご夫婦が、揃って鴨せいろを頼まれて、調理をしている間に、次のお客が入るから忙しない。「順番に送りしますから」と女将がお茶を運ぶのでした。

最初のお客が帰られて、カウンターに座っていたお二人をテーブル席に案内する。とろろ蕎麦とぶっかけ蕎麦の大盛りと蕎麦豆腐を頼まれたから、鴨せいろを出したらすぐに用意をする。するとまた一人歩いていらっしたご婦人が、カウンターに座って天せいろのご注文。ここでもう1時を過ぎていたから、皆さんゆっくりと食べて行かれたのです。洗い物もその都度洗い終える余裕があったから、今日は後片づけの時間も早く終わったのです。

7月10日 月曜日 35℃の猛暑の中を …

我が家の朝の庭に咲いたモミジアオイ。女将がいち早く見つけて亭主に報告する。これは昔、勤務先の用務員さんから種をもらって植木鉢で育てたもの。大きくなるから庭に植えたのですが、それから毎年のように、手入れをしなくても花を咲かせてくれる。気品のある紅色なのです。昨夜も10時過ぎには床に就いたのに、8時間眠ってもままだ身体が動かない。連日の暑さが応えているのかも知れない。今朝は女将の朝ドラの終わる前にやっと家を出たのです。

蕎麦屋に着けば店内は29℃で、蕎麦打ち室は33℃もあった。朝からこんなに暑いのは、今年初めてのことです。エアコンを入れてもなかなか室温が下がらない。仕方がないから、蕎麦打ち室が31℃になったところで今朝のの蕎麦を打ちに入るのでした。勿論、首にはアイスノンを巻いて、昨日の残りがあるから500g5人分だけ打って今日は10食分だけ用意したのです。このところ月曜日と金曜日もお客が多いので、対応できるかと心配でしたが…。

朝から気温が高かったから、予報では日中は35℃まで上がるのだとか。思った通り開店の10分前からももう車が駐車場に入って来るのでした。大釜お湯も沸いていたから、店の中に入ってもらうと、続けてすぐにもう一組の男女がテーブル席に座るのでした。注文はほぼ同時で、ヘルシーランチセットの天せいろ二つに、せいろ蕎麦の大盛りを二つ。ヘルシーランチセットの野菜サラダを食べてもらっている間に、せいろ蕎麦を茹でてお出しするのでした。

ところが三台目の車が入って、カウンターにご主人がカレーうどんを頼まれるご夫婦が、珍しく平日にいらっしゃる。天麩羅を揚げてテーブル席に蕎麦を出したら、最初のせいろ蕎麦のご夫婦には蕎麦湯を出して、ランチセットのご夫婦にはデザートをお持ちする。やっと、カレーを温めて、最後の野菜サラダを食べていただいている間に、ご注文の串焼きを焼いて出したら、奥様のおろし蕎麦を先に茹でてお持ちする。そしてやっとカレーうどんを作るのでした。

まだ時間は12時半前なのです。せいろ蕎麦の大盛りのお客が先に帰られたかと思えば、駐車場の空いたスペースに、隣町の常連さんがいらっして、いつもの辛味大根とせいろ蕎麦を頼まれる。亭主はもう汗だくなのです。入り口のテーブル席の盆や皿は、カウンターの上に下げて、今日はそろそろ「お蕎麦売り切れ」の看板を出そうと言っていたら、歩きの若いご夫婦が玄関を入って来たのです。蕎麦の大盛りを頼まれたけれど、果たして蕎麦が残っているのか。
今日は全部で9人のお客が入ったことになる。疲れ果てた亭主は盆と皿をすべてカウンターに並べたところで、かき揚げを揚げて賄い蕎麦を食べる。ゆっくり休んで2時になったら暖簾と幟を下げ、チェーンポールを上げて、洗い物を始めるのです。お袋様の口癖で「一年一年出来なくなることが多いよ」と言うとおり、暑すぎるのか、体力がなくなったのか、1時間半以上かかって終了。夜はプールに出掛けたけれど、目眩がしてすぐに帰る。軽い熱中症らしい。
7月11日 火曜日 熱中症の翌日は …

いつもの習慣で朝の5時には目が覚めたけれど、熱中症の症状で目が回った昨日の記憶が生々しいので、床の中でじっとしている亭主。涼しいうちに蕎麦屋に行って、駐車場の木々の上に伸びた枝を払えれば好いと思ったのです。そのせっかちさがいけないと、自分に言い聞かせて朝食の時間まで床の中にいた。今朝は昨日よりも暑かったらしく、女将も朝からひんやりリングを首に巻いていた。モミジアオイの二番手の花が開いて、いよいよ夏という感じ。

金柑の花も次々と咲いて、これでは摘果しようにも、どの花を摘めば好いのかが判らない。長年育てたたった一本の木なのだから、実を大きくしようなどと、欲張ったことを考えずに、蜂たちが飛び回るのを眺めながら、自然が一番と思うのでした。蕎麦屋に出掛けて、昨日の洗い物を片付けたら、お袋様に電話をして迎えに行く。空は晴れて陽射しも強いので、大雨の被害を受けた地方のことは忘れて、もう梅雨が明けたのではないかと思ってしまう。

農産物直売所では新鮮な茄子や胡瓜やトマトをもらい、隣町のスーパーに出掛けて買い物リストに残った食材を買う。まだ値段の高い新レンコンは、大きさが揃ったものを揃えるのに一苦労。40品目もある蕎麦屋の買い物を済ませたら、今度は家で使う魚や肉をみつくろって、今日はカナダ産のロースがなかなか好かったので、4枚入りだったけれど買って帰る。蕎麦屋に戻って野菜を冷蔵庫に収納したら、前のスタッフに月木の昼に来られないかと電話をする。

昼飯は、亭主がざるラーメンを茹でて餃子を焼く。それなりに美味しく食べたけれど、やはり、ざるラーメンはごまだれを自分で作った方が美味しいし、餃子も今ひとつの味わいなのでした。値段も手頃で簡単に作れるのが好いのだけれど、どこか本物ではないと言う気がするのです。居間で食休みをしていたら、先週買ったiPadを取りに行く日だったのを忘れて、電話がかかってくる。今から取りに行くと言えば、バイトの担当者がもう帰るのだと言われた。

書斎に入ってひと眠りして、女将のスポーツクラブの予約を済ませたら、蕎麦屋に出掛けて午後の仕込みをするのでした。ガレージを開けたまま停めてあった愛車の車外温度は、蓄熱するからか41℃もあった。蕎麦屋の店内も30℃を越える暑さで、エアコンを入れてもなかなか温度は下がらない。BGMに小野リサの「ドッグ・オブ・ザベイ」を流して、出汁取りを始める。今週の業者からの仕入れを慣れないLINEで確認して、明日の仕事を考える午後なのでした。

夕食は女将と二人で大相撲を見ながらゆっくりと食べる。昨日蕎麦屋で残ったレタスとブロッコリーとアスパラを添えて、今日買ってきたロースをソテーにして酒のつまみにする。食べやすいように一口サイズに切ってもらう。脂身が少なく柔らかいのが、女将にも好評なでした。大相撲は若い力士達の活躍が目覚ましく、横綱も二日続けて負けたから驚いた。新聞の相撲欄をよく読んでいる女将の解説がまた面白い。明日は何から始めようかと考える夜なのです。
